
「おとり物件の見分け方とは?」
「おとり物件とはどんな特徴がある?」
おとり物件とは、募集中なのに借りられないお部屋で来店を促す、違法な広告方法のことです。入居希望者が騙されないために、国や不動産業界のルールでも禁止されています。
しかし、現在でも大手物件情報サイトの11件に1件はおとり物件だと言われています。引っかかってしまうと不動産屋に行く時間や交通費が無駄になるうえ、何より気分が悪いですよね…。
そこで当記事では、厄介なおとり物件の見分け方を徹底解説しています。効率的かつ快適にお部屋を探すためにぜひ参考にしてください。
不動産屋「家AGENT」
池袋店 店長
「家AGENT」池袋店の店長で、賃貸業界歴5年以上です。管理職になる前の年間接客件数は380~400件と経験豊富です。お部屋探しに関して、設備や費用などの悩みも的確にアドバイスしています。
おとり物件とは
入居できないのに掲載されている物件のこと
おとり物件とは、募集中の広告が出ているのに「物件自体が存在しない」「入居者が決まっている」などの理由で実際は借りられない物件のことです。
お客さんを集めるための悪質な広告方法として有名ですが、管理会社の不注意やサイトの情報更新が遅れて、結果的におとり物件になるパターンも存在します。
問い合わせると「埋まってしまった」と言われて別のお部屋を紹介されてしまうので、本来の希望条件とずれた物件を契約してしまうリスクがあります。
また、おとり物件に騙されるとお部屋探しに費やした時間も無駄になります。この後紹介する見分け方を実践して、効率よく理想のお部屋を探しましょう。
物件情報サイトのおとり物件は約9%もある
大手賃貸サイトのおとり物件の調査結果 | |
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調査対象 | おとり物件 |
賃貸物件378件 | 33件(8.7%) |
不動産屋48店舗 | 12店舗(25.0%) |
2022年9月に首都圏不動産公正取引協議会が発表した調査結果によると、スーモやホームズを含む大手賃貸サイトに掲載される物件の約9%がおとり物件でした。
過去にも調査がおこなわれていて、年々減ってはいますがゼロにはなりません。
国土交通省が検討している不動産IDルールが始まればおとり物件がなくなる可能性は高いですが、現状は対策が必要です。
おとり物件は本来法律で禁止されている
おとり物件などのウソの広告(虚偽広告)は宅地建物取引業法三十二条で禁止されていて、行政処分の規定もある違法行為です。ただ、実態が掴みづらく根絶できていないのが現状です。
業界ルールの「不動産の表示に関する公正競争規則」でも禁止されています。不動産業界には立場が弱い入居希望者を守るために、ルールがたくさんあります。
おとり物件を使わない、モラルがある不動産屋を頼るべきです。少しでも早めにお部屋探しを始めて、信頼できる不動産屋を見つけておきましょう。
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おとり物件が存在する理由
不動産屋の物件情報の更新が遅い
おとり物件の中には、不動産屋側が物件情報を消し忘れることで、悪意がなくても「結果的におとり物件になる」ものが存在します。
不動産屋は、申し込みが入ったお部屋の広告は手作業で掲載終了にしています。定期的に大家さんや管理会社に空室状況を確認していますが、忙しくて忘れることも良くあります。
とくに1~3月の繁忙期はスタッフの手が回らず、情報が正確とは限りません。チャットやLINEで最新の空室状況を確認できるサービスを活用して、効率よくお部屋を探しましょう。
物件サイトの更新がリアルタイムではない
おとり物件が無くならない理由として、スーモやホームズなどの物件サイトがリアルタイム更新でないことが挙げられます。
例えばスーモの情報更新は1日に4回で、深夜帯には最大で10時間のタイムラグが存在します。
すでに申し込みがあっても、空き物件として放置されてしまいます。おとり物件を避けるなら、リアルタイム更新のデータベースからお部屋を紹介する不動産屋を利用しましょう。
悪質な集客用のダミー物件
おとり物件のうち、ダミー物件は最も悪質なパターンです。成約済みの物件や架空の物件を掲載することで来店を促す、昔から不動産業界に存在する悪い文化です。
いざ来店したら「タッチの差で埋まりました」と言って別の物件を紹介されます。意図的におとり物件を掲載している不動産屋なので、営業も強引な可能性が高いです。
おとり物件の見分け方
- 家賃相場と比較して安すぎない物件か確認
- 物件情報が明確に記載されているか確認
- 不動産屋と大家さんの関係性に注目する
- 物件情報で掲載元の不動産屋の数を確認
- 複数の物件検索サイトに載っているか確認
①家賃相場と比べて安すぎない物件か確認
家賃が安すぎる物件情報は、おとり物件の疑いがあります。基本的に相場とかけ離れることはないので、住みやすさの面からも避けたほうが良いです。
例えば、一人暮らし向けのマンションが家賃9万ほどのエリアに、似た条件で家賃6~7万の物件があるときは要注意です。
本当に募集していても、自殺や事件があった事故物件や、隣人がクレーマーなどのワケあり物件かもしれません。物件に問題がないか慎重に見極める必要があります。

好条件で長期間募集されている物件は要注意
誰が見ても好条件のお部屋は、検索サイトの情報登録日をチェックしましょう。本当に良い物件は、掲載開始から2~3週間あれば埋まってしまいます。
家賃の安さや初期費用などの条件が魅力的なのに、1ヶ月以上前の登録だったり、何度も見かける物件は避けたほうが良いです。
②物件情報が明確に記載されているか確認
- ・物件名が書いていない
- ・住所の記載が不十分
- ・物件の写真が極端に少ない
- ・同じ写真を使いまわしている
- ・設備などの詳しい情報が載っていない
おとり物件は、場所を特定されないように情報が不十分なケースが多いです。架空の情報や、大家さんに無断でおとり物件に使っているのがバレるのを防ぐためです。
空室か問い合わせる前に、現地を見てみるのも手です。おとり物件だと「空室なし」の看板があったり、物件情報が「即入居可」なのに人が住んでいたりします。
ただし、新築で住所がまだ決まっていない、大家さんのプライバシーを守るためなど、あえて情報を隠していることもあります。

③不動産屋と大家さんの関係性に注目する
不動産屋と大家さんの関係性(取引態様) | |
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貸主 | 大家さん本人 |
代理・専任媒介 | 大家さんと関わりが深い代理人 |
仲介元付 | 大家さんから入居者募集を任された人 |
仲介先物 | 仲介元付に物件情報の掲載を任された人 |
物件情報の「取引態様」を見れば、不動産屋と大家さんの関係性がわかります。おとり物件を確実に避けたいなら「貸主」や「代理」の物件を選ぶと良いです。
大家さんや管理会社が直接募集する場合、おとり物件にする意味がありません。物件数は少ないですが「不動産広場」などの直接募集の情報だけを集めたサイトもあります。
「仲介先物」の不動産屋は、実在する人気物件をおとり物件に使っている可能性があります。大家さんと直接の関わりがなくバレにくいからです。

④物件情報で掲載元の不動産屋の数を確認
悪意のあるおとり物件の場合、複数の不動産屋が物件情報サイトに掲載するケースはまずありません。そのため、反対に掲載元が1社ならおとり物件の可能性があります。
複数社が取り扱う物件なら、物件情報に「この物件を取り扱う他の店舗が〇店あります」などと書かれています。問い合わせ前にチェックする癖をつけておきましょう。

⑤複数の物件サイトに載っているか確認
1つの検索サイトにしか載っていないときはおとり物件を疑ったほうが良いです。本当に入居者を早く見つけたいお部屋なら、複数のサイトに募集情報が載っているはずです。
また、他社で契約済みなのに掲載され続けていたり、サイトのタイムラグで残っている情報の可能性もあります。
広告元とは別の不動産屋に空室か確かめれば、悪意のないおとり物件も避けられます。

おとり物件に騙されないための対策
内見は現地集合で依頼する
広告を出している不動産屋に電話して「現地で待ち合わせて内見したい」と頼んでみてください。もっとも簡単に確かめられる方法です。
「1度来店する必要がある」と来店を急かされたり「管理会社が現地集合を嫌がる」など理由をつけて断られたときは、おとり物件の可能性が高いです。

内見前に来店が必要なケースも稀にある
見たい物件が決まっていても、場合によっては来店を求められます。詳しいアンケートの記入が必要だったり、大家さんと面談が必要な物件などです。
稀なケースなので、現地集合ができない理由に納得できないときは他の不動産屋にも相談してみてください。
おとり物件を使わない不動産屋なら、お店まで行かなくてもできることはTV電話やメールなどで柔軟に対応してくれます。
来店不要のチャット型不動産屋で空室かどうか確認する
当サイトが運営するネット上の不動産屋「イエプラ」は、チャットやLINEからほかサイトの気になる物件のURLを送れば、おとり物件かどうか調べてくれます。
リアルタイムで情報更新がされる不動産業者専用のデータベース「ATBB」からお部屋を紹介するので、架空の物件は一切ありません。
また、内見前日にも最新の空室情報を確認してくれるので、万が一埋まってしまった場合も無駄足になりません。
内見時は現地集合なので、おとり物件に騙されることなくお部屋探し可能です。
広告元とは別の不動産屋に空室か聞く
物件情報の問い合わせ先とは別の不動産屋に、空室かどうか確認してみましょう。既に申し込みが入っているパターンのおとり物件なら避けられます。
広告を出していない不動産屋でも、空室状況は確かめられます。ほとんどの物件情報は、業者だけが見れるデータベースで共有されているからです。

先行申込で内見前に申し込む
おとり物件を避けるなら、先行申込を活用するのも有効な手段です。先行申込とは、居住者が退去してないなどの理由で内見できないお部屋に申し込むことです。
管理会社や保証会社による入居審査を並行して進めるので、不動産屋によるおとり物件の可能性は一切ありません。
内見は契約前におこないます。もし気に入らなければキャンセルできるので「絶対におとり物件は無理」という人は検討してみてください。
もしもおとり物件を見つけたら
サイトの問い合わせフォームから通報可能
「ポータルサイト広告適正化部会」の構成会社が運営するこれらの検索サイトでは、おとり物件を問い合わせフォームから通報できます。
掲載サイトは、おとり物件を把握すると掲載を取り下げます。ペナルティのルールも整備されていて、違反した不動産業者の広告は1ヶ月以上掲載禁止になります。
通報時に必要な情報
- ・氏名
- ・メールアドレス
- ・不動産業者名
- ・物件番号(サイトの詳細画面に記載)
- ・問い合わせた日付
- ・不動産業者とのやり取りの詳細内容
問い合わせた物件情報はスクリーンショットをとって保存しておくと良いです。
おとり物件に騙されたら、泣き寝入りせず通報しておきましょう。将来のおとり物件の減少に繋がります。
悪質なら公的機関に通報する
- ・各都道府県の不動産部門
- ・消費者庁
1ヶ月程度の広告掲載禁止では甘いと思ったら、各都道府県の不動産部門に連絡してください。違反が悪質だと認められると、業務停止などの重い処分が入ります。
東京都の場合、不動産相談のページで窓口が確認できます。おとり物件を通報したいときは「指導相談担当」に電話します。
釣り物件に騙されたくなかったら来店不要のチャット不動産屋
当サイトが運営するチャット不動産屋「イエプラ」なら、お店に行かなくてもアプリやLINEで希望を伝えてお部屋を探せます!
SUUMOやHOMESに載っていない未公開物件も紹介してくれますし、不動産業者だけが有料で見ることができる更新が早い物件情報サイトからお部屋を探して見つけてくれます!
遠くに住んでいて引っ越し先の不動産屋に行けない人や、不動産屋の営業マンと対面することが苦手な人にもおすすめです。
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