「賃貸の連帯保証人になれる人の条件は?」
「連帯保証人になれない人はどんな人?」
連帯保証人を立てられるなら、賃貸契約に必要な「保証会社利用料」を抑えられる可能性があります。家賃0.5~1ヶ月分ほどの費用が浮きます。
しかし、連帯保証人は誰でもなれるわけではありません。契約者との関係性、収入、年齢などで断られることも…。
そこで当記事では、賃貸の連帯保証人の条件を徹底解説します。保証人との違いや、連帯保証人になれる人・なれない人を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
- 連帯保証人になれるのは2親等以内の親族
- 安定した収入がある、現役世代など条件が多い
- 連帯保証人なしで借りたいならイエプラに紹介してもらうのがおすすめ
・関東圏の取り扱い物件が約4.8万件と豊富
・オリコン顧客満足度1位の接客サービス
・エリアや沿線を絞らなくても紹介してもらえる
不動産屋「家AGENT」の営業マン
宅地建物取引士
賃貸の仲介会社「家AGENT」の現役の営業マン。宅地建物取引士の資格を取得している。営業マンとしての経験と専門知識を活かして、お部屋探しや入居審査についての不安や疑問を解決しています。
賃貸の連帯保証人とは
連帯保証人とは借主と同じ責任を負う人のこと
賃貸の連帯保証人とは、借主(入居者)が家賃を滞納したときや修繕費用を払えないときに、代わりに支払いをおこなう人のことです。
借主が家賃滞納したなどのトラブルが起きた場合、大家さんの負担は重くなります。万が一に備えて、大家さんは連帯保証人を立てること条件に物件を貸し出しています。
連帯保証人になるには条件があります。賃貸契約の前に入居審査があり、借主と連帯保証人の支払い能力を確認されるのが一般的です。
保証人との違いは責任の重さ
連帯保証人にはない権利・利益 | |
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催告の抗弁権 | 保証人はまず契約者あてに請求するように主張できるが、連帯保証人は請求されると支払いを拒めない。 |
検索の抗弁権 | 保証人はまず契約者の財産から差し押さえるよう求められるが、連帯保証人は強制執行を拒めない。 |
分別の利益 | 保証人が複数いれば負担する金額は人数割りになるが、連帯保証人は複数いても1人が全額を払う必要がある。 |
連帯保証人と保証人の違いは、上記のように法律(民法)で定められています。不動産屋に「保証人が必要」と言われた場合、連帯保証人を指しているケースがほとんどです。
借主が家賃を滞納するなどした場合、保証人も連帯保証人と同じように代わりに支払う義務があります。しかし、保証人は「まずは借主に請求してください」と主張できます。
何度お願いしても借主が支払わない場合、保証人が変わりに支払うことになります。
一方で、連帯保証人は借主と同じ責任を負います。借主が家賃を滞納した場合、最初から連帯保証人に支払いを求められます。拒否権はないため、必ず支払わなければなりません。
連帯保証人を守るためのルールがある
2020年4月の民法改正で、個人契約の連帯保証人が責任を負う金額に上限(極度額)を設けるようになりました。上限を決めておかないと責任が重すぎるからです。
極度額の相場は家賃2年分ほどです。契約書に記載があるので、あらかじめ確認しておきましょう。
連帯保証人になれる人の条件
- ・2親等以内の親族
- ・安定した収入がある職業に就いている
- ・高齢でない
- ・電話やメールで連絡が取れる
- ・日本国内に住んでいる
- ・連帯保証人になることを承諾している
2親等以内の親族
本人から見た関係性 | |
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1親等 | 両親、子ども |
2親等 | 兄弟姉妹、祖父母、孫 |
3親等 | 叔父・叔母、曽祖父母、曾孫、甥姪 |
4親等 | いとこ |
連帯保証人は、基本的に2親等以内の親族がなれます。両親や兄弟姉妹など、自分とより近い関係だと通りやすいです。
安定した収入がある職業に就いている
連帯保証人も、借主と同様に支払いの責任があります。そのため、安定した収入がある職業に就いている人のみが連帯保証人になれます。
無職や自営業で収入に波がある場合は、連帯保証人と認められないケースが多いです。
収入条件は契約者と同じく「家賃の36倍以上の年収」
年収(税込) | |
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家賃5万円 | 180万円以上 |
家賃6万円 | 216万円以上 |
家賃7万円 | 252万円以上 |
家賃8万円 | 288万円以上 |
家賃9万円 | 324万円以上 |
家賃10万円 | 360万円以上 |
家賃11万円 | 396万円以上 |
家賃12万円 | 432万円以上 |
一般的に、家賃の支払い能力を認めてもらえる年収の目安は「家賃の36倍以上」です。借主と連帯保証人どちらも表の基準をクリアできるように、家賃はできるだけ抑えましょう。
高齢でない
大家さんや管理会社によっては、連帯保証人の年齢に上限があります。「65歳以内」「定年退職まで5年以上ある」など、物件によって上限が違うので事前に確認してください。
場合によっては、年金生活している両親でも連帯保証人にできることがあります。年金額が多ければ、安定した収入がある人と同等に扱われるからです。
電話やメールで連絡が取れる
連帯保証人は、電話やメールですぐに連絡が取れることが条件となります。大家さんは緊急時にスムーズに対応してもらいたいと考えるからです。
日本国内に住んでいる
連帯保証人は、日本国内に住んでいることが条件です。海外は時差によって連絡が取りづらく、家賃回収に時間がかかるので嫌がられます。
連帯保証人になることを承諾している
連帯保証人になれるのは、本人が承諾していることが大前提です。連帯保証人になるリスクを理解してもらい、納得した上で引き受けてもらいましょう。
承諾せず、勝手に連帯保証人にした場合は「虚偽」の情報になるので、そもそも審査に通りません。仮に通ったとしても、バレた場合は「詐欺」に当たります。
連帯保証人になれないのはどんな人?
- ・無職
- ・年金で暮らしている親
- ・配偶者や同居している人
- ・友人や恋人
- ・クレジットカードなどの滞納歴がある
- ・海外に住んでいる親族
- ・反社会的勢力の関係者
無職
無職の場合、収入がゼロです。もっとも重要な条件である「支払い能力」が認められないため、連帯保証人にはなれません。
年金で暮らしている親
年金で暮らしている親も連帯保証人になれないケースが多いです。年金という収入があるものの、支払い能力に不安を感じる大家さんがほとんどだからです。
ただし、年金暮らしでも十分な資産がある場合や、不動産所得がある場合は連帯保証人として認められることもあります。
大家さんや管理会社によって判断基準が異なるため、まずは相談してみましょう。
配偶者や同居している人
配偶者や同居している人は生計が一緒とみなされるため、連帯保証人になれないことが多いです。
例外として、単身赴任などで別居している配偶者は生計が別と判断され、連帯保証人になれることもあります。
友人や恋人
友人は恋人は親族関係ではないため、連帯保証人になれないことがほとんどです。
大家さんによっては友人でもOKという人もいますが、連帯保証人を頼むかどうかは慎重に判断しましょう。金銭が絡むため、友人関係が壊れる可能性が高くなります。
クレジットカードなどの滞納歴がある
クレジットカードなど滞納歴があり、信用情報に傷が付いている(ブラックリストに載っている)と連帯保証人にはなれません。連帯保証人も審査時に支払い能力を見られるためです。
大家さんとしては借金を滞納する人が連帯保証人になっても、万が一の際に家賃回収できないと考えるため断るケースが多いです。
海外に住んでいる親族
海外に住んでいる場合、関係性が近くて高収入でも連帯保証人として認めてもらうのが難しいです。必要書類の用意ができないことや、連絡が取りづらいのが理由です。
反社会的勢力の関係者
暴力団員など反社会的勢力の関係者は連帯保証人になれません。法律や条例などにより、暴力団を社会から排除、駆逐することは社会的な常識となっているためです。
連帯保証人がいない時の5つの対処方法
- ・家賃保証会社を利用する
- ・連帯保証人不要の物件を選ぶ
- ・公営住宅やUR賃貸住宅
- ・シェアハウスに入居する
- ・不動産屋に交渉してもらう
家賃保証会社を利用する
家賃保証会社(保証会社)を利用すれば、連帯保証人がいなくても賃貸物件は借りられます。保証会社とは、入居者の滞納分を一時的に立て替える会社です。
2024年5月時点、保証会社が利用できる賃貸物件は全体の80~90%です。ほとんどの物件で連帯保証人がいらないことが分かります。
保証会社を利用する際には、入居審査に通過する必要があります。本人の支払い能力や人柄を細かくチェックされて、問題がなければお部屋を借りられます。
注意点として、保証会社を使うと利用料(保証料)が発生します。初期費用では家賃や管理費などを合計した「総賃料」の50~100%、入居後には1年ごとに1万円を払うのが一般的です。
連帯保証人不要の物件を選ぶ
「連帯保証人不要」と募集されている物件は、保証会社を使うか、家賃を払うためにクレジットカードを作成すれば借りられます。
保証会社やカードの審査に通れば、連帯保証人を立てるほどの滞納リスクはないと判断してもらえます。稀に、保証会社と連帯保証人が両方とも不要で募集される物件もあります。
保証会社によってはブラックリストだと審査に通らない
保証会社の中には、クレジットカード会社などが運営する「信販系」の保証会社があります。信販系の審査は、過去にカードの事故や借金があるブラックリストの人は通りません。
家賃を払うためにクレジットカードを作成する物件も同じです。契約者だけでなく、連帯保証人がブラックリストのときも審査に落ちやすいです。
公営住宅やUR賃貸住宅
連帯保証人がいない人は、都道府県・市町村が運営する「公営住宅」やUR都市機構が管理している「UR賃貸」も探してみてください。
審査基準が明確で、申し込み資格を満たせば連帯保証人がいなくても借りられます。ただし、公営住宅の多くは申し込みが抽選で、保証人が必要な物件もあります。
UR賃貸は、単身向けなら月収が家賃の4倍以上あれば申し込めます。基準を満たせば保証人不要で契約できて、仲介手数料・礼金・更新料がかからないのでおすすめです。
シェアハウスに入居する
シェアハウスは連帯保証人なしでも入居できる物件が多いです。審査では、収入面よりも共同生活でトラブルを起こさないかなどの人柄が重視されます。
初期費用が平均5~10万円、家賃相場が約4~5万円なので、とにかく予算を抑えたい人におすすめです。
不動産屋に交渉してもらう
身内に連帯保証人になれる人がいないときは、不動産屋に相談してみましょう。大家さんや管理会社に交渉して、連帯保証人がいなくても借りられる物件を見つけてくれます。
当サイト運営のネット不動産屋「イエプラ」なら、来店不要でLINEなどで気軽に相談できます。気になる物件の審査基準についても経験豊富なスタッフに質問できます。
不動産屋だけが見れる更新が早いデータベースから、連帯保証人がいなくても借りられる物件や、審査に通りやすい保証会社が使えるお部屋を提案できます!
連帯保証人の必要書類や情報
申込時に用意してもらうもの
- ・本人確認書類(免許証、保険証など)
- ・収入証明書(直近の源泉徴収票など)
- ・氏名、現住所、性別、生年月日
- ・電話番号、メールアドレス
- ・申込者との関係性(続柄)
- ・職場情報(業種、職種、住所、電話番号など)
- ・税込年収、税込月収、勤続年数 など
連帯保証人を立てるときは、連帯保証人の本人確認書類と収入証明書の提出を求められます。遠方に住んでいるときは、スマホで撮影した写真データなどで受付してもらえます。
申し込みに必要な情報は、前もって確認してメモを取っておきましょう。必要書類や情報が足りないときは、2~3日の期限内に再提出すれば問題ないパターンが多いです。
連帯保証人には審査の電話が入ることを詳しく説明しておく
入居申込が無事に終わった後は、保証会社や管理会社の審査がスタートします。連帯保証人には、本人確認の電話が入ることを前もって伝えておきましょう。
保証会社を使って緊急連絡先として申し込んでいても、審査の途中で連帯保証人を求められることがあります。連帯保証人を急に頼むと家族でも不安がられてしまいます。
契約時に用意してもらうもの
- ・審査時に提出した書類のコピー
- ・実印(印鑑登録の印鑑)
- ・印鑑登録証明書(取得3ヶ月以内の原本)
- ・住民票の写し(取得3ヶ月以内の原本) など
賃貸契約を結ぶときは、連帯保証人の書類は郵送で提出するケースが多いです。多くの場合、印鑑登録証明書などの役所で取得する書類は、契約時までの提出で問題ありません。
書類の流れや提出期日は不動産屋から案内されます。期日を過ぎると引っ越しが遅れるリスクがあるので、必要書類は物件が決まった時点で再確認して準備を進めましょう。
連帯保証人の条件に関するよくある質問
賃貸の連帯保証人は親が70歳でも大丈夫?
70歳以上だと、年金が多くても連帯保証人になれないことが多いです。
連帯保証人を70歳以上の親で申し込むと、兄弟姉妹に変えてほしいと頼まれやすいです。高齢だと貸す側が安心できないためです。
年齢に関するルールは管理会社によって違います。親が高齢で心配な人は不動産屋に相談してみてください。
連帯保証人は家族以外は絶対なれないの?
大家さんによっては友人でもOKという人もいます。絶対になれないわけではないので、どうしても頼める人がいない場合は相談だけでもしてみましょう。
連帯保証人になるリスクはある?
まとまった金額を一括請求される恐れがあります。拒否権はないため、連帯保証人になるには相応の覚悟が必要です。
連帯保証人をアリバイ会社に頼むのはOK?
頼まないほうが良いです。
アリバイ会社とは、身分を装ったり審査の対策のために、ウソの情報や書類を用意してくれる会社のことです。
利用したのがバレると審査に落ちてしまいます。保証人を頼むサービスは高額なうえ、親族の情報ではないのでバレやすいです。
- 関東圏の取り扱い物件が約4.8万件と豊富
- オリコン顧客満足度1位の接客サービス
- 未公開物件も紹介してもらえる
東京・神奈川・千葉・埼玉の部屋探しには、アエラス(AERAS)がおすすめです。
アエラスは1996年に池袋西口店をオープンしてから28年間にわたって拡大を続け、2024年現在ではグループ全体で67店舗を展開しています。
また、2023年、2024年のオリコン顧客満足度ランキング(賃貸情報店舗 東京都)で第1位を受賞しており、利用者からの評判も良いです。
他社が掲載している物件もまとめて紹介してもらえる
アエラスは、他の不動産屋が掲載している物件もまとめて調査し、紹介してくれます。複数の不動産屋に行かなくても、一度にすべて紹介してもらえるのは大きなメリットです。
また、ホームズやSUUMOなどに掲載されていない、いわゆる「未公開物件」も数多く扱っています。主要駅の駅前に店舗を構えているため、内見にも行きやすいです。
初期費用の分割払いに対応している
アエラスは、初期費用の分割払いサービスを全店舗でおこなっています。普段、現金よりもカード払いがメインという人でも安心です。
分割する金額は初期費用の全額または足りない分から選べるので、引越しの負担を減らしたい人にもおすすめです。関東の物件を探している人は、LINEで来店の予約や相談ができるので、登録してみてください!