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賃貸の初期費用で交渉できる項目は?値下げのコツやタイミングを不動産屋が解説

初期費用で交渉できる項目は?のアイキャッチイラスト

賃貸の初期費用に交渉できる項目はある?
値下げ交渉のタイミングやコツは?

賃貸の初期費用は、値下げ交渉がうまくいくと家賃の1~2ヶ月分の初期費用が抑えられます!予算が万単位で浮けば、インテリアを買ったり遊びに行ったりできて最高ですよね。

しかし、初期費用には敷金や礼金などさまざまな項目があります。ただ「安くしてほしい」と言っても、取り合ってもらえないことが多いんです…。

そこで当記事では、賃貸の初期費用にはどんな項目があるか、値下げ交渉しやすいのはどれか、交渉のコツやタイミングなどを解説しています。ぜひ参考にしてください。

監修 豊田 明
不動産屋「家AGENT」の営業マン
宅地建物取引士

賃貸の仲介会社「家AGENT」の現役の営業マン。宅地建物取引士の資格を取得している。営業マンとしての経験と専門知識を活かして、お部屋探しや入居審査についての不安や疑問を解決しています。

賃貸の初期費用に交渉できる項目はある?

一般的な初期費用の内訳 費用の相場 交渉
敷金 家賃の1ヶ月分
礼金 家賃の1ヶ月分
日割り家賃 入居日によって変動
前家賃(翌月家賃) 家賃の1ヶ月分
クリーニング費用 広さや払う時期で変動
鍵交換費用 15,000~20,000円+税
保証会社利用料 家賃の0.5~1ヶ月分 ×
火災保険料 15,000~20,000円
仲介手数料 家賃の1ヶ月分+税
その他オプション費用 不動産屋によって変動
合計 家賃の4.5~5ヶ月分

賃貸の初期費用を交渉したい人は、前提知識として「どのような項目があるか」と「相場」を知っておきましょう。

交渉の難易度と合わせて一般的な内容を表にまとめたので参考にしてください。◎と〇は交渉が比較的通りやすく、△と×は交渉の難易度が高いです。

相場からかけ離れた金額の値引き交渉は失敗しやすいです。払う理由が納得できなかったり、相場と比べると高い項目には交渉の余地があります。

敷金・礼金

礼金や敷金の図面への記載

敷金は家賃滞納や退去時の修繕に備えて入居時に預けるお金です。家賃の1ヶ月分かかる募集が多く、0.5ヶ月分や2ヶ月分などのお部屋もあります。

礼金はお部屋を借りるお礼として大家さんに払うお金です。礼金の相場は敷金とほぼ同じで、退去時に返金はされません。

敷金と礼金は物件によって金額の違いが大きいです。中には、敷金礼金が0円で初期費用を抑えられる「ゼロゼロ物件」もあります。

▶敷金・礼金の解説と抑えるコツはこちら

敷金でも返金されない場合があるので要注意

敷金でも「償却」となっているときは退去時に返金されません。

全額が償却となっている他に、一部が償却となっている場合もあります。償却される敷金は、通常は退去費用に充てられます。

豊田さんのアイコン 豊田
敷金ではなく「保証金」がある物件もあります。退去費用に使われるか否かは契約内容によって変わるので、事前に必ず確認しましょう。

日割り家賃・前家賃

日割り家賃と前家賃の図解

入居日(家賃発生日)を含む月の「日割り家賃」と翌月分の「前家賃」は、初期費用で払うのが基本です。

物件によっては入居月の2ヶ月先まで初期費用で払う場合があります。管理費(共益費)や駐車場代などの毎月かかる費用も同じです。

ケーブルテレビ代(CATV代)や、町内会費が毎月かかる物件もあります。日割りの計算方法は物件ごとに違うので、お部屋を探すときは細かいルールまでチェックしましょう。

家賃や管理費自体の値下げは難しい

家賃や管理費はエリアや物件の質に沿った相場からかけ離れることはありません。入居者が決まる見込みの、採算が取れる金額に設定されています。

一度値下げすると、大家さんにとっては損がずっと続きます。交渉の難易度は高く、断られる可能性が高いです。

家賃が相場より高いときや、空室期間の長さによっては千円~3千円ほど値下げしてもらえることもあります。

▶家賃交渉するタイミングやコツはこちら

クリーニング費用

クリーニング費用の相場
ワンルーム、1K 30,000~40,000円
1DK、1LDK 30,000~50,000円
2DK、2LDK 40,000~80,000円
3DK、3LDK 50,000~90,000円
4DK、4LDK 70,000~100,000円

クリーニング費用とは、退去後の専門業者による清掃費用のことです。間取りの他に、お部屋の広さによっても金額が異なります。

退去時に敷金から差し引くか、初期費用として前払いするケースが多いです。

物件ごとに「ハウスクリーニング」「清掃料」など色々な呼び方があります。初期費用で払うときは、退去後のクリーニングに充てるお金か確認しておきましょう。

▶賃貸の退去費用の解説と抑えるコツはこちら

鍵交換費用

鍵交換費用は、前の入居者が使っていた鍵とは別の鍵に交換するために払うお金です。

相場は1.5~2万円+消費税です。セキュリティの性能が高いディンプルキーや、複製が難しい特殊な鍵は3万円以上かかることもあります。

カードキーの物件では「カードキー発行料」「カードキー設定手数料」などが鍵交換費用にあたります。

▶鍵交換の種類や費用の詳しい解説はこちら

保証会社利用料

保証会社利用料(保証料)は、家賃の保証会社に払う手数料です。保証会社とは、連帯保証人の役割を引き受けてくれる会社のことです。

初回保証料の相場は家賃の0.5ヶ月分で、以降は1年ごとに1万円ほどの更新保証料がかかる会社が多いです。

物件によって使える保証会社が違います。初回保証料が高いときは、家賃の1ヶ月分ほどかかることもあります。

豊田さんのアイコン 豊田
保証会社は、万が一家賃を滞納したときに立て替えてくれます。費用はかかりますが、連帯保証人が立てられない人でもお部屋を借りられるメリットがあります。

▶保証会社利用料の解説と抑えるコツはこちら

火災保険料

火災保険料は、災害に備えて保険に加入するための費用です。保険料は家財が補償される金額などで変わりますが、相場は2年間で1.5~2万円ほどです。

保険会社やプランは、大家さんや管理会社から指定されることが多いです。

通常の火災保険では、地震や津波が原因の被害は補償されません。補償が手厚くなる特約を付けたり、地震保険に加入すると保険料は高くなります。

仲介手数料

仲介手数料は、お部屋を紹介してくれた不動産屋に払う手数料です。相場は家賃の1ヶ月分+消費税で、これは法律で定められた上限額です。

入居者と大家さんで折半するのが原則ですが、承諾があれば片方に全額を請求できるルールがあります。

大家さんが仲介手数料を負担する募集は稀で、入居者が全額負担する条件で申し込むお部屋がほとんどです。

▶仲介手数料を値切るコツはこちら

その他オプション費用

オプション費用の例
  • ・消臭、消毒施工
  • ・害虫駆除
  • ・24時間サポート
  • ・消火剤、消火器代 など

不動産屋や管理会社がオプションでサービスを付けているときに必要な費用です。内容によって金額に差があります。

消臭・消毒施工代や害虫駆除は1~1.5万円ほど、消火剤などは5千円ほどが目安で、1度だけかかります。

24時間サポートは、管理会社が閉まった後でも水漏れなどの応急処置をしてもらえるサービスです。2年間で1.5万円ほどで、千円程度を毎月払うパターンもあります。

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賃貸の初期費用で値下げ交渉しやすい項目と相談のコツ7選

  1. 不要なオプション費用を外してもらう
  2. 敷金・礼金の減額を相談する
  3. 日割り家賃・前家賃の調整
  4. クリーニング費用の減額・支払い時期の相談
  5. 鍵交換費用を交渉または節約
  6. 連帯保証人を立てて保証会社利用料を減らす
  7. 仲介手数料の値下げを相談する

①不要なオプション費用を外してもらう

不要なオプション費用を外してもらう交渉は、初期費用を安くしたいときにもっとも成功率が高いです。

例えば、内見したクリーニング済みのお部屋がキレイなら消臭・消毒施工代を外したり、虫の少なそうな物件なら害虫駆除を外すなどです。

オプション費用が多い物件では、すべて外すと初期費用を3~4万円は抑えられます。交渉して「必須」と言われた費用は外せません。

②敷金・礼金の減額を相談する

敷金と礼金が似た条件の物件と比べて高いときは、0.5ヶ月分ほど値下げしてもらえることがあります。

価格設定が相場と比べて強気な場合、礼金2ヶ月を1~1.5ヶ月にしてもらったり、数万円安くしてもらう交渉は通りやすいです。

2ヶ月から0.5ヶ月など金額が大きな交渉や、0円にしてもらう交渉は断られやすいです。

豊田さんのアイコン 豊田
相場とかけ離れない範囲で交渉すると成功率が上がります。大きな金額の交渉をすると、家賃の支払い能力を疑われやすく入居審査に影響が出ます。

③日割り家賃・前家賃の調整

月初に入居する場合の説明

入居日を月初か月末にすることで、初期費用に含まれる家賃を0.5ヶ月分ほど減らせます。結局は翌月に払いますが、給料日の前などで出費を抑えたいときに有効です。

月初~10日くらいまでの入居なら、前家賃を初期費用から外してもらえるケースがあります。月末の入居なら、初期費用は日割り家賃1日分と前家賃で済みます。

引っ越しの希望日が前後して問題ないときは、不動産屋に相談してみてください。管理会社のルールや申し込むタイミングによっては調整が難しいです。

▶家賃発生日を決めるタイミングや注意点はこちら

④クリーニング費用の減額・支払い時期の相談

クリーニング費用が初期費用に含まれるときは、減額の交渉か、支払い時期を退去時に変更する交渉をしてみましょう。

新築や築浅などキレイなお部屋で、数年以内に退去する予定なら値引いてもらえる場合があります。退去後にそれほど費用がかからず次の人に貸せる可能性が高いからです。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」でも、入居者がきちんとお部屋を掃除できているなら、クリーニング費用は大家さんの負担が望ましいとされています。

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ガイドラインとは、退去したお部屋の修繕費などを、入居者と大家さんでどのように分けると適切かまとめた資料です。あくまで方針なので、実態とは差がある内容も多いです。

⑤鍵交換費用を交渉または節約

ガイドラインでは、クリーニング費用と同じく鍵交換費用も大家さんの負担が望ましいとされています。無料にするのが難しくても、ダメ元で値引きを相談してみるのはアリです。

セキュリティ機能にこだわらないなら、物件によっては鍵交換費用が安いプランを選べます。2.5万円のディンプルキーではなく、1万円のU9タイプを選ぶなどです。

電子ロックの物件を選べば電池代だけで済みます。管理会社の空室同士で鍵を交換する「ローテーション」なら鍵交換費用が無料です。

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前の入居者は退去時に鍵をすべて返却するのが原則なので、交換せずに費用をかけないのも手です。必ず交換するルールの管理会社もあるので物件ごとに確認が必要です。

⑥連帯保証人を立てて保証会社利用料を減らす

連帯保証人のみで契約する図解

入居者以上に収入がある連帯保証人を立てられれば、保証会社を使わずにお部屋を借りられる可能性があります。

保証会社を使わなければ、家賃の0.5ヶ月分は初期費用を抑えられます。1~2年ごとの更新保証料もかからないのでお得です。

連帯保証人のみで契約できるかどうかは大家さんの審査次第です。保証会社が外せなくても、連帯保証人を立てて初回保証料が20~30%安いプランを選べることもあります。

豊田さんのアイコン 豊田
保証料自体を値引く交渉はできません。保証料を決めているのは保証会社で、大家さんや管理会社が自由に変更できないからです。

保証会社を使わず借りられる物件は10%未満

収入の安定した連帯保証人が立てられても、保証会社を使わないと借りられないお部屋がほとんどです。

賃貸住宅の動向を調査している「日管協短観」によると、首都圏の約90%の物件で保証会社の利用が必須です。

親兄弟に連帯保証人を頼める人は不動産屋に伝えておきましょう。運が良ければ、連帯保証人を立てると条件が有利になるお部屋を紹介してもらえます。

▶連帯保証人の条件について詳しくはこちら

⑦仲介手数料の値下げを相談する

紹介した項目の交渉をすべて断られたら、不動産屋に仲介手数料の値下げを相談してみてください。

予想外の費用がかかったり、入居日が早まってしまったりしたときは、採算が取れる範囲なら値下げしてもらえます。

いきなり仲介手数料から交渉を始めるのはやめておきましょう。仲介手数料は不動産屋の主な収入源なので、お部屋探しに影響が出る恐れがあります。

賃貸の初期費用の交渉に適したタイミングとは?

賃貸の初期費用の交渉に適したタイミングは入居申込の前まで

お部屋に申し込む前に相談するのが原則

家賃や初期費用、入居日の目安などに納得してから申し込むのが原則です。申し込んでから交渉を始めると、交渉される側は後出しに感じてしまいます。

お部屋探す段階から、予算の限度や契約できる条件を不動産屋にしっかりと伝えておくことが大切です。

希望を正確に伝えているほど、自分にピッタリのお部屋が見つかりやすいです。値下げできる限度も早めに教えてもらえます。

閑散期や人気がない物件は値下げ交渉しやすい

引っ越す人が少ない6~8月などの閑散期や、周辺環境がうるさい、築年数が古いなどの理由で人気がない物件は交渉が通りやすいです。

ずっと空室のままよりは、値引いてでも入居してもらったほうが大家さんにとってお得だからです。

値下げ交渉が通りやすい物件の特徴

  • ・空室が2ヶ月以上続いている
  • ・日当たりや周辺環境が良くない
  • ・主要駅からの徒歩距離が15分以上
  • ・築年数が古い
  • ・設備や内装が傷んでいる など

立地や設備、築年数などにデメリットが目立つお部屋は、ライバルが少ないので交渉が通りやすいです。

自分が交渉をしているときに交渉せず即決する人が現れると、お部屋を取られてしまうことがあります。

交渉は不動産屋に任せたほうが良い

内見などで大家さんや管理会社と話す機会があっても、自分で直接交渉するのはやめておきましょう。適切なタイミングで上手に伝えないと審査に影響する場合があります。

ネット上の不動産屋「イエプラ」なら、交渉に強いスタッフが多数在籍しています。チャットやLINEで気軽にやりとりができるので、お金の相談も気まずくありません。

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賃貸の初期費用の値下げ交渉が通った実例【不動産屋に聞いてみた】

実際に交渉が通ったパターン6選
  1. オプション費用を外してもらった
  2. フリーレントを1ヶ月付けてもらえた
  3. 礼金1ヶ月を0円にしてもらえた
  4. 初回保証料を負担してもらえた
  5. 火災保険を変えてもらった
  6. 仲介手数料を1万円値引いた

弊社「家AGENT 池袋店」の営業マンが初期費用を交渉したときの、実際の状況と交渉結果をインタビューしました。

他のお部屋でも試せそうな交渉の内容を6つ紹介します。

①オプション費用を外してもらった

豊田さんの体験談
豊田さんのアイコン内見時に室内がかなりキレイで、お客様の希望に沿って消臭消毒代と害虫駆除のオプション費用を外す交渉をしました。必須の費用でしたが外せて、初期費用を約3万円抑えられました。

必要性を感じない費用があれば交渉してみたほうが良いです。稀に、図面や資料には必須と書かれていても外してもらえます。

便利なサービスが付いていることもあるので、内容を確認してから交渉しましょう。

②フリーレントを1ヶ月付けてもらえた

藤本さんの体験談
藤本さんのアイコン入居日の希望が2ヶ月先で、実際の入居日は延ばせて3週間程度でした。家賃が1ヶ月分は無駄になる相談をしたところ、大家さんの厚意でフリーレントを1ヶ月分付けてもらえました。

入居日が1ヶ月以上先なら、入居日を延ばす交渉よりは「フリーレント」を付けてもらえないか交渉したほうが良いです。

フリーレントとは一定期間の家賃が無料になる契約のことです。注意点として、1~2年は住まないと無料期間と同程度の「短期解約違約金」がかかる可能性が高いです。

長く住む予定なら、2年以上住むことを交渉の材料にできます。大家さんは、長く住んでもらえるなら初期費用を安くしてでも元が取れるからです。

▶フリーレントの交渉について詳しくはこちら

③礼金1ヶ月を0円にしてもらえた

鈴木さんの体験談
鈴木さんのアイコン敷金と礼金が1ヶ月ずつの、家賃が10万円超えの物件で礼金の交渉をしました。その物件は空室期間が長かった事情があり、早めに契約する条件で礼金を0円にしてもらえました。

礼金を無料にしてもらえた珍しいケースです。大家さんの判断次第で大幅に値下げしてもらえる場合があります。

交渉が通った場合、初期費用の入金や契約手続きを1週間以内などで終わらせるようにお願いされることが多いです。

スムーズな手続きができるように、あらかじめ必要書類などの準備をしておきましょう。

▶賃貸契約に必要な書類の解説はこちら

④初回保証料を負担してもらえた

岩井さんの体験談
岩井さんのアイコンもともと家賃2千円値下げの交渉をしていましたが、問い合わせが多い物件とのことで断られました。代わりの提案として、家賃0.5ヶ月分の保証会社利用料を大家さんに負担してもらえました。

保証料を大家さんに払ってもらえるのは珍しいケースですが、何かしらの交渉が失敗しても代わりの提案をもらえる場合があります。

どの費用が値下げしやすいかは、物件によって異なります。トータルの金額が希望に近づけてもらえたときは、交渉は成功と考えましょう。

⑤火災保険を変えてもらった

村野さんの体験談
村野さんのアイコン指定の火災保険料が高めで、お客様自身が選んだ保険会社のものが使えるか交渉しました。許可がもらえたので、8千円ほど安いプランで契約を進めることができました。

火災保険は、大家さんや管理会社の許可があれば自分で選んだ保険会社で進められます。

自分で選んだ保険を使える場合、補償が受けられる上限額に指定があったり、加入を証明する書類を入居日までに提出する必要があります。

⑥仲介手数料を1万円値引いた

石塚さんの体験談
石塚さんのアイコン月末までの入金を条件に入居日を希望日に近づけられましたが、延ばしきれなかったぶんは仲介手数料の値引きで調節しました。最終的に当初の見積もりよりも安くなって喜んでいただけました。

早めに初期費用の限度を伝えておくと、不動産屋が金額を調節してくれる場合があります。

値引きが難しいときもありますが、相談してみて損はありません。経験豊富な不動産屋なら、あらゆる手を考えて予算内の理想的なお部屋を探してくれます。

賃貸の初期費用を値下げ交渉するときの5つの注意点

  1. 値下げがいくらなら納得するか具体的に伝える
  2. 初期費用の損得はトータル金額で考える
  3. 繁忙期は値下げ交渉が通りにくい
  4. 入居審査に時間がかかる
  5. 契約直前で切り出すと入居を断わられる場合がある

①値下げがいくらなら納得するか具体的に伝える

交渉は不動産屋を通しておこないます。値下げしたい項目と金額は具体的に伝えましょう。

「可能な限り安くしてほしい」などと曖昧だと、いくらなら納得してもらえるのか不動産屋がわからずに困ってしまいます。

交渉結果が出た後は、手続きを進めるかキャンセルするか、返答期日までに回答を求められるパターンが多いです。

②初期費用の損得はトータル金額で考える

仲介手数料無料
敷金礼金1ヶ月
仲介手数料1ヶ月
敷金礼金なし
敷金 70,000円 0円
礼金 70,000円 0円
仲介手数料 0円 77,000円
日割り家賃 35,000円 35,000円
前家賃(翌月家賃) 70,000円 70,000円
クリーニング費用 0円 33,000円
鍵交換費用 22,000円 22,000円
保証会社利用料 35,000円 35,000円
火災保険料 15,000円 15,000円
合計 317,000円 287,000円

表は家賃7万円で、敷金礼金、クリーニング費用、仲介手数料が違う条件で初期費用を比べた例です。仲介手数料が1ヶ月あっても、敷金礼金なしのほうが3万円安いです。

初期費用にはさまざまな項目があり、物件ごとに条件が違います。1つの費用にこだわると予算をオーバーしやすいので気を付けて下さい。

不動産屋に交渉を頼むときは、最初の見積もりや交渉前と比べて、いくら安くなっているのか見て損得を考えると良いです。

▶賃貸の初期費用を抑えるコツはこちら

③繁忙期は値下げ交渉が通りにくい

不動産屋の繁忙期と閑散期の図解

引っ越しする人が多い1~3月や9~10月の繁忙期は交渉の難易度が上がります。

良い物件ほど早く埋まるので、予算内で希望に近いお部屋に1番手で申し込めたら成功と考えましょう。

初期費用の交渉に時間をかけていると、審査に落ちてしまったり申し込みを断られるケースもあります。

▶賃貸の繁忙期と閑散期の解説はこちら

④入居審査に時間がかかる

交渉があると、入居審査に通常より時間がかかります。不動産屋と管理会社、大家さんの間でやりとりが増えるからです。

入居日の調整や初期費用の入金など、不動産屋からの連絡や手続きに遅れず対応する必要があります。

通常は申し込みから約2週間後に入居日を設定して、余裕を持って手続きを終わらせないといけません。手続きに日数がかかっても、入居日は後ろに延ばせないので要注意です。

▶賃貸の入居審査について詳しくはこちら

⑤契約直前で切り出すと入居を断わられる場合がある

契約前に交渉を切り出すのはハイリスクハイリターンで、おすすめはできません。

他に入居希望者がいないなら、契約を進めてほしいと考えた大家さんに妥協してもらえる可能性はあります。

しかし、大家さんに非常識と思われて入居を断られるリスクがあります。手続きが振り出しに戻ると、お部屋探しにかけた時間や労力が無駄になってしまいます。

豊田さんのアイコン 豊田
大家さんや管理会社にも希望の条件があり、申し込む前に納得できているか入念に確認されます。交渉を一切受付しないルールの管理会社もあるので、申込前に相談するのがベストです。

賃貸の初期費用はどうやって交渉する?

値下げ交渉はメールやチャットでするのがおすすめ

メールやチャットで交渉するメリット
  • ・電話や対面より気まずくない
  • ・希望を伝えた証拠が残せる
  • ・スキマ時間で話が進められる

初期費用はメールやチャットで交渉すると確実です。電話より時間やストレスが少なく連絡の行き違いも防げます。

電話や対面だと、担当に嫌な態度を取られないか心配が残ります。

内心では「安くしてほしい」と思っていても、口頭で値下げの相談をするのは抵抗を感じるものです。

豊田さんのアイコン 豊田
交渉の相談は日常的にあるので、遠慮なく伝えてもらって大丈夫です。できるだけ早めに伝えていただけたほうが対応できることは増えます。

初期費用の値下げ交渉の例文

クリーニング費用の交渉例
困り顔の女性のアイコン室内は念入りに掃除するので、クリーニング費用は無料か折半にしていただけないでしょうか。
礼金の交渉例
困り顔の男性のアイコン似た条件の△△マンションには礼金がなく、募集中で気になっています。礼金1ヶ月は高いと思うので0.5ヶ月分値下げしてもらえないでしょうか。
保証会社を外す交渉例
困り顔の女性のアイコン更新料に納得して2年以上長く住むことを約束します。保証会社を使わずに連帯保証人のみで契約希望です。

「見積もりより2万円高いから仲介手数料を1万円値下げしてほしい」など間をとった相談は、比較的応じてもらえます。

最後に「トータルで○○万円安ければ紹介いただいた物件で契約を進めます。」と添えておくと、不動産屋が対応しやすいです。

メールよりはチャットやLINEがおすすめです。レスポンスが早く気軽に相談できて、堅苦しい前置きの文章がいりません。

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賃貸の初期費用の交渉を断わられたときの対処法3選

  1. 他社の見積もりを示して再チャレンジ
  2. 初期費用をクレジットカードで支払う
  3. 申し込みをキャンセルして探し直す

他社の見積もりを示して再チャレンジ

他社でもらった見積もりがあれば、不動産屋に交渉する材料として使えます。「相見積もり」と言って、仲介手数料を値引きたいときに有効な手段です。

物件の大家さんや管理会社は同じなので、他社に乗り換えるタイミングには気を付けましょう。不誠実だと思われると審査に影響します。

▶複数の不動産屋に見積もりを頼むときの注意点はこちら

初期費用をクレジットカードで支払う

値下げができないときは支払い方法で工夫しましょう。クレジットカードで分割払いすれば、まとまった出費を抑えられます。

不動産屋が一括払いにしか対応していないときは、カード会社に後から分割に変更する方法を確認しておくと良いです。

初期費用をカードで払いたいときは、不動産屋に早めに伝えてください。言うタイミングや入金期日によっては振り込みでの支払いをお願いされます。

申し込みをキャンセルして探し直す

交渉を断られてどうしても契約を進められないときは、できるだけ早く申し込みをキャンセルしてください。

お部屋をキープしたままだと、大家さんや管理会社に迷惑がかかってしまいます。

キャンセルするのは、聞いていない初期費用がかかったり、予算を超えてしまったときなどやむを得ない事情があるときに限りましょう。

▶不動産屋の上手な断り方はこちら

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