最終更新:2022年4月26日

礼金交渉はできるの?礼金はどのくらい値切れる?どのタイミングで交渉すればいい?といった疑問について徹底解説します!
そもそも礼金とは何か、相場はどのくらいか、礼金交渉のコツや、交渉しやすい物件の特徴、その他の初期費用を抑える方法もあるので、是非参考にしてください。
この記事の内容は、ファイナンシャル・プランナーと宅地建物取引士を持つ岩井さんに監修していただきました。
ファイナンシャル・プランナー
宅地建物取引士
日本FP協会認定のFP。お金に関する知識を活かし、一人暮らしからファミリー世帯まで幅広い世帯の生活費を算出しています。宅建士の資格も取得しており、お客様の収入に見合った家賃を提案するなど、生活設計についてのトータルサポートをおこなっています。
そもそも礼金とは?
そもそも礼金とは、お部屋に入居させてもらうお礼として大家さんに支払うお金のことです。
物件数が少なかった頃に、下宿に子どもを預ける親が謝礼金を包んでいたことが慣習として残ったものと言われています。お礼として支払うものなので、退去時に返金されません。

礼金の相場は家賃1ヶ月分
国土交通省の「令和2年度住宅市場動向調査報告書」によると礼金の相場は家賃1ヶ月分です。
新築やペット可など人気が高い条件のお部屋は、家賃2~3ヶ月分に設定されている場合があります。
また、地域によっても多少差があります。東京は家賃1ヶ月分が相場に対し、大阪では家賃2ヶ月分に設定されていることが多いです。
西日本では「敷引き」と呼ばれるケースがある
関西などの西日本では「敷引き(しきびき)」と呼ばれるケースがあります。
契約時に退去費用などに使われる「保証金」として、家賃3~6ヶ月分のお金を預けます。
退去時に「敷引き」分が差し引かれ、使わなかった分が敷金として返金されます。敷引きは戻ってこないお金なので、礼金と同じ扱いです。
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礼金の交渉は申し込み前なら可能
賃貸物件の初期費用に含まれる礼金は、入居申込前なら値下げ交渉が可能です。
礼金は法律で金額の定めがないうえ、使い道が明確になっていないお金です。100%大家さんの収入になるので、交渉してくる人は多いです。

なお、申し込み後に交渉した場合は、金額に納得して書類を書いていると認識されます。交渉しても断られます。
礼金交渉する際の流れ
礼金を交渉する際の流れを簡単に解説します。交渉を考えている人は参考にしてください。
- 内見に行き、住みたいお部屋を決める
- 入居したい意思を伝えて見積もりをもらう
- 申込書を書く前に交渉をお願いする
- 不動産屋が大家さんに交渉する
まずは条件に合うお部屋を紹介してもらい、実際に内見に行きましょう。住みたいお部屋が決まったら、不動産屋に伝えて金額の見積もりを出してもらいます。
見積もり書を確認し、申込書を書く前に交渉をお願いしてみてください。その後は不動産屋が大家さんに話をつけてくれます。
交渉は本当に入居したいお部屋だけお願いしましょう。手当り次第に頼んでいると不動産屋からの印象が悪くなるので注意してください。
礼金の全額交渉の成功率は約1%と低い
礼金の全額交渉の成功率は約1%と低いです。全額大家さんの収入になるため、少額でも減らしたくないと考える人がいるからです。
物件に使われる費用ではないので払いたくないと感じても、初めから全額交渉はしないほうが良いです。

もし交渉するのであれば、家賃0.1~0.3ヶ月分以内で交渉しましょう。大家さんの収入を考慮しないと、交渉すら応じてもらえない可能性があります。
礼金交渉の成功率を上げる7つのコツ
礼金交渉の成功率を上げるコツを7つ紹介します。少しでも費用を抑えたいと考えている人は、是非試してみてください。
- ・AD付きの物件を探してもらう
- ・入居申込前に交渉する
- ・値下げできたら必ず契約すると言う
- ・交換条件を提案してみる
- ・4~8月の閑散期を狙って交渉する
- ・見た目や言葉遣いで良い印象を与える
- ・不動産屋を味方につける
AD付きの物件を探してもらう
不動産屋に「仲介業者のAD付き物件」を探してもらいましょう。AD(エーディー)とは、大家さんや管理会社が、仲介会社に支払っている広告料のことです。
仲介会社への広告料が無くなる代わりに、礼金を値引きしてもらえます。つまりは、入居希望者と仲介会社との直接交渉のようなものになります。
月末など、仲介会社が売り上げに焦っているときほど、交渉に応じてもらいやすいです。
入居申込前に交渉する
礼金交渉のタイミングは、入居申込前です。
申し込み前であれば「値下げに成功したら絶対に入居してくれるお客さんだ」と認識してもらえるので、交渉に応じてもらいやすいです。
「申し訳ないですが、初期費用が予算を越えていたので礼金を交渉できないでしょうか?」と、不動産屋に聞いてみましょう。

値下げできたら必ず契約すると言う
礼金交渉するときは、お部屋を借りる意思があることを不動産屋に伝えましょう。
大家さんは、なるべく空室期間を短くしたいと考えているので「必ず契約する」と伝えることが大切です。
不動産屋は契約しそうにないお客さんの交渉には乗ってくれません。頑張って交渉したのに契約してもらえなかったら、手間や時間が無駄になってしまうからです。
交換条件を提案してみる
「礼金を下げる代わりに長期間住む特約を付けて良い」「家賃2千円値上げして良いので礼金を無くしてほしい」など、交換条件を提案してみると良いです。
無条件に交渉するより、大家さんにとってのメリットがあるので成功しやすいです。

長く住む場合は礼金を支払った方がお得なケースもあります。トータルで本当に安いのか見極めるようにしましょう。
4~8月の閑散期を狙って交渉する
4~8月の不動産屋の閑散期を狙えば、不動産屋が時間をかけてでも大家さんと交渉してくれるので、礼金交渉が成功しやすいです。
また、1~3月の繁忙期に決まらなかったお部屋は、次の繁忙期まで空室のままの可能性があります。
空室期間を長くするよりは、礼金を下げてでも入居してもらいたいと考える大家さんが多いので、交渉に応じてもらえます。
見た目や言葉遣いで良い印象を与える
見た目や言葉遣いで良い印象を与えることは、交渉するうえでとても重要です。理由は、不動産屋が「この人なら交渉しても良いか」の判断材料になるからです。
住む意思があり人柄が良ければ、礼金はダメでもその他の費用を含めてどうにか安くできないか動いてくれます。
また、良い印象を与えると入居審査が有利に進みやすいです。不動産屋来店時は、清潔感のある服装や丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
不動産屋を味方につける
大家さんと実際に交渉するのは不動産屋です。味方につけておけば、礼金がだめでも他で値引いてくれないか上手く調整してくれます。
「予算が足りなくて困っている」「5年以上長期的に住む予定なので値下げしてほしい」など、交渉材料になることは少しでも多く不動産屋に伝えておきましょう。
ネット上の不動産屋「イエプラ」は、来店不要でチャットやLINEから相談できます。対面では言いにくいことも伝えやすいので、気軽に交渉してほしいと伝えてください。
交渉に強いスタッフが多数在籍しているので、経験を基に上手く値引き交渉してくれます!
礼金交渉しやすい物件の特徴
礼金交渉しやすい物件の特徴をまとめました。最低でもどれか1つに当てはまるのであれば、交渉してみる価値はあります。
- ・礼金が家賃1ヶ月分以上
- ・相場よりも家賃が高い
- ・築年数が古い
- ・床が畳の和室になっている
- ・駅から15分以上離れている
- ・周辺環境が微妙
- ・空室期間が長い物件

築年数が古い・駅から15分以上離れている・空室期間が長いなど、不人気の条件が揃っているお部屋は交渉が成功しやすいです。
少しでも空室期間を短くしたいため、入居者を決めること自体を最優先している可能性があります。
初めから「礼金なし」を探したほうが良い
礼金交渉する予定がある人は、初めから「礼金なし」を探したほうが良いです。礼金交渉の成功率が、かなり低いからです。
国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査」によると、礼金なしの物件は48.2%です。
賃貸物件の半数近くが「礼金なし」なので、狙って探しやすいです。交渉するより、確実に費用を抑えられます。

周辺相場より高くないか、礼金ありのお部屋と比較してトータル的にどっちがお得かよく調べてください。
物件豊富な不動産屋なら良いお部屋が見つかりやすい
礼金なしに絞り込むと、自分に合うお部屋を見つけるのが難しくなります。少しでも見つかる確率を上げたいなら、取り扱い件数が豊富な不動産屋で探しましょう。
ネット上の不動産屋「イエプラ」は、全国の賃貸物件の8割が集結している業者専用のデータベース「ATBB」と「レインズ」を併用して隅々までお部屋を探してくれます。
スーモやHOME’Sにない非公開物件の紹介があるので、礼金なしで良いお部屋を紹介してほしい人は是非利用してみてください。
そのほか初期費用を抑える方法
そのほかの初期費用を抑える方法を紹介します。礼金交渉より成功しやすいので、費用を安くしたいならいずれかを試してみてください。
- ・家賃が安いお部屋を選ぶ
- ・仲介手数料が安い不動産屋に行く
- ・保証会社不要のお部屋を選ぶ
- ・フリーレント付き物件を選ぶ
- ・不動産屋のキャンペーンを活用する

各項目について解説していきます。
家賃が安いお部屋を選ぶ
初期費用は、家賃を基に計算します。そのため、安いお部屋ほど初期費用を抑えられます。
以下で、「公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会」の「家賃相場:東京都(2022年3月31日)」を参考に、ワンルーム・1Kの平均家賃相場が安い5区をまとめました、
ワンルーム | 1K | |
---|---|---|
葛飾区 | 54,000円 | 63,300円 |
足立区 | 55,300円 | 62,600円 |
練馬区 | 56,600円 | 66,900円 |
板橋区 | 57,200円 | 64,600円 |
江戸川区 | 59,000円 | 63,300円 |
エリアにこだわる人は、駅徒歩や築年数などの希望条件を緩和してください。相場より安いお部屋が見つかりやすくなります。
仲介手数料が安い不動産屋に行く
仲介手数料は、賃貸契約や不動産の売買の仲介に入ってくれた不動産屋に報酬として支払うお金のことです。礼金と同じで返金されることはありません。
仲介手数料は「家賃1ヶ月分+税」が上限ですが、下限は決まっていません。最初から0.5ヶ月~無料と安い不動産屋があります。
保証会社不要のお部屋を選ぶ
両親を連帯保証人にできる人は、保証会社不要のお部屋を探すと良いです。

フリーレント付き物件を選ぶ
フリーレントとは、大家さんが決めた一定期間の家賃が無料になることです。
無料になる期間は物件に寄りますが、多くて家賃1ヶ月分ほど抑えられます。
基本的にフリーレントは「短期解約違約金」とセットなので、特約事項は事前に確認しておきましょう。退去が早いと違約金が発生します。
不動産屋のキャンペーンを活用する
「仲介手数料半額キャンペーン」や「契約したら家電プレゼント」など、不動産屋独自のキャンペーンを利用するのも手です。
ただし、消臭消毒などその他のオプションサービスで採算をとっている可能性があります。トータルで考えて本当に安くなっているのか確認したほうが良いです。
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