
「仲介手数料を値切る客って嫌がられる?」
「家賃1ヶ月分より安くする方法は?」
せっかく引っ越すなら初期費用は抑えたいですよね。仲介手数料を半月分や無料に値引いてくれる不動産屋なら、引っ越し費用を大幅に節約できます。
しかし、交渉が苦手な人も多いです。言い出すタイミングが掴めず請求書通りに払ってしまうことも…。
そこで当記事では、仲介手数料の値引き方法を公開します!成功しやすい交渉のタイミングもまとめたので、ぜひ参考にしてください。
不動産屋「家AGENT」
池袋店 店長
「家AGENT」池袋店の店長で、賃貸業界歴5年以上です。管理職になる前の年間接客件数は380~400件と経験豊富です。お部屋探しに関して、設備や費用などの悩みも的確にアドバイスしています。
仲介手数料とは?
お部屋を仲介した不動産屋への報酬のこと
仲介手数料とは、入居者と大家さんの間に立って働いた不動産屋に払う報酬のことです。
賃貸契約の手続きが終わった後に、不動産屋が入居者と大家さんの両方に請求できるルールになっています。
成約に対する成功報酬で、お部屋の紹介や案内を受けても契約しないならかかりません。
仲介手数料の相場は家賃の1.1ヶ月分
※原則は片方に家賃0.55ヶ月分まで
※承諾があれば片方に家賃1.1ヶ月分まで請求可能
2022年11月現在、仲介手数料の相場は「家賃の1.1ヶ月分」です。これは国土交通省からの告示で定められた報酬の上限額と同じです。
内訳は家賃の1ヶ月分+消費税で、入居者と大家さんで折半するのが原則です。折半するときも報酬の合計額が家賃1.1ヶ月分を超えてはいけません。
承諾があれば片方に全額を請求できるルールがあり、実態として入居者が全額負担する条件の募集がほとんどです。
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仲介手数料を値切る交渉は可能?
仲介手数料の値引きは交渉できる
仲介手数料は交渉次第で値切れます。上限額のルールがあっても、下限は決まっていないからです。
値引きの交渉は不動産屋にとっては日常です。どこの不動産屋も状況に応じて柔軟に対応しています。
不動産屋が早く入居者を決めたい物件や、店舗の売上ノルマが迫っている状況なら、積極的に値引いてもらえる場合もあります。
最初から仲介手数料が安い不動産屋もある
仲介手数料 | |
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レオパレス | 無料 |
ビレッジハウス | 無料 |
エイブル | 家賃0.5ヶ月分+税 |
mini mini(ミニミニ) | 家賃0.5ヶ月分+税 |
イエッティ | 家賃0.5ヶ月分+税 |
仲介手数料の他にも収入があり、仲介手数料「無料」や「半額」をセールスポイントにしている不動産屋も存在します。
交渉が苦手なら最初から仲介手数料が安い不動産屋に行くのも手です。
同じ物件でも不動産屋によって仲介手数料が異なります。候補の物件が決まっていても、不動産屋は事前に2~3社比較しておくと良いです。
不動産屋の売上次第で値引きは断られる
仲介手数料は不動産屋の主な収入源です。会社の売上や、担当者のノルマによっては値切りを断られます。
また、採算がとれる範囲内でしか値引きはできません。値引きの金額は物件の家賃によって数千円~半額まで幅があり、無料にしてもらえるケースは稀です。
交渉しすぎると、満額を払うライバルが現れたときに物件を取られる確率が上がるので要注意です。
「管理物件」と「自社物件」は狙い目
お部屋を探す段階で「管理物件」と「自社物件」の有無を確認してみてください。仲介手数料の他にも不動産屋に売上があるので値引きが通りやすいです。
不動産屋が管理もおこなう「管理物件」なら、家賃収入に応じた管理手数料の売上があります。不動産屋が大家さんの「自社物件」は仲介が不要なので、手数料がかかりません。
ただし、数が少なく希望の条件に合うお部屋は見つかりにくいです。仲介の不動産屋で幅広く紹介してもらうのがおすすめです。
仲介手数料を値切るコツTOP7【現役営業マンに聞いてみた】
値引き交渉で押さえておくポイント | 票数 | |
---|---|---|
1位 | 予算の上限を明確に伝えておく | 24票 |
2位 | 契約する意思を見せる | 22票 |
3位 | 閑散期にお部屋を探す | 18票 |
4位 | 高圧的な態度を取らない | 15票 |
5位 | 「AD付き物件」を選ぶ | 11票 |
6位 | 他社の見積もりと比較する | 8票 |
7位 | 交換条件をなるべく多く示す | 6票 |
出典:家AGENT アンケート調査(複数回答可)
不動産屋「家AGENT池袋店」の営業マン30名に、仲介手数料を値切るコツをアンケート調査しました。
実体験をふまえた解説もご紹介します。値引き交渉するときの参考にしてみてください。
1位:予算の上限を明確に伝えておく
引っ越しの予算が少ない人は、払える上限を不動産屋に明確に伝えておきましょう。
もし予算オーバーの物件しか見つからない場合に、仲介手数料で初期費用を調整してもらえる可能性があります。

2位:契約する意思を見せる
「仲介手数料が○○円なら契約する」と具体的な金額を伝えてください。
交渉するのは契約しても良いと思える物件に限りましょう。値引きが確定したら契約まで話を進めるのがマナーです。

3位:閑散期にお部屋を探す
引っ越す人が少ない閑散期は値引き交渉が通りやすいです。特に6~8月は、不動産屋は値引きしてでも契約を進めたいと考えます。
1~3月や9~10月の繁忙期だと、値引き交渉はほぼ断られます。交渉せず決める入居希望者がすぐに現れるからです。

4位:高圧的な態度を取らない
金額に納得がいかなくても高圧的な態度はNGです。常識のない人だと判断されて、入居審査に落とされるリスクがあります。
「値引いて当然」といった強気の交渉は通りにくいです。丁寧に相談したほうが成功率が上がります。

5位:「AD付き物件」を選ぶ
「AD」とは大家さんが不動産屋に払う広告料のことです。AD付き物件は、入居者からの仲介手数料が減っても大家さんから受け取れる報酬があるぶん交渉が通りやすいです。
家賃の半月~1ヶ月分のADがある物件は、大家さんが仲介手数料を負担する物件や管理物件、自社物件より数が多く見つかりやすいです。

6位:他社の見積もりと比較する
他の不動産屋で、同じお部屋の見積もりを貰っておくのもおすすめです。金額の比較ができるので交渉に応じてもらいやすいです。
「A社は仲介手数料が家賃0.5ヶ月分だった」「B社は割引キャンペーンをしていた」などの情報を伝えてみるのも手です。

7位:交換条件をなるべく多く示す
- ・引っ越し先を探している友人を紹介する
- ・内見なしで契約まで進める
- ・手続きを進めやすいように協力する
不動産屋にとってメリットが大きい交換条件があれば、仲介手数料の値引き交渉が通りやすくなります。
友人の紹介はキャンペーンなどで値引きがあることもあります。
時間や手続きのステップを短縮できると手数料を値引く理由にできます。書類の準備など手続きに協力的な姿勢も重要です。

仲介手数料を値切るタイミングは2回ある
-
1回目
お部屋を決める前
お部屋が決まる前から相談しておけば、予算に収まるように調整してくれるのでスムーズです。
値引き交渉は早めが良いです。後出しでお願いすると不動産屋からの印象が悪くなります。
-
2回目
お部屋を申し込む直前
入居申込後は、各関係者が契約に向けて動き出します。仲介手数料を含む初期費用の金額が確定するので、簡単には変更できません。
お部屋を押さえてから交渉を始めると、不動産屋だけでなく物件の管理会社や大家さんにも迷惑がかかってしまいます。
初期費用に納得できないうちは申し込むのは保留にしたほうが良いです。
対面で話すのが苦手な人向けの交渉方法
「対面でお金の話は気まずい…。」「不動産屋に強く断られそうで心配」といった人は、電話やメールなどの対面しない方法で相談してみるのがおすすめです。
チャット不動産屋の「イエプラ」なら、返信が早いチャットやLINEで対面より気軽に交渉できます。
店舗まで行かなくても、不動産屋だけが見れるデータベースから予算に収まる理想的な物件を提案してもらえます!
仲介手数料に限らずトータルの初期費用を抑えるべき
仲介手数料無料 敷金礼金1ヶ月 |
仲介手数料1ヶ月 敷金礼金なし |
|
---|---|---|
敷金 | 80,000円 | 0円 |
礼金 | 80,000円 | 0円 |
仲介手数料 | 0円 | 88,000円 |
前家賃 | 80,000円 | 80,000円 |
火災保険料 | 15,000円 | 15,000円 |
鍵交換費用 | 22,000円 | 22,000円 |
保証会社利用料 | 40,000円 | 40,000円 |
オプション代 | 41,800円 | 0円 |
退去時 クリーニング費用 |
0円 | 38,500円 |
初期費用合計 | 358,800円 | 283,500円 |
家賃8万円で、仲介手数料無料と1.1ヶ月の初期費用を比べてみました。仲介手数料を1.1ヶ月分払っても、敷金、礼金、オプションがなければ約7.5万円も安いです。
賃貸の初期費用にはさまざまな項目があり、合計で家賃の4.5~5ヶ月分はかかります。
仲介手数料の交渉も大切ですが、他にも初期費用を抑える効果的なコツがあります。以降で詳しく解説していきます。
- 初期費用の項目ごとの解説はこちら
家賃は可能な限り抑える
家賃を抑えると初期費用が全体的に抑えられます。敷金や礼金、保証金、仲介手数料など、家賃をもとに計算される項目が多いためです。
例えば、家賃を1万円下げれば初期費用を5万円ほど節約できます。家賃が安いほど、入居後の生活費にも余裕が作れます。
物件の理想が高いと予算をオーバーしがちです。理想はしっかり不動産屋に伝えて、徐々に現実的な物件に絞っていきましょう。
譲れない条件は2~3個に絞っておく
- ・駅徒歩15分以上
- ・3点ユニットバス
- ・1階のお部屋
- ・設備が旧式タイプ
- ・北向き
- ・築35年以上
- ・路線沿い
- ・繁華街の近く など
絶対に譲れない条件は2~3個に留めて、優先順位の低い条件から緩めていくと良いです。
エリアを見直したり駅からの徒歩距離を広げると、内装や設備が似たような条件でも安い物件が見つかります。
内装を重視する人は「リノベーション済み」も含めて探してみてください。築年数が古くても内装が新しくてキレイな物件もあります。
敷金礼金なしの物件を選ぶ
予算に余裕がない人は敷金礼金なしで探してください。敷金礼金ありと比べると、家賃2ヶ月分の初期費用が抑えられます。
注意点として、敷金なしのお部屋は初期費用で「退去時クリーニング費用」を前払いする物件が多いです。費用は物件によって異なるので、申し込む前に確認しておきましょう。
敷金礼金なしの候補がない場合は、礼金なしで探してみてください。敷金は退去時に備えて預けておくお金なので払っても損はありません。
フリーレント付き物件を紹介してもらう
フリーレントとは、入居後の家賃が一定期間かからない契約のことです。フリーレントが付く相場は家賃の0.5~2ヶ月分です。
本来は初期費用で払う前家賃・日割り家賃が免除してもらえます。今の家との二重家賃も心配せずに済みます。

キャンペーンで安くなっている物件を狙う
不動産屋によっては、時期的なキャンペーンや学割、女子割などの割引を受けられるケースがあります。
仲介手数料1.1ヶ月分の不動産屋でも、お部屋によっては無料で契約できます。
不動産屋のホームページなどで特設ページがあったり、図面の備考欄に記載があったりするので要チェックです。
不要なオプションを外す
- ・24時間サポート
- ・消臭消毒施工
- ・害虫駆除
- ・簡易消化器 など
よく見かけるオプション費用をまとめました。夜間、水漏れなど緊急時に駆けつける「24時間サポート」や、入居前のお部屋を「消臭消毒施工」するサービスなどです。
不要なオプションがあれば、外したいと不動産屋に伝えて交渉してみてください。
「必須」と言われて外せない可能性もありますが、外せる場合は初期費用を2~3万円節約できます。
入居日を月初にする
入居日を月初に設定できれば、日割りと翌月の家賃を初期費用に含めずに、家賃0.5~1ヶ月分は抑えられます。
家賃の発生日(契約開始日)は原則、大家さんに指定されます。不動産屋に相談すれば、希望日に設定できるように大家さんに入居日の交渉をしてもらえます。

仲介手数料の値引きに関するよくある質問
仲介手数料は誰になぜ払う?
物件を仲介した不動産屋に報酬として払います。
不動産屋への仲介手数料は、お部屋探しや内見、大家さんとの交渉など、入居までの手続きをサポートしてもらう対価として払います。
賃貸のノウハウがあるスタッフが、希望にピッタリの物件を不安なく契約できるように動いてくれます。
「ウチコミ」など、直接大家さんとやりとりができるサイトもあります。ただし、不動産屋のサポートがないと幅広く探すのは難しいです。
仲介手数料の相場はいくら?
家賃の1ヶ月分+消費税です。
国土交通省の「令和3年度住宅市場動向調査報告書」によると、かかった仲介手数料が家賃1.1ヶ月分だったケースは全体の約70%です。
どの不動産屋も、仲介手数料はできれば満額の1.1ヶ月で契約してほしいと考えています。
仲介手数料が1.1ヶ月分でも承諾をしなければ半額で済む?
承諾してから申し込む流れが基本です。
仲介手数料を負担する割合は、図面などに「借主100%負担」などと記載されています。100%とは家賃1ヶ月分+消費税のことです。
借主100%負担の承諾が取れていないと判断されて、契約後に半額が返還された有名な裁判例があります。
そのため、現在はどの不動産屋でも、承諾が取れなければ申し込みを受付しない流れをとっています。
仲介手数料を値切る客は嫌がられる?
無理な値引きでなければ交渉しても大丈夫です。
仲介手数料は不動産屋の貴重な収入源なので、いきなり「無料にしてほしい」と交渉をしても成功しません。
値引き交渉する金額の目安は半額までです。家賃や物件によっては、まったく値引きできない場合もあります。
まずは礼金などの他の費用から交渉したほうが良いです。他の交渉が通らなかったら、納得できる仲介手数料の金額を伝えてみてください。
仲介手数料を安くする方法は?
AD(広告料)が付いている物件を狙うと良いです。
AD付き物件なら、入居者からの仲介手数料が減ったとしても採算が取れるので交渉が通りやすいです。
大家さんが仲介手数料を負担する物件より数が多く、希望に合う物件が見つかりやすいです。ただし、物件ごとのADの有無や金額は不動産屋しか見れません。

仲介手数料を値切る方法は?
いくら下げてほしいか具体的に伝えてください。
「1万円値引いてもらえたら契約します」など、具体的に伝えましょう。
「限界まで安く」などと曖昧だと、1.1ヶ月分が限界と言われたり、不動産屋がいくら値引けば良いかわからず困ってしまいます。
仲介手数料を値切るタイミングはいつ?
申し込みの前までです。
申し込みの後は金額を簡単には変更できません。金額に納得できないのに申し込むのはトラブルの原因になります。
もし想定外の費用が発生して予算が厳しくなった場合は、申し込み後でもなるべく早めに伝えてください。
お部屋を探し直す、分割払い、値引きなどの対応を検討してもらえます。
仲介手数料が無料のデメリットってある?
安くできる理由によって異なります。
無料の理由を不動産屋に聞いてみてください。大家さんからの報酬がある、管理物件、自社物件などの理由なら妥当です。
余計なオプション費用がかかっていないかもチェックしてください。家賃0.5~1ヶ月分ほどの売上をオプション費用で確保している可能性があります。
いつから空室かも確認しておくと良いです。仲介手数料を安くしてでも空室を埋めたい理由が隠されたお部屋かもしれません。

仲介手数料はいつ払うの?
契約を結んだ後に払います。
仲介手数料は「成功報酬型」です。契約が成立しなかった場合は払わなくて大丈夫です。
ただし、実際は手続きをスムーズに進めるため、契約よりも前に支払いを求められます。
もし問題があって契約せずキャンセルした場合は、すでに仲介手数料を払っていたときは返金してもらえます。
仲介手数料は購入するときも発生する
売買契約の仲介手数料の上限額 | |
---|---|
200万円以下の部分 | 購入金額×5%+消費税 |
200万円を超えて 400万円以下の部分 |
購入金額×4%+消費税 |
400万円以上 | 購入金額×3%+消費税 |
仲介手数料は土地や戸建てなどの不動産売買でも発生します。金額は「売買価格×3%+6万円+消費税」の速算式でも計算できます。
2022年11月に3,000万円の物件を購入した場合、仲介手数料は約105.6万円です。賃貸契約と比べると大幅に高いのがわかります。
次の記事では、売買の仲介手数料を抑えるコツを紹介しています。住宅購入も視野に入れている人は、ぜひ参考にしてください。
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