「リノベーション賃貸にデメリットはある?」
「失敗しないリノベ物件の選び方って?」
リノベーション賃貸は、おしゃれな内装で新築のようなデザインが特徴です。最新設備が揃っているので、性能重視で探している人にもおすすめです。
しかし、リノベ物件は「築年数が古い」などのデメリットが挙げられます。耐震性や防音性が低い物件もあって、引っ越しが失敗する恐れもあります…。
そこで当記事では、リノベーション賃貸のメリット・デメリットを解説します。失敗しないリノベ物件の選び方もまとめたので、ぜひ参考にしてください。
不動産屋「家AGENT」
池袋店 店長
「家AGENT」池袋店の店長で、賃貸業界歴10年以上です。管理職になる前の年間接客件数は380~400件と経験豊富です。お部屋探しに関して、設備や費用などの悩みも的確にアドバイスしています。
そもそもリノベーション賃貸とは
大規模工事をおこなった賃貸物件のこと
リノベーション賃貸とは、室内を大規模工事した賃貸のことです。設備や内装だけでなく、間取りも大きく変更しています。
1980年代に流行した2DKの間取りから、若者向けな1LDKに変えた物件もあります。広めのリビングがほしい人にはぴったりです。
リノベーションとリフォームの違い
工事の特徴 | |
---|---|
リノベーション |
・物件を全体的に見直す ・間取りや内装、設備を新しくする |
リフォーム |
・老朽化した部分を修理する ・新築時に戻す規模の工事 |
リノベーションとリフォームには、明確な違いはありません。一般的に、工事の規模で区別されるケースが多いです。
リノベーションは、解説した通り物件を全体的に見直して統一感を出すことです。対してリフォームは、古くなったところを元に戻すことを指します。
リノベーション賃貸の4つのメリット
- ・内装がきれいでおしゃれ
- ・最新の設備が備わっている
- ・周辺相場より家賃が安い物件が多い
- ・お部屋選びの幅が広がる
内装がきれいでおしゃれ
リノベーション賃貸に住むメリットは、内装がきれいなお部屋に住めることです。おしゃれな物件も多いので、デザイナーズ物件に住んだ感覚で生活できます。
お部屋の壁紙や床材が張り替えられているので、気持ち良く過ごせます。クリーニング済の物件とは異なり、満足感も高いです。
最新の設備が備わっている
- ・カメラ付きインターホン
- ・ディンプルキー(防犯性の高い鍵)
- ・システムキッチン
- ・トイレバス別
- ・独立洗面台
- ・浴室乾燥機
リノベーション賃貸には、沢山の最新設備が備わっています。工事のタイミングで、カメラ付きインターホンやディンプルキーを取り付けるケースは多いです。
特に、水回り設備はほとんど新品に取り替えられます。使い勝手が良い設備が揃っていれば、日常生活を快適に過ごせます。
周辺相場より家賃が安い物件が多い
築浅物件 | リノベーション賃貸 | |
---|---|---|
家賃 | 105,000円 | 95,000円 |
管理費 | 0円 | 3,000円 |
間取り | 1LDK | 1LDK |
築年数 | 10年 | 34年 |
専有面積 | 約46㎡ | 約39㎡ |
※2023年8月時点の情報
リノベーション賃貸には、周辺相場より家賃が安い物件が多いです。内装工事できれいになっていますが、築年数は古めだからです。
業者専用データベース「ATBB」を使って、リノベーション済み物件と築浅物件の家賃を比較しました。お部屋の間取りは同じですが、リノベーション賃貸は約1万円も安いです。
お部屋選びの幅が広がる
リノベーション賃貸を候補に入れると、お部屋選びに幅が広がります。築年数の条件を緩和できるからです。
築年数の条件を外して「リノベーション済み」で探すのもアリです。豊富な物件数から探せば、理想のお部屋が見つかりやすくなります。
リノベーション賃貸のデメリットは5つ
- ・築年数が古い
- ・防音性が低い可能性がある
- ・排水管から水漏れしやすい
- ・共用部分まで工事されていない
- ・フルリノベーションされた物件は少ない
築年数が古い
リノベーション賃貸のデメリットは、築年数が古いことが挙げられます。募集されるのは、基本的に築30年以上経っている物件だからです。
古い物件ほど、建物の耐震性が低い可能性もあります。1981年以前の物件だと、基準が甘い「旧耐震基準」で建てられています。耐えられるのは、震度5強程度の地震までです。
防音性が低い可能性がある
リノベーション賃貸は、防音性が低い可能性がある点もデメリットです。間取りや内装を変更したことで、音が伝わりやすくなった物件もあるからです。
隣室との間にあった収納スペースが撤去されていると、隣からの生活音が気になります。床材が畳からフローリングに変更された場合、足音が響きやすいです。
排水管から水漏れしやすい
リノベーション賃貸のデメリットには、排水管が水漏れしやすい点も含まれます。募集されている中には、排水管まで交換していない物件もあるからです。
内見中は、きれいな内装ばかりに目が行きがちになります。細かいところまでチェックしないと、水漏れ箇所を見逃してしまう可能性があります。
共用部分まで工事されていない
リノベーションされた賃貸物件でも、共用部分までは工事されていません。外観や廊下、エレベーターは古いままです。室内との見た目のギャップは大きく感じます。
共有部分が劣化しているとゴキブリなどの害虫が出やすい
共用部分が劣化している建物は、害虫が出やすいです。建物の腐食した部分があると、虫の侵入経路になってしまうからです。
特に、ゴキブリは1度住み着くと駆除しきれないことが多いです。室内だけでは対処できないので、虫が嫌いな人にはデメリットに感じます。
フルリノベーションされた物件は少ない
リノベーション済み | フルリノベーション | |
---|---|---|
物件数 | 923件 | 389件 |
※2023年8月時点の東京23区内の物件数
リノベ物件のうち、フルリノベーションされた物件は少なめです。不動産屋の中には、内装や水回りだけを工事して「リノベーション賃貸」として募集する業者もいます。
業者専用サイト「ATBB」で東京23区内の物件数を調べたところ、一部工事した物件は923件で、フルリノベーション物件は389件しかありませんでした。
リノベーション賃貸のデメリットが気になったら他の物件も探してみる
リノベーション賃貸のデメリットが気になったら、他の物件を探すのも手です。リノベ済み以外にも、内装がきれいな物件は沢山募集されています。
ネット上の不動産屋「イエプラ」は、賃貸経験の長いスタッフが多数在籍しています。ユーザーの要望を丁寧にヒアリングして、ぴったりなお部屋を提案できます。
やり取りはチャットやLINEから可能です。「きれいめな物件が良い!」「築年数15年以内の物件に絞ってほしい」など、来店不要で何でも相談できます。
移動時間や休憩時間などのスキマ時間を有効活用できます。効率的にお部屋探しを進められて便利です!
リノベーション賃貸に向いている人は?
お部屋の内装を重視する人なら向いている
- ・内装がきれいなお部屋を探している
- ・水回りなどの設備をこだわりたい
- ・家賃は抑えたい
- ・外観はあまり気にしない
- ・豊富な物件数から探したい など
リノベーション賃貸に向いているのは、お部屋の内装を重要視する人です。壁紙や水回り設備などが新品の状態なので、気持ち良く新生活を始められます。
比較的安く借りられるので、家賃重視で探す人にもおすすめです。築年数や外観を気にしないなら、候補を増やしてお部屋探しできます。
建物の耐震性が気になる人は向いていない
- ・耐震性を重視する
- ・新築や築浅物件が良い
- ・外観がおしゃれな物件に住みたい
- ・騒音トラブルを避けたい など
リノベーション賃貸に向いていないのは、建物の耐震性を重視する人です。築年数の古い建物がほとんどだからです。
騒音トラブルが起こりやすいので、音に敏感な人にも向いていません。外観もこだわりたい人は、新築や築浅物件に絞った方が良いです。
リノベーション賃貸を選ぶときのポイント
- ・1981年6月以降に建てられた物件を選ぶ
- ・防音性が高いか確かめる
- ・水回り設備は使いやすいかチェックする
- ・修繕記録を確認しておく
- ・事故物件ではないか調べる
1981年6月以降に建てられた物件を選ぶ
建築時期 | 耐震強度の目安 | |
---|---|---|
旧耐震基準 | 1981年5月以前 | 震度5強程度の地震で倒壊しない |
新耐震基準 | 1981年6月以降 | 震度6強~7の地震で倒壊しない |
リノベーション賃貸を選ぶときは、1981年6月以降に建てられた物件が良いです。震度6~7の地震でも倒壊しない「新耐震基準」で建てられているからです。
1981年6月以前の物件だった場合、過去に耐震補強の工事をしているか確認してください。募集図面を見るか、不動産屋のスタッフに聞いてみましょう。
木造アパートなら2000年以降に建てられた物件が良い
- ・必ず地盤調査をする
- ・建物が傾かないように基礎を頑丈に作る
- ・柱や梁の接合部に金具を取り付ける など
木造アパートのリノベーション賃貸なら、2000年以降に建てられた物件を選んでください。木造物件に対する耐震基準が変わったタイミングだからです。
法改正では、建築時の地盤調査が義務付けられました。木造アパートの耐震性が心配な人は、2000年以降に建てられた物件にしましょう。
防音性が高いか確かめる
- ・壁をノックして音の響き具合を確かめる
- ・サッシは2重以上に付いているか
- ・窓は3㎜より厚いか
- ・窓の建て付けは悪くないか
- ・玄関の扉から共用部分の音が聞こえないか
- ・建物構造を確認する
リノベーション賃貸を内見する際、防音性が高いか確かめてください。工事によって防音性が落ちた物件は、騒音の被害や近隣トラブルのリスクがあります。
壁の厚さは、ノックしたときの音の反響で分かります。高く軽い音がしたら、薄い壁である可能性が高いです。
水回り設備は使いやすいかチェックする
- ・カビは生えていないか
- ・排水管が水漏れしていないか
- ・蛇口やシャワーの水圧は弱くないか
- ・トイレの流れは良いか
物件の内見時は、水回り周辺の設備が使いやすいかチェックします。お部屋の配管が古いままの物件だと、水圧が弱かったり水漏れしやすいからです。
室内では、排水管のメンテナンス状況も確認したほうが良いです。水を流しても下水のニオイが気になる物件は避けるべきです。長時間嗅ぐと体調を崩してしまいます。
修繕記録を確認しておく
リノベーション賃貸を検討するときは、当時の修繕記録を確認しておきます。メンテナンスした時期や内容をチェックするためです。不動産屋に依頼すれば確かめてくれます。
事故物件ではないか調べる
気になるリノベ物件があったら、念のため事故物件ではないか調べます。リノベーションの理由が、事故物件の可能性があるからです。
図面の備考欄に「告知事項有」と記載されている物件は要注意です。室内か建物内で、入居者が亡くなった可能性が高いです。検索サイト「大島てる」なども活用すると良いです。
リノベーション賃貸に関するよくある質問
リノベーション賃貸は失敗しやすい?
耐震性を重視している人は失敗しやすいです。リノベーション賃貸の中には、古い耐震基準で建てられた物件があるからです。
耐震性が心配な人は、1981年6月以降に建築された「新耐震基準」の物件を探してください。
リノベーション賃貸の築年数は平均どれくらい?
築30年前後です。事故物件になってリノベーションすることもあるので注意です。
リノベーション賃貸の家賃が安い理由は?
築年数が古いからです。賃貸物件は、築年数が経っているほど安く募集される傾向にあります。
リノベ物件を探すときに注意することは?
目に見えにくい水回りの腐食に注意です。
排水管が古いままの物件は、水漏れで腐食している可能性があります。浴室が脱衣所にある点検口を除いて、確認するのも手です。
リノベーション賃貸は一人暮らしに向いている?
外観と築年数が気にならなければ向いています。ワンルームや1Kといった単身者向けの間取りも募集されています。
普通の賃貸でリノベーションはできる?
できません。入居者側で大規模な工事をするのは、どの賃貸物件でも禁止されています。
- 関東圏の取り扱い物件が約4.8万件と豊富
- オリコン顧客満足度1位の接客サービス
- 未公開物件も紹介してもらえる
東京・神奈川・千葉・埼玉の部屋探しには、アエラス(AERAS)がおすすめです。
アエラスは1996年に池袋西口店をオープンしてから28年間にわたって拡大を続け、2024年現在ではグループ全体で67店舗を展開しています。
また、2023年、2024年のオリコン顧客満足度ランキング(賃貸情報店舗 東京都)で第1位を受賞しており、利用者からの評判も良いです。
他社が掲載している物件もまとめて紹介してもらえる
アエラスは、他の不動産屋が掲載している物件もまとめて調査し、紹介してくれます。複数の不動産屋に行かなくても、一度にすべて紹介してもらえるのは大きなメリットです。
また、ホームズやSUUMOなどに掲載されていない、いわゆる「未公開物件」も数多く扱っています。主要駅の駅前に店舗を構えているため、内見にも行きやすいです。
初期費用の分割払いに対応している
アエラスは、初期費用の分割払いサービスを全店舗でおこなっています。普段、現金よりもカード払いがメインという人でも安心です。
分割する金額は初期費用の全額または足りない分から選べるので、引越しの負担を減らしたい人にもおすすめです。関東の物件を探している人は、LINEで来店の予約や相談ができるので、登録してみてください!