「アパートとマンションの違いは?」
「賃貸で住むならどっちが良い?」
最近のアパートは見た目が綺麗でマンションと区別するのが難しいですよね。家賃が安い住みやすそうなアパートを見かけて、マンションとどっちが良いか迷うことも多いです。
しかし、アパートは木造の物件が多いです。コンクリートでしっかりしたマンションと比べると、騒音が気になったり冷暖房の効率が悪くて住みづらいことも…。
そこで当記事では、アパートとマンションの違いの定義、メリットとデメリット、どちらを選ぶべきか内見で見極める方法などを解説しています!ぜひ参考にしてください。
不動産屋「家AGENT」
池袋店 店長
「家AGENT」池袋店の店長で、賃貸業界歴10年以上です。管理職になる前の年間接客件数は380~400件と経験豊富です。お部屋探しに関して、設備や費用などの悩みも的確にアドバイスしています。
アパートとマンションの違いに明確な定義はない
アパートとマンションは一般的に建物構造で区別される
アパート | マンション | |
---|---|---|
建物構造 | 木造、軽量鉄骨造が多い | 重量鉄骨造、RC造、SRC造が多い |
防音性・耐震性 | 低い | 高い |
階数 | 2~3階 | 3階以上 |
部屋数 | 少ない | 多い |
家賃 | マンションより安め | アパートより高め |
アパートとマンションの違いは、一般的に建物の構造で決まります。法的な定義がないので、大家さんや不動産屋が判断しています。
基本的に、木造(W造)や鉄骨造(S造)で2~3階建てならアパート、鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)で3階以上ならマンションと考えて良いです。
鉄骨造には、鉄骨の厚さが6mm未満の「軽量鉄骨造」と厚さが6mm以上の「重量鉄骨造」があります。重量鉄骨造の物件はマンションに分類されるケースが多いです。
不動産の広告ルールなどでも構造で区別されている
頑丈な物件はマンションとして募集される
広告ルールでの定義 | |
---|---|
マンション | 鉄筋コンクリート造りその他堅固な建物 |
アパート | マンション以外の建物 |
不動産広告のルールでは、鉄筋コンクリート造などの頑丈な集合住宅をマンションと呼んでいます。マンション以外の物件はアパートと扱われます。
鉄筋コンクリート造は木造や軽量鉄骨造より地震などの自然災害に強いです。しっかりとした耐久力がある物件でないと、ネットの情報や募集図面にマンションとは書けません。
アパートとマンションで迷ったら国土交通省の基準を参考にする
- ・中高層(3階建て以上)
- ・共同住宅
- ・RC造、SRC造、S造のいずれか
国土交通省の「マンションに関する統計・データ等」によると、3階建て以上でRC造・SRC造・S造いずれかの共同住宅がマンションとして扱われています。
基準を明確にしておきたい人は、すべての条件を満たせばマンション、それ以外はアパートと扱うと良いです。
アパートとマンションの違いは呼び名より物件の質で見分けるべき
アパートとマンションの呼び名にこだわらず、どんな物件に住みたいかを考えておくことが大切です。大家さんや不動産屋の考え方、地域の慣習などで呼び名は変わるからです。
住むうえでの心配ごとがあれば、不動産屋に「地震が心配なので耐久力が高い物件が良い」「防音性を重視して探したい」などと具体的に伝えておきましょう。
経験豊富な不動産屋に相談すれば、予算や希望の条件をふまえて住みやすい物件を提案してもらえます。
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アパートは予算を抑えたい人に向いている
- 家賃を抑えたい
- 管理費を抑えたい
- 近所付き合いが苦でない
- 騒音が我慢できて寝つきが良い
- 家にいる時間が少ない
- 木の質感や通気性が好み
アパートは似た条件のマンションより家賃や管理費が安い
建物の構造と間取り別の家賃相場 | |||
---|---|---|---|
建物の構造 | ワンルーム | 1K | 1DK |
木造 | 45,000円 | 52,000円 | 66,000円 |
鉄骨造 | 60,000円 | 57,000円 | 73,000円 |
RC造 | 64,000円 | 59,000円 | 70,000円 |
SRC造 | 74,000円 | 68,000円 | 103,000円 |
- 表の平均家賃の算出方法
広さや立地などの条件が似ている場合、マンションよりもアパートのほうが家賃を抑えられます。木造や鉄骨造のアパートは、マンションより建築コストがかからないためです。
繁忙期の平均家賃を実際に比較してみたところ、似た条件でも5千円~2万円の差があります。立地などの条件を緩めるとさらに安いアパートが見つけられます。
アパートはエントランスがなく、共用設備がマンションより少ないです。家賃と一緒に払う管理費(共益費)も安いので、予算を抑えたい人にとってメリットが大きいです。
アパートは基本的にマンションより防音性が低い
遮音等級 | 建物構造 | 音の聞こえ方 |
---|---|---|
L-75 | 木造 | 隣室のテレビや電話の音など、生活音がかなり聞こえる |
L-70 | - | L-75よりマシなレベルで大差はあまりない |
L-65 | 軽量鉄骨造 | 多少音量が軽減されるが、生活音は聞こえる |
L-60 | 重量鉄骨造 | 足音やドアの開閉音や振動を伴う音が聞こえる |
L-55 | - | 洗濯機や掃除機は少し聞こえるが気にならない |
L-50 | RC造 | 子どもの泣き声や走り回る音は聞こえる |
L-45 | - | 子どもの泣き声や走り回る音は少し聞こえる |
L-40 | SRC造 | 防音性が高く外からの音も軽減されている |
L-35 | - | 日常生活で気になるような音は聞こえてこない |
表は建物構造ごとに床の遮音性能を示したものです。木造や鉄骨造のアパートは、RC造やSRC造のマンションと比べると足音が響きやすいとわかります。
アパートは上下階の騒音トラブルが起きやすく、両隣の生活音も響いてきます。マンションはお部屋同士を仕切る壁が18~20cmはありますが、アパートは10~15cmほどです。
家賃が抑えられるぶん騒音が気になったり、自分が出す音を注意されて住みづらくなってしまうデメリットがあります。
近所付き合いが苦手だと騒音トラブルに発展しやすい
面識がない人のマナーは気になりやすいです。近所付き合いが良好なら、ある程度の騒音はお互い様だと我慢ができます。
戸数の少ないアパートは隣人と顔を合わせる頻度が多いです。騒音が心配で近所付き合いが苦手な人は、最初からマンションを選んだほうが良いです。
アパートはマンションよりも通気性が高く結露やカビが発生しにくい
アパートはマンションより通気性が高く、窓付近の結露やカビが発生しにくいです。室内の柱の出っ張りが少なく掃除もしやすいです。
通気性が高いアパートは、室内にジメジメした空気や熱がこもりにくく快適に過ごせます。木造アパートは木の吸湿性が湿度を保ってくれるので日本の四季に適しています。
冷暖房の利きは悪いので、光熱費がかかるのはネックです。暑がりや寒がりの人は、冷暖房の効率が良いマンションを選びましょう。
マンションは建物の性能重視な人に向いている
- ・防音性が高い物件に住みたい
- ・近所付き合いをあまりしたくない
- ・セキュリティが気になる
- ・設備にこだわりがある
- ・建物の耐震性や防災性が心配
マンションはアパートよりも防音性が高く近所付き合いが少ない
RC造やSRC造のマンションは、近隣の生活音が聞こえると眠れない人や近所付き合いが苦手な人におすすめです。
マンションはアパートより壁や床が厚く密閉されているので防音性が高いです。戸数が多いので他にどんな人が住んでいるか把握しづらく、近所付き合いは最小限で済みます。
管理組合の集会があっても、賃貸の入居者は基本的に参加不要です。オートロックがあれば、勧誘や訪問販売もシャットアウトできます。
マンションはセキュリティ面や共用設備が充実
マンションはオートロックの他にも、防犯カメラなどのセキュリティ設備が充実した物件が多いです。管理会社・管理人の見回りなどもあるため防犯性が高いです。
宅配ボックスや24時間ゴミ置き場といった暮らすうえで便利な共用設備もあります。家賃や管理費がリーズナブルでもある程度の設備が揃っています。
アパートにはエントランスやオートロックやない物件が多いです。防犯カメラや見回りがないアパートは不審者が侵入しやすいです。
マンションはアパートより耐久力や防災性が高い
マンションは耐久力や耐火性が高い物件が多く、地震や火事などの災害に対して木造や鉄骨造のアパートより安心感があります。
RC造やSRC造は、メンテナンス次第で100年以上もつと言われています。木造や軽量鉄骨造は、30~50年での建て替えを視野に建てられている物件も多いです。
物件による差は大きいですが、自然災害や老朽化が心配な人はできるだけ築浅のマンションを選びましょう。
築年数が古い物件は地震に弱い可能性がある
建築確認申請の時期 | 地震への強さの目安 | |
---|---|---|
旧耐震基準 | 1981年5月以前 | 震度5強程度の地震で倒壊しない |
新耐震基準 | 1981年6月以降 | 震度6強~7の地震で倒壊しない |
2000年基準 | 2000年6月以降 | 木造の耐震基準に見直しが入った |
アパートなら古くても築20年以内、マンションなら築40年以内で探したほうが良いです。築年数が古い物件は、現在の耐震基準を満たさない場合があるからです。
耐震基準とは、地震に対する強さの指標のことです。大きな見直しが入ったのは1981年6月で、木造は2000年6月にも基準が厳しくなっています。
気になるアパートやマンションは不動産屋に内見させてもらうと良い
アパートやマンションの性能や周辺環境は物件ごとに異なります。音の聞こえ方や管理状態は、不動産屋に内見させてもらって必ず現地で確かめましょう。
ネット上の不動産屋「イエプラ」なら、お店に行かなくてもチャットやLINEでお部屋が探せます。アパートとマンションどちらが良いかの相談も可能です。
「予算内で借りられるマンションを探してほしい」「防音性が高いアパートはある?」といったメッセージを送れば、ネットにはない未公開物件も含めて最適な物件を探せます!
アパートとマンションの両方に住んだ経験がある人の体験談
- 快適なアパートを借りられた
- アパートを借りて後悔している
- マンションのほうが住みやすい
- マンションを選んでも失敗した
①快適なアパートを借りられた
アパートでも騒音が耐えられるレベルで、暑さや寒さに問題がなければ快適に暮らせます。音や気温の感じ方は人によって違うので、自分に合っているかの見極めが大切です。
光熱費が高くなると家賃が安いメリットが薄いです。アパートを借りるときは、デメリットをメリットが上回るかしっかり考えましょう。
②アパートを借りて後悔している
生活リズムが真逆の人が住んでいると騒音が特に気になりやすいです。借りる前は大丈夫だと思っていても、引っ越してから気になり出す人は多いです。
近くにどんな人が住んでいるかは不動産屋に聞いてみてください。個人情報の関係で教えてもらえないことが多いですが、夜勤かどうか程度なら教えてもらえる場合があります。
③マンションのほうが住みやすい
引っ越してから騒音や近所付き合いがストレスになりそうなら、最初からマンションを選んだほうが良いです。
マンションを予算の関係で諦めているなら、立地を見直してみてください。エリアや駅までの徒歩距離を変えると、物件の質を下げずに予算内の物件が見つかる場合があります。
④マンションを選んでも失敗した
マンションでも、予算ギリギリの物件や湿気がこもりやすい物件を選ぶと後悔しやすいです。無理なく毎月払える予算内で住みやすい物件を探すのは大変です。
お部屋を探すときは不動産屋に任せたほうがスムーズです。借りるかどうかは内見して判断すれば良いので、自分で探している人はぜひ経験豊富な不動産屋を頼ってみてください。
アパートとマンションを内見で見極める方法7選【不動産屋に聞いてみた】
- 壁の厚みや音の聞こえ方
- 広さが十分で家具家電を置けるか
- 室内の設備の有無や型
- 共用部分の設備や侵入経路
- 築年数や耐久力の確認
- 建物のメンテナンス状況
- 住人の居住マナー
弊社「家AGENT 池袋店」の営業マン30名に、住みやすいアパートとマンションを内見で見極める方法を聞いてみました。
意見が多かったものを7つ紹介します。アパートとマンションのどちらを選ぶかの参考にしてください。
①壁の厚みや音の聞こえ方
内見の際はドアや窓を閉め切ったときの音の聞こえ方を確かめましょう。同行するスタッフに共用部分を歩いてもらったり、声をかけてもらうと音の響き方を確認しやすいです。
壁の厚さはノックしてみるとわかります。壁に十分な厚さがあればゴツゴツと詰まった音がします。軽い音がするお部屋は壁が薄い可能性が高いです。
現地で音の聞こえ方を試してみて不安が残るようであれば、即決はせずに不動産屋に他に良い物件がないか相談してみてください。
騒音が気になりやすい周辺環境の特徴
- ・道路や線路に面している
- ・繁華街が近くにある
- ・保育、教育施設が近くにある
- ・救急病院が近くにある
- ・飛行機が近くを飛ぶ
- ・工場や自動車整備工場の近く など
寝ている時間帯に静かなら、アパートでも騒音は気になりにくいです。大きな道路沿いの物件は、マンションでも深夜の車の音が気になる場合があります。
夜勤などで昼夜逆転している人はマンションを選んだほうが良いです。日中はさまざまな音が気になるうえに、夜は自分の生活音にクレームが入りやすいです。
②広さが十分で家具家電を置けるか
内見のときは家具がないぶん広く見えます。家具の大きさに切った新聞紙やメジャーなどを持参して、希望のレイアウトにできるか確認しましょう。
アパートのメリットとして、四角く広く使えるお部屋が多いです。マンションは柱が太く梁があるので、お部屋の四隅や天井付近にデッドスペースが生まれやすいです。
③室内の設備の有無や型
物件の資料に書いてある設備がきちんと付いているかと、型が古くないかを見ておいたほうが良いです。
ネットの情報や募集図面は人の手で更新しているので、稀に記載されている設備が付いていない場合があります。
エアコンが古くて効きが悪くなっていたり、コンロや蛇口が古いタイプで扱いづらいと入居してから大変です。
④共用部分の設備や侵入経路
防犯カメラや警備システムの有無、侵入しやすい場所はないかなどセキュリティ面の確認をしておきましょう。
集合ポストや宅配ボックスなど、共用の設備もすべてチェックをしておいたほうが良いです。あると思っていた設備が入居後になくても設置してもらうのは難しいです。
防犯面が心配なら、セキュリティが充実したマンションを選んだほうが良いです。アパートには窓側から簡単に侵入できそうな物件や、郵便物が覗ける物件も多いです。
⑤築年数や耐久力の確認
現行と同じ耐震基準で建てられているかは築年数から推測できますが、不動産屋に確認すれば教えてもらえます。
アパートやマンションによっては、旧耐震基準の頃に建築されていても耐震補強工事で耐久力が高めてあります。
⑥建物のメンテナンス状況
RC造やSRC造のマンションでも、建物のメンテナンスが不十分だと劣化が早いです。管理状態はまず外観からチェックしましょう。
外壁にヒビが入っていたり、鉄製の手すりなどが錆びている物件は管理がずさんな可能性があります。
お部屋の中ではドアや窓の建て付けが悪くないか見たり、雨漏りや水漏れがなかったか不動産屋に聞いておくと良いです。
⑦住人の居住マナー
- ・廊下やエントランスが散らかっている
- ・騒音の注意などの張り紙が多い
- ・ゴミ捨て場のルールが守られていない
- ・駐輪場や駐車場が散らかっている など
みんなで使う共用部分が散らかっていたり、注意書きの張り紙が多い物件は、マナーが良くない入居者が住んでいる可能性が高いです。
マナーが守られていない物件は騒音トラブルなども起きやすいです。集合ポストにチラシが散乱している物件や、ゴミ捨て場が未回収のゴミで散らかっている物件も要注意です。
アパートとマンションの違いに関するよくあるQ&A
アパートとハイツの違いは?
ハイツはアパートに多い物件名です。
ハイツやコーポ、ハイムなどの呼び方はアパートに多い物件名です。名前が「○○ハイツ」でも構造的にマンションの物件もあります。
集合住宅の種類は、物件名に関わらず構造でアパートとマンションの区別をすれば問題ありません。
分譲マンションは賃貸マンションと違う?
分譲マンションは内装や設備のクオリティが高いです。
分譲マンションは1住戸ごとに販売される形式の集合住宅です。自分で長く住むために購入する人が多いです。
賃貸に出されている場合は分譲賃貸と呼ばれます。入居者が入れ替わる前提で建てられた普通の賃貸マンションより内装や設備のクオリティが高いです。
防音性が高いアパートの特徴は?
築年数が新しくて静かな場所に建っているアパートが狙い目です。
防音対策や建築技術は年々進歩しているので、古い物件よりは築10年以内の新しいアパートのほうが防音性が高い場合が多いです。
ただし、建築にかけたコストや立地、住人次第で騒音の気になり方は変わります。実際に内見して物件ごとに判断したほうが良いです。
シェアハウスはアパートやマンションとは違う?
シェアハウスとは居室以外が共同使用のアパートやマンションのことです。
シェアハウスにも鉄骨造や鉄筋コンクリート造などさまざまな物件があります。構造が気になるときは募集元に確認しましょう。
家賃や初期費用が、通常の賃貸アパートやマンションと比べると大幅に安いです。共同生活に抵抗がない人は要チェックです。
アパートとマンションの上手な探し方は?
予算と希望条件を決めておきましょう。
予算の上限を決めて、築年数などの希望条件と一緒にメモしておきましょう。不動産屋にそのまま伝えれば最適な物件を紹介してくれます。
良い物件が予算内で見つからないときは、優先順位が低い条件からゆるめていくと理想に近い物件が見つかりやすいです。
- 予算と希望条件のメモ例
当サイト運営の「イエプラ」なら、わざわざお店に行かなくてもLINEで希望を伝えてお部屋を探せます!
さらに、イエプラは仲介手数料が基本0円です。およそ家賃1ヶ月分の初期費用をまるっと節約できます。
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