最終更新:2023年2月1日

「分譲賃貸とはどんなお部屋?」
「メリット・デメリットはあるの?」
設備が整っていて住みやすいと人気の分譲賃貸。せっかく借りるなら良いお部屋を選びたいですよね!
しかし、通常の賃貸との違いがわからない、デメリットやトラブルがあるかもと不安な人も多いです。
そこで当記事では、そもそも分譲賃貸とはなんなのかをメリットとデメリットを踏まえて解説しています。ぜひ参考にしてください。
不動産屋「家AGENT」
池袋店 店長
「家AGENT」池袋店の店長で、賃貸業界歴5年以上です。管理職になる前の年間接客件数は380~400件と経験豊富です。お部屋探しに関して、設備や費用などの悩みも的確にアドバイスしています。
そもそも分譲賃貸とは
分譲賃貸とは「分譲マンションの賃貸」を略した呼び方です。
購入を前提としてつくられた分譲マンションが貸し出されている状態を指します。
不動産投資に慣れている大家でなく、お部屋の所有者(購入者)が直接管理していることも特徴的です。
立地や設備から家賃は高額になり、管理費や修繕積立金を納める必要もあります。
分譲マンションの特徴
分譲マンションはお部屋の購入者が長い期間住む想定でつくられています。住民が快適に暮らせるよう、普通の賃貸物件よりグレードが高い傾向にあります。
オートロックや24時間対応の監視カメラ、コンシェルジュなどセキュリティにも力を入れており、小さな子どもがいる世帯にも人気です。
通常の賃貸との違いをまとめました。引っ越しを検討している人はぜひ参考にしてください。
通常の賃貸 | 分譲マンション | |
---|---|---|
設備 | 最低限 | 豊富 |
間取り | 狭め | 広い |
家賃 | 普通 | 高い |
立地 | 生活費不便なことも | 好立地 |
セキュリティ | 不安な物件も | 防犯性が高い |
住民 | 幅広い | 子育て世帯が多い |
共有部分 | 必要最低限 | グレードが高い |
分譲マンションは長い期間過ごす為の買い切り物件なので、立地や間取り、住宅設備といった快適に暮らすための条件が揃っています。
中には、全自動食器洗浄乾燥機やミストサウナなどグレードの高い設備のある設置がある物件もあります。そのため、一般的な賃貸より高めの家賃が設定されています。
分譲マンションが貸し出される理由
分譲マンションが賃貸物件として貸し出される理由は、主に以下の3点です。
・空室を貸し出している
・はじめから投資目的で購入している
いずれの場合も、分譲マンションが貸し出されることは珍しいです。狙っている物件や住みたい地域がある人は、こまめな情報収集をおすすめします。
家主が一時的に引っ越している
分譲マンションの購入者(所有者)が、転勤などの事情で長期間お部屋を空ける場合、代わりの入居者を募集するケースです。
誰も住まずにいるとお部屋はどんどん傷んでいきますが、賃貸物件として貸し出せば管理がしやすくなります。さらに家賃収入もあるので、金銭面でもプラスになります。
空室を貸し出している
長い期間買い手が見つからない分譲マンションのお部屋が貸し出される場合があります。
どれだけ好立地で住みやすいお部屋でも、購入されなければ収入にはなりません。
販売でなく賃貸であれば手を挙げる人も多く、買い手がいないお部屋が貸し出されることがあります。
もともと投資目的で購入している
分譲賃貸マンションは人気があり、入居者が途絶えないことを踏まえて、家賃収入を得る投資目的で購入する人もいます。
物件によっては「空き室待ち予約」などの対応で入居者を募っているほどなので、物件価値の高ければ通常の賃貸物件よりも低リスクで運用できます。
分譲賃貸のメリット
分譲賃貸に住む最大のメリットは「購入前に分譲マンションに試し住みができる」ことです。
分譲マンションの購入は、本来一生に一度の大きな買い物です。購入後にすぐに引っ越しはできません。賃貸なら気に入らなければすぐに引っ越しできます。
分譲マンションは長い期間快適に住めるようにつくられています。購入費用やローンの支払いは戸建て住宅を購入したときと同じです。
大きな買い物になるだけでなく、管理組合の活動やご近所付き合いなど、分譲マンションならではの人付き合いもあります。
同じお部屋でも購入(所有)した場合は固定資産税がかかりますが、借りた場合は納める必要がありません。
実際に購入したときにイメージとのズレがないよう、下見をしたい場合にも分譲賃貸はおすすめです。
分譲賃貸のデメリット
分譲賃貸のデメリットをまとめました。以下で詳しく説明していきます。
・値下げ交渉が難しい
・長期間借りられないことも
・オーナーは管理のプロではない
・募集が少ない
どれも「分譲マンション」が「貸し出される」という状況で生まれる珍しい特徴です。契約前に必ず確認しましょう。
規則が二重にある
分譲賃貸ではマンション全体の規約と、お部屋のオーナーが決めた規約の2つを守る必要があります。
オーナーはお部屋を貸し出す際に自由に規約をつくれます。転勤などで一時的に貸し出す場合は独自の規約がつくられることが多いです。
例えば、マンション全体の規約ではペット可の物件でも、お部屋の貸主がペット不可と決めたらペットは飼えません。喫煙やプチリフォームなどについても同様です。
値下げ交渉が難しい
通常の賃貸物件より賃料の値下げ交渉が難しい傾向にあります。
オーナー自身がローンを払い続けている場合や所有物件が少ない場合、少しの値下げが収入に大きく影響するからです。
オーナーとの関係は契約後も続きます。良好な関係のためにも無理な賃下げ交渉は控えるべきです。
長期間借りられないことも
オーナーの都合で一時的に貸し出している物件は「定期借家」という契約形態をとっており、契約の更新ができないことがほとんどです。リロケーション(移転)物件とも呼ばれます。
契約期間満了後にも住み続けたい場合は、再契約をできないか相談することになります。
契約中の途中解約ができないことが多く不便な面が目立ちますが、ほかの分譲賃貸よりも家賃が安く設定されていることがあります。
試しに住んでみたい、短期間でも憧れのお部屋に住みたいと思っている人におすすめです。
オーナーは管理のプロではない
賃貸を一括管理している大家とは違い、オーナーが管理に慣れていない場合があります。
水漏れやエアコンの故障など、緊急時の対応は管理会社が入っていないと対応が遅れる場合があります。
募集が少ない
分譲マンションは販売のためにつくられることが多く、貸し出されることは珍しいです。
狙っている物件や住みたい地域がある人は、こまめな情報の確認をおすすめします。
分譲賃貸に住みたくなったら
分譲賃貸を探すときは、チャット不動産屋「イエプラ」がおすすめです。
業者専用のデータベースからお部屋を探してくれるので、SUUMOやHOMESなどネット上に無い非公開物件も探せます。
AIではなくスタッフが直接返信してくれるので、分譲賃貸についての疑問や、審査に付いての不安も解消できます。
深夜0時まで営業しているので、なかなか不動産屋に足を運べない人や、寝る前や移動中などのスキマ時間でも物件探しができます。
分譲賃貸にありがちなトラブルと注意点
分譲賃貸で起こるトラブルのほとんどは、「オーナー独自の規則があること」「オーナーとの取り決めが甘いこと」から発生します。
オーナーが賃貸管理に慣れていない場合があるので、規則の取り決めは借り手からの提案も大切です。
特に、エアコンや水回りの設備の取り決めは書面で細かく交わすべきです。緊急時にオーナーと相談せずに修理した場合など、費用の負担で揉めることがあります。
反対に、オーナーの管理経験が豊富であったり、間に管理会社が入っている場合はスムーズに問題解決できます。契約前に必ず確認しましょう。
分譲賃貸でありがちなトラブルと注意点をまとめました。
・備品の取り扱いに関するトラブル
・退去時の原状回復費用に関するトラブル
・緊急時のトラブル
・マンション独自の行事に参加する必要がある
以下では項目ごとに解説していきます。お部屋を契約する際に参考にしてください。
駐車場の優先順位が低い
駐車場や駐輪場は、お部屋を購入した入居者が優先されることが多いです。
都内のような車を使う人が少ない地域では、駐車台数に限りがあることが多いです。賃貸入居者は使用できない場合があるので、契約前に必ず確認をするべきです。
備品の取り扱いに関するトラブル
備品が故障した際に修理や交換の費用をどちらが負担するのか、かなり細かく書面で交わしたほうが良いです。
物件に備え付けられていた備品を壊した場合などに、オーナーと入居者のどちらが支払うのかトラブルになることが多いからです。
通常の物件とは違い、分譲賃貸にはオーナーが置いていったカーテンや家具などの備品が付いている場合があります。
退去時の原状回復費用に関するトラブル
お部屋を貸し出すことに慣れていないオーナーは、退去費用の請求の仕方や、敷金の返金のやり方を理解していない場合があります。
退去費用として入居者が負担すべき汚損の範囲は故意や過失によるものだけですが、オーナーが「貸したときと同じ状態でお部屋が返ってくる」と思い込んでいるケースがあります。
国土交通省が定めた原状回復費用に関するガイドラインなどを参考に、トラブルが起きた場合は対処しましょう。
緊急時のトラブル
トラブルの際にもスムーズに対応してもらえるように、間に管理会社が入っているか確認すべきです。
オーナーは不動産屋のプロではないので、管理会社が間に入っていないと対応が遅れる場合があります。
また、トラブルに発展したとき、当事者同士だと揉めて話がこじれがちですが、管理会社が入っていれば冷静に対応できます。
管理会社が入っていても、どこまで管理してくれるのか、トラブルの対応はどうなるのかは物件によって違います。契約時にしっかり確認してください。
マンション独自の行事に参加する必要がある
分譲マンションに住む位以上、マンション自体の規則も守らなければいけません。
子どもがいない場合など、世帯によっては直接関係のないこともありますが、規則で決められている以上ルールや行事には参加する必要があります。
独自のルールや行事がある場合、不動産屋に参加が必須なのか確認しておきましょう。
分譲マンションの購入を検討している人へ
将来的に分譲マンションの購入を検討している人は、一度分譲賃貸に住んでみるべきです。
管理組合での活動や分譲マンションならではのルール、隣人との距離感など、肌で感じないと分からないことが多いからです。
実際に住んでみてリアルな生活を体験することをおすすめします。
お店に行かなくても「イエプラ」なら、アプリやLINEで希望を伝えてお部屋を探せます!
SUUMOやHOMESに載っていない未公開物件も紹介してくれますし、不動産業者だけが有料で見ることができる更新が早い物件情報サイトからお部屋を探して見つけてくれます!
遠くに住んでいて引っ越し先の不動産屋に行けない人や、不動産屋の営業マンと対面することが苦手な人にもおすすめです。
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