「賃貸物件の退去時に掃除はするべき？」
「掃除をしても退去費用は変わる？」
アパートやマンションの退去時にお部屋を掃除したほうがいいのかと疑問に思っている人は多いです。
しかし、掃除するのは正直面倒だし、退去費用ってそんなに変わらないのではと迷う人もいますよね…。
そこで当記事では、退去時に掃除するべきかどうかを解説しています。掃除方法も合わせて紹介するのでぜひ参考にしてください。
アパート退去時は掃除をしておくべき
アパートなどの賃貸物件の退去時には、部屋を掃除しておくべきです。掃除をしておくだけで、ハウスクリーニング費用を安く抑えられる可能性があるからです。
賃貸物件から退去する際には、管理会社と部屋の状態を確認するための「退去立会い」があります。退去立会いはクリーニング費用や原状回復費用がいくらかかるか調べるためのものです。
退去立会いの際に、部屋が汚いとクリーニング費用が、高額になる可能性があります。少しでも費用を抑えたい人は、退去までに部屋を掃除しておきましょう。
掃除は完璧にする必要はありません。髪の毛やホコリを取っておく、汚れは拭いておく、程度です。退去立合い後、大家さんが指定しているクリーニング業者が必ず入るからです。
一人暮らし用のお部屋のクリーニング代の相場は2万～4万円ほどです。汚れが酷いとクリーニング費用は高くなります。日頃から掃除をしていれば、相場より大幅に高くなることはないです。
基本的には、ハウスクリーニング費用は敷金から引かれます。精算方法は契約書に記載されているので、確認しておきましょう。もし記載が無い場合は、貸し主にいくらなのか確認してください。
自分でできる掃除の箇所と方法
自分でできる掃除の箇所と方法を以下で紹介します。退去時の参考にしてみてください。
壁についた汚れやシミ
壁についた汚れやシミには、「JOY」などの中性洗剤を布になじませ、汚れた部分を拭きます。次に水拭きしてから乾拭きすれば汚れが落ちます。
汚れが落ちにくければ、乾拭きした後に消しゴムで軽くこすったり、ドラッグストアなどで売っている「ウタマロクリーナー」を染み込ませた布で拭くと綺麗に落ちます。
ただ、土壁などは材質上、洗剤と水を使った拭き掃除はNGなので、土壁用のカビ取りスプレーなどを使って掃除しましょう。
水回りのカビや水垢
お風呂・洗面台・トイレ・キッチンのカビや水垢は、メラニンスポンジでこすると落ちます。
また、100均やホームセンターで売っているクエン酸や「オキシクリーン」や「オキシウォッシュ」を使うと、より効果的です。
鏡のうろこ状の水垢は、100均の「ダイヤモンドウロコとり」を使うとピカピカになります。
キッチンの油汚れ
コンロや換気扇の油汚れは、重曹やクレンザーや油汚れ用の洗剤などを吹きかけ、しばらく放置した後メラニンスポンジでこすると落ちます。
頑固な油汚れには、粉石鹸と漂白剤を使って歯ブラシなどでこすれば、ほとんど綺麗に落ちます。
冷蔵庫の設置やヘアピンなどでついたサビ跡
冷蔵庫の設置によって床に着いたサビ跡や、洗面台にヘアピンを置きっぱなしにしてついたサビ跡は、歯磨き粉やクリームクレンザーなどの洗剤を使い、メラニンスポンジでこすれば落ちます。
落ちにくいサビには、洗剤をつけた後ラップをして30分ほど放置してからこすると、綺麗になりやすいです。
原状回復が必要だと退去費用が高くなる
掃除より重要なポイントは「原状回復」の作業が必要になるかどうかです。ハウスクリーニング費用より原状回復費用の方が、請求金額が高くなる可能性があります。
原状回復とは、使ったお部屋をできるだけ元の状態に戻すことです。入居者の過失でつけた傷や汚れは、専門業者が原状回復をします。作業にかかる修繕費は、入居者が負担します。
例えば、お部屋でタバコを吸って黄色くなった壁紙は、入居者負担で貼り替えが必要になるので費用が高くつきます。タバコをお部屋で吸わない人が生活すれば発生しない汚れだからです。
また、不注意でつけた床の傷があれば修繕費がかかりますが、自分で修繕できる程度ならホームセンターなどで売っている「傷消しクレヨン」で傷を隠せば安く済みます。
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退去費用を抑えるために原状回復について理解しておくべき
原状回復とは、使ったお部屋をできるだけ元の状態に戻すことですが、入居する前の状態まで戻す必要はありません。入居者の過失でつけた傷や、放置していた汚れを綺麗に修繕すると良いです。
原状回復の範囲は、国土交通省の「原状回復を巡るトラブルとガイドライン」で定められています。基本、入居者の過失による傷や汚れは入居者負担で、経年劣化や自然損耗は貸し主負担です。
例えば、掃除をせず放置してできたシミは、入居者の過失なので修繕は自己負担です。月日が経ってできた壁の日焼けは、普通に生活すれば自然とできるものなので、修繕は貸し主の負担です。
ただし、入居時の契約書に「特約事項」として「一律3万円を修繕費として入居者が負担する」などの内容がある場合は、ガイドラインよりも「特約事項」が優先されます。
退去費用として請求されたら指摘すべき箇所
下記は貸し主負担の箇所なので、綺麗に使っていたのに修繕費用を請求されたら指摘しましょう。
・ベッドやタンスでへこんだフローリング
・エアコンの内部洗浄
・自然災害によるガラスの損傷
・専用業者を入れないと清掃できない部分の汚れ
・一定の年数経過による設備品の故障
・フローリングのワックスがけ
・台所、トイレの消毒 など
入居者負担で退去費用が高くなるケース
下記のような箇所が複数あったり、状態がひどい場合は、退去費用が高くなります。敷金だけで修繕がまかなえなければ、別途費用もかかります。
・煙草を吸って変色した壁紙
・結露の放置で発生したカビ
・洋服をかけるために壁に開けた穴
・キャスターによるキズ、へこみ
・布団を敷きっぱなしにして発生したカビ
・掃除せずホコリが固まってしまった換気扇
・髪の毛が絡んで流れにくい排水溝
・ベランダの鳥のフンを放置した汚れ など
退去費用が高額にならないようにするには、お部屋の設備を丁寧に扱い、日頃からこまめに掃除をしておきましょう。
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