「年収300万円の一人暮らしに余裕はある?」
「年収300万円でどんな生活が送れるの?」
年収300万円で一人暮らしを始める人は多いです。月の手取りが20万円、ボーナスありでも17万円ほどあるので、無駄遣いしなければ充分生活できる年収です。
しかし、初めての一人暮らしで適切な家賃が分からない、満足いく生活レベルなのか気になる人が多いのではないでしょうか。
そこで当記事では、年収300万円の一人暮らしが余裕かどうか解説します。毎月いくら貯金できるか、東京でどんなお部屋に住めるかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ファイナンシャル・プランナー
宅地建物取引士
日本FP協会認定のFP。お金に関する知識を活かし、一人暮らしからファミリー世帯まで幅広い世帯の生活費を算出しています。宅建士の資格も取得しており、お客様の収入に見合った家賃を提案するなど、生活設計についてのトータルサポートをおこなっています。
年収300万円で一人暮らしは余裕なの?
何とか一人暮らしできる水準
年収300万円の手取り(年) | 2,368,520円 |
---|---|
一人暮らしの平均生活費(年) | 2,314,308円 |
差額 | 54,212円 |
- 参考・引用元
年収300万円は、余裕はありませんが何とか一人暮らしできる水準です。
総務省統計局の「家計調査2022年度」と、税金・保険料シミュレーションの数値を元に計算した結果、年収300万円の手取りと一人暮らしの平均生活費はほとんど同じでした。
データとして見れば、年収300万円は平均的な生活レベルで一人暮らしできると言えます。
生活費データには貯金額が含まれていません。家賃を抑えたり、食費を抑えないと貯金が難しい点には注意してください。
田舎なら年収300万円でも多少余裕がある
同じ年収300万円でも、田舎なら多少余裕が生まれます。先ほどの生活費データはあくまでも全国平均で、物価の安い田舎ほど一人暮らしのハードルは下がります。
田舎では家賃相場が3万円台のエリアも珍しくないため、生活費を確保しやすいです。車を持つ場合は、ガソリン代や保険料などの維持費を含めて計算してください。
都会なら年収300万円はきつい
都会の物価だと年収300万円で一人暮らしはきついです。とくに東京はワンルームで6万円を超えるエリアが多く、生活費を確保できません。
お部屋の条件を築40年以上、駅徒歩15分以上、3点ユニットバスなどできるだけ緩めて家賃を抑えましょう。思い切って家賃相場の安い埼玉や千葉などの近隣県で探すのも手です。
年収300万円の人は月の手取りが20万円
年収300万円の月の控除額と手取り額の例 | |
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厚生年金保険料 | 23,790円 |
健康保険料 | 13,000円 |
雇用保険料 | 1,500円 |
所得税(源泉徴収税額) | 4,500円 |
住民税 | 9,833円 |
月の手取り額 | 197,376円 |
年収300万円の月の手取りは約20万円です。家賃を含め、月の支出を20万円以内に収めれば一人暮らしできます。
ただし、ボーナス込みで年収300万円なら、毎月の手取り額はさらに低いです。生活費20万円で考えると赤字になってしまうため、ボーナス抜きの手取りで計算するのがおすすめです。
ネット上では生活ギリギリとの声が多い
年収300万切りながら一人暮らししてた時がありますがまーギリギリだった
そら生活出来ないことはないけど今の生活の方が1億倍楽しいし●万で生活切り詰めて頑張ります!も良いけど若い子程貪欲に稼ごうって気持ちは絶対あった方がいい……そういうレベルでしか生きられなくなっちゃうと私は思う— サヤカチャマ (@sayaka2_pfm2) November 11, 2019
文化的か健康的のどっちかを諦めたら年収300万でも暮らせるよ
おじさんの一人暮らしの話だけど— Hinayama (@ULTIMA_GORILLA) February 22, 2023
転職活動してたら年収300万の求人の多さが異常なんだけど年収300万で一人暮らしは無理なのだわよ、贅沢しなくても生きてるだけで金がなくなる
— ちむた (@tim_tam_17) April 17, 2023
年収300万円で一人暮らし経験のある人のネット上の口コミを検索したところ「貯金できない」「健康に支障が出る」など、生活がギリギリになるとの声が多かったです。
年収の低いうちは一人暮らしにこだわらず、実家暮らしやシェアハウス、友人とのルームシェアなども候補に入れておきましょう。
そもそも一人暮らしの平均生活費は約16万円
食費 | 39,069円 |
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住居 | 23,300円 |
水道光熱費 | 13,098円 |
家具・家事用品 | 5,487円 |
被服及び履物 | 5,047円 |
保健医療 | 7,384円 |
交通・通信 | 19,303円 |
教養娯楽費 | 17,993円 |
その他の支出 | 31,071円 |
消費支出合計 | 161,753円 |
※統計データのため合計数字に誤差あり
年収で290万円あれば一人暮らしできる
総務省統計局公表の「家計調査2022年度(表番号1)」によると、一人暮らしの1ヶ月の平均生活費は161,753円です。
住居費は持ち家の人も含むため低めに出ています。同年の家計調査(表番号8)によると、賃貸物件の平均家賃は約5.4万円と、上記データより約3.1万円高いです。
住居費の差額を合わせて計算し直すと、一人暮らしの平均生活費は月に約19万円です。
そのため、貯金を考慮しなければ手取りで月19万円、年収換算で約290万円あれば充分一人暮らし可能です。
ボーナスありなら月の手取りが少なくなる
年収300万円でボーナスが給与2ヶ月分の場合 | |
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ボーナス(2ヶ月分) | 338,360円 |
ボーナス抜きの手取り(年) | 2,030,160円 |
手取り(月) | 169,180円 |
ボーナス込みで年収300万円の人は、毎月の生活費はさらに少なくなるので注意してください。給与の2ヶ月分がボーナスの場合、月の手取りは約17万円です。
生活費が17万円を超える人は、赤字分をボーナスで補う形になるのでおすすめしません。ボーナスは普段の生活費に組み込まず、大きな買い物や貯金に回すよう支出を調整しましょう。
家賃は手取りの4分の1が目安
手取り3分の1 | 手取り4分の1 | |
---|---|---|
手取り18万円 | 約60,000円 | 約45,000円 |
手取り19万円 | 約63,000円 | 約47,500円 |
手取り20万円 | 約66,000円 | 約50,000円 |
手取り21万円 | 約70,000円 | 約52,500円 |
手取り22万円 | 約73,000円 | 約55,000円 |
手取り23万円 | 約76,000円 | 約57,500円 |
手取り24万円 | 約80,000円 | 約60,000円 |
手取り25万円 | 約83,000円 | 約62,500円 |
一般的に、一人暮らしの家賃は手取りの3分の1以下が目安とされていますが、年収が300万円なら「手取りの4分の1」を目安にしましょう。生活費に余裕を持てます。
年収300万円は月の手取りが約20万円のため、家賃目安は5万円です。保険料や税金が引かれてしまう年収より、手取りを元に家賃を考えたほうが確実です。
年収300万円が審査に通るのは家賃8万円まで
税込年収 | |
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家賃5万円 | 約180万円 |
家賃6万円 | 約216万円 |
家賃7万円 | 約252万円 |
家賃8万円 | 約288万円 |
家賃9万円 | 約324万円 |
家賃10万円 | 約360万円 |
年収300万円の人が審査に通りやすい家賃は約8万円までです。年収が「家賃の36倍以上」あることが、支払い能力を判断する基準です。
家賃9万円以上のお部屋は審査に落ちる可能性が高いうえ、生活が苦しくなるためおすすめしません。
年収300万円で貯金するなら節約が必須
家賃 | その他生活費 | 毎月の貯金額 |
---|---|---|
5万円 | 約14万円 | 約1万円 |
5万円 | 約12万円 | 約3万円 |
年収300万円の一人暮らしで家賃5万円のお部屋に住んだ場合、平均的な生活では月に1万円しか貯金できません。年間でもわずか12万円です。
貯金したいなら、自炊で食費を抑えたり、自転車移動で交通費を抑えるなどの節約が必須です。ストレスになりすぎない範囲で実践してみてください。
年収300万円の一人暮らしの生活費シミュレーション
家賃5万円なら多少余裕をもって生活できる
家賃 | 50,000円 |
---|---|
食費 | 40,000円 |
水道光熱費 | 10,000円 |
娯楽費・交際費 | 30,000円 |
通信費 | 10,000円 |
交通費 | 10,000円 |
衣類・日用消耗品代 | 20,000円 |
その他雑費 | 20,000円 |
合計 | 190,000円 |
貯金 | 10,000円 |
家賃5万円なら、とくに節約しなくても一人暮らしできます。食費の4万円は一人暮らしのほぼ平均で、週に1~2度外食するくらいなら全く問題ない生活レベルです。
毎日自炊できる人や、お金のかかる趣味がない人なら、毎月3万円程度の貯金も現実的です。
家賃6.5万円なら節約が必要
家賃 | 65,000円 |
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食費 | 30,000円 |
水道光熱費 | 10,000円 |
娯楽費・交際費 | 30,000円 |
通信費 | 10,000円 |
交通費 | 10,000円 |
衣類・日用消耗品代 | 20,000円 |
雑費 | 20,000円 |
合計 | 195,000円 |
貯金 | 5,000円 |
家賃6.5万円なら、適度に節約しないと一人暮らしできません。3食自炊を心がけつつお金のかかる趣味を我慢して、ようやく月に1~2万円の貯金が目指せます。
季節によっては水道光熱費が跳ね上がるので、日頃から意識して生活しなければなりません。冠婚葬祭など急な出費への対応は貯金を切り崩さない限り難しいです。
家賃8万円だとかなりきつい
家賃 | 80,000円 |
---|---|
食費 | 30,000円 |
水道光熱費 | 10,000円 |
娯楽費・交際費 | 20,000円 |
通信費 | 10,000円 |
交通費 | 10,000円 |
衣類・日用消耗品代 | 20,000円 |
雑費 | 20,000円 |
合計 | 200,000円 |
貯金 | 0円 |
家賃8万円にもなると、ギリギリまで節約しても一人暮らしはかなりきついです。急な病気やケガによる医療費、冠婚葬祭による出費が重なると赤字です。
毎日の生活で精一杯でストレスが溜まってしまうため、最低でも家賃を6.5万円以下に抑えて生活費にゆとりを持たせましょう。
一人暮らしの生活費を抑える方法
- ・家賃相場の低いエリアで探す
- ・自炊を心がけて食費を抑える
- ・余計な水道光熱費をカットする
- ・格安SIMに切り替える
家賃相場の低いエリアで探す
ワンルーム | 1K・1DK | |
---|---|---|
葛飾区 | 53,000円 | 61,800円 |
足立区 | 54,100円 | 62,500円 |
練馬区 | 54,700円 | 64,200円 |
板橋区 | 56,700円 | 63,600円 |
江戸川区 | 58,900円 | 61,900円 |
もともと家賃相場が低いエリアなら、より安くてお得な物件が見つかりやすいです。東京23区内なら、葛飾区や足立区、練馬区などがおすすめです。
探す際の条件は「ワンルーム・1K、駅徒歩20分以内、築年数指定なし、都市ガス、エアコン付き」にとどめて、できるだけ多くの物件から選んでください。
自炊を心がけて食費を抑える
- ・できるだけ自炊する
- ・コスパの良い食材を使う
- ・買い物の回数を減らす
- ・休日にまとめて調理する
- ・外食するならクーポンを利用する
食費を抑えるなら自炊は必須です。もやしや鶏肉、キャベツや豆腐など、コスパの良い食材を積極的に使用しましょう。
自炊に不慣れな人は、レンジ調理のみで完成する簡単なレシピから試してみてください。
仕事終わりに毎日自炊しようと思うと疲れてしまいます。休日に1週間分まとめて作って冷凍しておくと、手間いらずなうえ食材ロスも出にくいので経済的です。
余計な水道光熱費をカットする
- ・都市ガスのお部屋を選ぶ
- ・エアコンの温度を固定する
- ・タップ式コンセントで待機電力を抑える
- ・日中は照明を付けない
- ・水を出しっぱなしにしない
- ・電力会社を見直す
- ・洗濯物はまとめて洗う
水道光熱費は、日々の細かな節約を心がけましょう。タップ式コンセントを設置すれば、テレビや炊飯器などの待機電力をカットできます。
また、都市ガスを選ぶだけでもプロパンガスに比べて半額近くガス代が抑えられます。都市ガスの多い地域なら、お部屋選びの条件に最優先で入れてください。
格安SIMに切り替える
格安SIMに切り替えれば、大手携帯会社の半額まで固定費を下げられます。ahamoやLINEMO、UQモバイルなどが安くて人気です。
普段からWiFiを使う人なら、通信量が3GB以内のプランでも足りる可能性が高いです。
東京都内の年収300万円で住めるお部屋例
家賃5万円のお部屋【東京23区内】
引用:業者専用のデータベース「ATBB」より転載可の物件
- ・ワンルーム、1K
- ・木造アパート
- ・専有面積15㎡前後
- ・3点ユニットバス
- ・風呂なしも多い
- ・築40年以上
- ・収納スペースが狭い など
東京23区内で家賃5万円で見つかるお部屋は、ワンルームか1Kの木造アパートが大半です。専有面積は15㎡前後と、一人暮らしでも少し狭めです。
風呂なし物件やロフト付き物件など、一般的に「住みにくい」と言われるお部屋が多いです。自分で探すよりも、不動産屋に条件を伝えて紹介してもらう方が効率的です。
家賃5万円のお部屋【東京23区外】
引用:業者専用のデータベース「ATBB」より転載可の物件
- ・ワンルーム、1K
- ・木造アパート
- ・専有面積15~20㎡
- ・築30年以上
- ・3点ユニットバス など
東京23区外なら、家賃5万円でも専有面積15~20㎡のアパートが見つかります。お部屋の設備は最低限揃っているので、問題なく一人暮らしできます。
家賃の安すぎる物件は、防音性やセキュリティなど住み心地に関わる性能が低いです。住んでから後悔しないために、不動産屋にアドバイスをもらいながらお部屋を探しましょう。
家賃6.5万円のお部屋【東京23区内】
引用:業者専用のデータベース「ATBB」より転載可の物件
- ・ワンルームが大半
- ・専有面積15~20㎡
- ・ロフト付き物件
- ・築20年以上
- ・3点ユニットバス など
東京23区内で家賃6.5万円前後で見つかるお部屋は、専有面積15~20㎡未満のワンルームや1Kが中心です。築年数や駅徒歩を緩和すれば、風呂トイレ別のお部屋も選べます。
東京23区はエリアによって家賃相場の差が大きいです。家賃6.5万円で探すなら、足立区や練馬区、葛飾区といった家賃相場の低いエリアが狙い目です。
家賃6.5万円のお部屋【東京23区外】
- ・アパートタイプ
- ・木造、鉄骨造、RC造
- ・専有面積20~25㎡程度
- ・ワンルーム、1Kが中心
- ・2点ユニットバス など
東京23区外で家賃6.5万円なら、木造のアパートからRC造のマンションまで豊富です。専有面積は20~25㎡あるので、一人暮らしでソファーを置けるほどの広さです。
通勤時間を40~50分程度まで緩和できるなら、家賃の安さと住み心地を両立できる東京23区外の一人暮らしもアリです。
年収300万円の一人暮らしに関するよくある質問
年収300万円で一人暮らしはやばい?
やばくないです。国税庁公表の「令和2年度 民間給与実態統計調査」でも、20~24歳の平均年収は約260万円と300万円以下です。
年収300万円で女性が一人暮らしするのは普通?
普通です。転職サイトdodaによると、女性の年収の中央値も約300万円です。
年収300万円で車は持てる?
田舎なら可能です。家賃と車のローン、ガソリン代などの維持費を合わせて10万円以下に収めましょう。
年収300万円の手取りはいくら?
約240万円です。月の手取りは約20万円で、ボーナスがあるなら17~18万円です。
年収300万円で家賃9万円の審査に通る?
難しいです。年収300万円なら家賃8万円が審査に通る目安です。
年収400万円なら一人暮らしは余裕?
月の手取りが26万円あるので、贅沢しなければ充分なゆとりがあります。年収400万円の一人暮らしに関する解説はこちらで解説しています。
- 関東圏の取り扱い物件が約4.8万件と豊富
- オリコン顧客満足度1位の接客サービス
- 未公開物件も紹介してもらえる
東京・神奈川・千葉・埼玉の部屋探しには、アエラス(AERAS)がおすすめです。
アエラスは1996年に池袋西口店をオープンしてから28年間にわたって拡大を続け、2024年現在ではグループ全体で67店舗を展開しています。
また、2023年、2024年のオリコン顧客満足度ランキング(賃貸情報店舗 東京都)で第1位を受賞しており、利用者からの評判も良いです。
他社が掲載している物件もまとめて紹介してもらえる
アエラスは、他の不動産屋が掲載している物件もまとめて調査し、紹介してくれます。複数の不動産屋に行かなくても、一度にすべて紹介してもらえるのは大きなメリットです。
また、ホームズやSUUMOなどに掲載されていない、いわゆる「未公開物件」も数多く扱っています。主要駅の駅前に店舗を構えているため、内見にも行きやすいです。
初期費用の分割払いに対応している
アエラスは、初期費用の分割払いサービスを全店舗でおこなっています。普段、現金よりもカード払いがメインという人でも安心です。
分割する金額は初期費用の全額または足りない分から選べるので、引越しの負担を減らしたい人にもおすすめです。関東の物件を探している人は、LINEで来店の予約や相談ができるので、登録してみてください!