「高校生で一人暮らしできる?」
「一人暮らしするなら費用はいくら必要?」
高校生でも、学校まで遠かったり、親から解放されたいなどの理由で、一人暮らししたいと考える人は多いです。
しかし、実際はお部屋の契約自体が難しかったり、家賃や生活費、学費といったお金の工面が大変です。学業とバイトの両立ができずに、つらい思いをすることも…。
そこで当記事では、高校生の一人暮らしについて解説します!一人暮らしまでの流れや必要な費用、毎月の生活費などを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ファイナンシャル・プランナー
宅地建物取引士
日本FP協会認定のFP。お金に関する知識を活かし、一人暮らしからファミリー世帯まで幅広い世帯の生活費を算出しています。宅建士の資格も取得しており、お客様の収入に見合った家賃を提案するなど、生活設計についてのトータルサポートをおこなっています。
高校生で一人暮らしはできる?
親の同意があれば高校生でも一人暮らしできる
賃貸契約の際に親が同席できる、または親の同意書が用意できれば、高校生でも一人暮らしを始められます。
法律上、未成年者の賃貸契約には親権者の同意が必要です。両親を説得して一人暮らしを認めてもらってから、不動産屋を利用しましょう。
実際にお部屋を借りる際は、親が契約者になるケースが大半です。高校生は安定した収入がないことから、社会的な信用が低いためです。
18歳でも親の同意を求められる
令和4年4月に民法が改正され、成人年齢が18歳に引き下げになりました。高校3年生の一部の人は、法律で定められている「未成年」の枠から外れます。
しかし、高校3年生で18歳だったとしても、一人暮らしする際は親の同意書が求められるケースがほとんどです。高校生は親の同意がないと、審査で落ちる可能性が高いからです。
審査は契約者本人の収入を見ます。十分な収入が見込めない学生は、親を連帯保証人に立てるか、代理契約してもらわない限り審査に通りません。
公立高校に通う人は一人暮らしが難しい
親の同意があったとしても、公立高校に通う予定や、現在通っている人は基本的に一人暮らしできません。
ほとんどの公立高校は「保護者と本人が同じ住所に住んでいる」ことが入学の必須条件に定められているからです。
公立高校は自治体が運営しています。住民税を収める自治体の学校に通うことが前提なので、学校が認める特別な理由がない限り、一人暮らしは難しいです。
高校生で一人暮らしするための4つのポイント
- ・両親に一人暮らしを賛成してもらう
- ・高校から一人暮らしの許可を取る
- ・両親からの仕送り額を話し合う
- ・一人暮らしに必要なお金を把握しておく
両親に一人暮らしを賛成してもらう
高校生の一人暮らしは、親の同意が必須です。一人暮らしを賛成してもらえるだけの理由を用意して説得しましょう。
すでに高校生なら「将来に備えて自立したい」「学校の近くに住んで勉強時間を増やしたい」などを理由にすると良いです。
今が中学生なら「部活の強豪校に入りたい」「就職に強い高校に行きたい」などです。学校の先生に頼んで、行きたい高校のパンフレットを用意すると説得力が高まります。
高校から一人暮らしの許可を取る
一人暮らしをスタートさせる前に、高校に許可を取りましょう。禁止されている高校で一人暮らしがバレると、停学・退学処分を受ける可能性があるからです。
公立高校は、基本的に一人暮らしが禁止されています。しかし「遠すぎて自宅から通えない」「両親が転勤族」など特別な事情がある場合は、許可が出るケースがあります。
私立高校は、学校ごとに基準が異なります。県外からの入学を歓迎しているような高校は、一人暮らしに寛容なケースが多いです。
両親からの仕送り額を話し合う
両親から一人暮らしの許可が出たら、仕送りしてくれる金額を相談しておきます。高校生のバイト代のみで生活費を稼ぐのは、現実的ではないからです。
「家賃だけ両親が払う」「毎月10万円を仕送りする」など、家族内でのルールを決めましょう。親がすべての生活費を出してくれるなら、バイトせずに暮らせます。
一人暮らしに必要なお金を把握しておく
- ・お部屋を契約するための初期費用
- ・引っ越し業者費用
- ・家具、家電の購入費用
- ・毎月の家賃
- ・水道光熱費
- ・食費
- ・私服や下着代
- ・友達と遊ぶお金 など
一人暮らしで払うお金を把握しましょう。お部屋を契約する際には、初期費用としてまとまったお金が必要です。家賃の4.5~5ヶ月が目安なので、非常に高いです。
住み始めてからは、毎月の家賃や食費、水道光熱費などがかかります。住むエリアや生活習慣にもよりますが、トータルで毎月10~15万円は必須です。
高校生で一人暮らしをするなら親と不動産屋に行くべき
親と一緒なら不動産屋側からの印象が良い
親の同意をもらい、金銭面を援助してもらえるのであれば、親と一緒に不動産屋に行ってお部屋を探しましょう。
1人で不動産屋に行った場合、親の同意があったとしても遠回しに断られて、まともに相手をしてもらえないことが多いです。
また、親と一緒に不動産屋に行けば、親の同意があることが目に見えてわかります。保証人になるであろう人の顔を把握できるので、不動産屋側の印象が良いです。
自宅で親と一緒に探せる不動産屋
わざわざ不動産屋に行かなくても当サイトが運営する「イエプラ」なら、ちょっとした空き時間にLINEなどで希望条件を伝えるだけでお部屋を探せます!
「未成年でも住めるお部屋」「学校近くが良い」「治安が良いエリアはどこ?」など、気軽にスタッフに相談できます。
来店不要なので自宅で親と一緒に探せます。不動産業者専用のデータベースを利用していて、ほかのサイトにあった物件もまとめて提案可能です。
SUUMOやHOME’Sに載っていない未公開物件も取り扱っています!
高校生の一人暮らしに必要な費用
一人暮らしするまでに約36.5~44万円必要
目安 | |
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賃貸の初期費用 | 家賃約4.5~5ヶ月分 |
家具家電・日用品の購入費 | 約7~10万円 |
引っ越し業者費用 | 約7~9万円 |
- 賃貸の初期費用の内訳
家賃5万円のお部屋で一人暮らしをすると仮定したとき、初期費用として合計36.5~44万円ほど必要です。
賃貸の初期費用は、お部屋を契約する際に必要なお金です。家賃をもとに計算するので、安いお部屋ほど金額を抑えられます。
引っ越し業者費用は、引っ越し単身パックの定額プランを使う、限界まで荷物を減らすなどで安くなります。両親に車を出してもらって、自分で運ぶのもアリです。
毎月の生活費は12.4万円が目安
居住費 | 53,020円 |
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食費 | 24,130円 |
交通費 | 4,210円 |
教養娯楽費 | 13,270円 |
書籍費 | 1,540円 |
勉学費 | 1,430円 |
日常費 | 7,430円 |
電話代 | 3,460円 |
その他 | 2,170円 |
貯金・繰越金 | 12,970円 |
支出合計 | 123,630円 |
一人暮らしの高校生の毎月の生活費は、約12.4万円が目安です。高校生とライフスタイルが似ている大学生の平均値をもとにしています。
生活費の内訳は上記の通りで、大半が「住居費」と「食費」となります。親の仕送りで足りないぶんは、アルバイトで稼がなくてはなりません。
高校生の一人暮らしにおすすめなお部屋の選び方
- ・高校まで通学しやすいエリアで探す
- ・セキュリティが充実した物件を選ぶ
- ・家事が不安なら食事付きの物件にする
- ・実家に戻るなら家具家電付き物件にする
高校まで通学しやすいエリアで探す
お部屋は高校まで通学しやすいエリアで探しましょう。高校まで30分以内で行ける距離を目安にすると、ストレスが溜まりにくいです。
「満員電車に耐えられない」と言う人は、徒歩か自転車で通える範囲がおすすめです。
セキュリティが充実した物件を選ぶ
- ・TVモニター付きインターホン
- ・オートロック
- ・防犯カメラ
- ・宅配ボックス
- ・ダブルロック
セキュリティが充実した物件を選ぶと、本人も両親も安心できます。不審者を避けるために、TVモニター付きインターホンやオートロックがある物件が好ましいです。
防犯カメラや宅配ボックスも、防犯対策に繋がります。予算に余裕があれば検討してみてください。
家事が不安なら食事付きの物件が良い
物件によっては、高校生が入れる食事付きの学生マンションもあります。自炊が苦手な人にとっては嬉しいサービスです。
月曜日~土曜日の朝夕2食付きが多いです。管理栄養士がメニューを監修して、毎日飽きないように工夫しています。
1食あたりの金額は学食並みの低価格なので、生活費を抑えながら栄養バランスの良い食事を摂りたい人におすすめです。
実家に戻るなら家具家電付き物件にする
- ・家具家電を揃えなくても良い
- ・引っ越し代が安く済む
- ・退去時に家具家電を処分する手間がない
高校卒業後に実家に戻る予定なら、家具家電が備え付けの物件を選ぶのも手です。新しく購入する必要がありません。引っ越し業者代や退去時の処分代も不要です。
家賃が高めに設定されているものの、1~2年の短期間ならお得に住めます。
高校生が一人暮らしするまでの流れ
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STEP1
親に許可をもらう
まずは、親に一人暮らししても良いという許可をもらいましょう。一人暮らしするメリットを伝えると、納得してもらいやすいです。
賃貸契約では「親権者同意書」という書面が必要です。親からの許可をもらえているかを不動産屋に証明するものです。
同意書は不動産が用意してくれるので、自分で用意する必要はありません。
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STEP2
初期費用や生活費を用意する
賃貸契約時の初期費用として、家賃の4.5~5ヶ月分のお金が必要なので、あらかじめ用意しておきましょう。
生活費は最低でも毎月約10万円は必要です。毎月バイトでいくら稼げるのかを、事前に計算しておきましょう。
もし仕送りがあるのであれば、いくらもらえるのか親と相談して決めておきましょう。
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STEP3
お部屋探し~賃貸契約をおこなう
初期費用や生活費の目処が付いたら、実際に不動産屋やネット上で気になる物件を探します。
不動産屋に1人で来店するときは、親の同意があることをスタッフに伝えてください。
大家さんが高校生の入居を受け付けないことがあります。住めるお部屋が限られて、物件探しに時間がかかる可能性があるので、早めに行動すると良いです。
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STEP4
新居に引っ越しする
引っ越し業者を使う場合は「単身パック」がおすすめです。専用のコンテナボックスに収まる量の荷物を安く運んでもらえます。
1~3月は引っ越しシーズンで、早めに予約を取らないと希望する日程で引っ越しできない可能性があります。
親が運転免許を持っているなら、車を使って自力で引っ越すのもアリです。
一般的な賃貸物件を契約するなら、お部屋探しから新居への入居まで1ヶ月半ほどの期間を設けると良いです。
1~3月の繁忙期のお部屋探しは、なかなか希望の物件を見つけられないことがあります。気になる物件を見つけたら、すぐに内見を申し込みましょう。
高校生の一人暮らしはトラブルが多いので注意
- ・お部屋が友人のたまり場になる
- ・バイト漬けで学校に行かなくなる
- ・一人で家事をこなすのが大変
- ・体調を崩したとき頼れる人が少ない
- ・寂しい気持ちからホームシックになる
お部屋が友人のたまり場になる
10代後半
きっかけ:両親の転勤
始めた時期:高校3年生
【友人が遊びに来て成績が下がった】
高校3年生になってから一人暮らしを始めたのもあって、部活を引退した友人のたまり場になってしまいました。ゲームばかりで成績が急降下して、志望校に落ちました。
高校生の一人暮らしは、友人のたまり場になりやすいです。勉強せずに成績が下がったり、夜遅くまで騒いで隣人トラブルになるケースが目立ちます。
定期テストや模試の結果は、必ず両親に報告するようルール化しておきましょう。門限を設けて、決まった時刻にテレビ電話するのもおすすめです。
バイト漬けで学校に行かなくなる
20代前半
きっかけ:親と離れたかった
始めた時期:高校2年生
【バイトを優先して学校を中退した】
家賃以外は自分で稼ぐ約束で一人暮らしを始めたのですが、時間が全然足りませんでした。学校をサボってバイトに行くことが増えて、高校2年生のときに中退してしまいました。
両親が生活費を全額出せない場合、学校が終わってからすぐにバイトへ向かう生活になります。肉体的にも精神的にもつらく、学校に行かなくなる人が多いです。
家事の負担もあるため、学校に行きながら無理なく稼げる金額は5万円ほどです。両親の仕送りが少ないなら、無理に一人暮らしすると後悔しやすいです。
一人で家事をこなすのが大変
10代後半
きっかけ:部活動の推薦
始めた時期:高校1年生
【洗濯が面倒で後回しにしてしまう】
寮生活だったので食事は出てきましたが、洗濯や掃除は自分でやるルールでした。洗濯がとにかく面倒で、2週間以上サボってカビが生えることもありました。
一人暮らしは、家事を自分でおこなう必要があります。実家で掃除や洗濯を両親に任せていた人は、苦労する可能性が高いです。
毎日完璧にこなそうとすると疲れてしまいます。「月曜は掃除、金曜は洗濯」のように、家事の曜日をを分けるのがおすすめです。
風邪を引いても看病してくれる人がいない
20代前半
きっかけ:進学校への進学
始めた時期:高校1年生
【看病してくれる人がいなくてつらい】
風邪で高熱を出したとき、看病してくれる人がいなくて本当に心細かったです。両親は県外だったので頼れず…。ふらふらになりながら、ご飯を作ったり家事をするのがきつかったです。
体調を崩したときに頼れる人がいません。一人暮らしでは、風邪薬を買いに行ったりご飯の準備をするのもすべて自分です。
普段の体調管理を徹底して、風邪を引かないようにしておきましょう。近くに親せきが住んでいるなら、動けない場合に備えて合鍵を渡しておくのもありです。
寂しい気持ちからホームシックになる
20代前半
きっかけ:部活動の推薦
始めた時期:高1
【家族に会えないのはつらい】
家族と離れて暮らすのがつらかったです。長期休みしか家族に会えなかったので、1年生の頃は泣いていた思い出しかありません。
寂しい気持ちからホームシックになる高校生も多いです。とくに家族仲が良かった人ほど、精神的にきついと感じます。
定期的に家族や友人と電話する時間を作ると良いです。LINE電話なら、何時間話しても料金は0円です。ビデオ通話に切り替えれば、相手の顔が見れて安心できます。
高校生の一人暮らしに関するよくある質問
高校生で一人暮らししている人の割合は?
約0.04%です。総務省統計局の「令和2年国勢調査」における、18歳未満で一人暮らししている人の数値です。
高校生で親なしでも一人暮らしは可能?
両親がいない人は、親族の同意を得れば一人暮らしできます。
高校生の一人暮らしは学校にバレる?
いずれはバレます。学校に相談せず無断で一人暮らしをしていた場合は、なにかしらの処分が下る可能性があります。
とくに公立高校は、保護者と同じ住所で暮らすことが条件とされていることが多いです。やむを得ない事情がない限り、一人暮らしの許可は下りません。
高校生で一人暮らしするにはいくら貯金すべき?
最低でも家賃4.5~5ヶ月分ほどの初期費用は用意しておくべきです。
住みたいエリアの家賃相場を把握して、初期費用がいくら必要かを把握してください。家賃5万円なら、25万円ほど貯金してから一人暮らしを考えましょう。
一人暮らしが前提ならどんな高校を選べば良い?
私立や通信制の高校を選ぶと良いです。
学校法人が運営しているので、一人暮らしを許可してくれるケースが多いです。少しでも気になる学校には、電話で問い合わせると良いです。
バイトをしなくても高校生で一人暮らしは可能?
両親が生活費をすべて負担してくれるなら、バイトしなくても生活できます。
バイト代だけで一人暮らしできる?
非常に難しいです。18歳未満は22時までしか働けないため、バイト代だけで生活費を稼ぐのは現実的ではないです。
高校生がお金を借りて一人暮らしをしても良い?
やめたほうが良いです。一人暮らしの資金が足りないからといって、借金してしまうと返済に追われて生活どころではなくなります。
未成年は親の同意がなければお金を借りられません。バイトをして、お金が貯まるまで我慢しましょう。
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