「賃貸の保証金とは?」
「敷金と何が違うの?」
検索サイトでお部屋探しをしているとき、立地や内装写真で気に入ったらすぐに申し込みしたくなりますよね。
しかし、物件情報をよく読まないと落とし穴があるんです。備考欄に「保証金あり」など追加費用の記載がされている場合があります。
当記事では、賃貸の保証金とはなにか、敷金との違いや返金についてを解説しています。費用面で損をしないためにも、ぜひ参考にしてください。
賃貸の保証金とは?
賃貸の「保証金」とは、お部屋の修繕費用などに備えて預けておく初期費用ことです。
敷金に似た性質があり、家賃の滞納や設備を故障させたときの修理代、室内のクリーニング費用などにも充てられます。退去の清算後に残りがあれば返金されます。
保証金は主に関西地方を中心に見られる初期費用です。ただ、近年は関西でも保証金ではなく敷金が使う不動産屋が増えています。
保証金の相場は家賃の3~6ヶ月分の金額で、敷金の相場は1~2ヶ月分くらいです。ただし、関西では礼金を請求されないので、支払う費用の合計額は関西も関東もあまり変わりません。
保証金と敷金の違いは?
初期費用の「保証金」と「敷金」はほとんど同じ意味合いのもので、定義上の明確な違いはありません。
どちらか一方が使われるので、保証金と敷金の両方が必要なことはありません。
以前は関西や九州などの西日本では保証金、関東や東北などの東日本では敷金が使われることが多いという地理的な違いがありましたが、近年は全国的に敷金を設定している物件がほとんどです。
保証金も敷金も返金される
保証金と敷金はどちらであっても、返金されるのが原則です。
以前は保証金・敷金の返還について定義した法律はありませんでしたが、平成29年5月26日に可決された民法の改正案で「残額を返還しなければならない」と明記されました。
同じ条文で「いかなる名目によるかを問わず」と書かれているので、保証金・敷金などと呼び方が変わっていても、賃貸契約時に預けたお金は返金されることが原則になりました。
保証金・敷金は、返金に応じない悪質な大家さんや不動産屋がいるなどトラブルは多かったですが、徐々に改善していくことが予想されます。
保証金は「償却」や「敷引き」で返金額が減ることが多い
保証金が設定されている物件は「償却」や「敷引き」の特約で返金額が減ることが多いです。「償却」も「敷引き」も意味は同じで、保証金のうち一定の金額を返金しない、という意味です。
償却・敷引きの特約は、賃貸契約書には以下のように書かれています。
・ペットを飼育した場合、保証金2ヶ月分をすべて敷引きする
ただ、なかには賃貸契約書に償却・敷引きの記載がなくても、退去時に返金されないケースもあります。
そのため、保証金の必要な物件を借りるときは預けたお金が退去時に返金されるのかを契約前に必ず確認するべきです。
償却・敷引きは大家さんの収入になる
償却(敷引き)された保証金は、大家さんの収入になります。関西・九州などの西日本にはもともと「礼金」の文化がなかったので、保証金の償却を礼金の代わりにしてきたという背景があります。
償却(敷引き)されると、減った保証金のなかで退去費用がまかなわれます。そもそもの金額が減るので、清算後に返金される金額も減ります。
例えば、家賃8万円の物件で、保証金2ヶ月分、退去費用5万円だった場合、償却(敷引き)の特約が1ヶ月分の場合と無い場合を比べると、以下のようになります。
退去費用:5万円
償却(敷引き):8万円
返金額:16万-5万-8万=3万円
退去費用:5万円
償却(敷引き):0円
返金額:16万-5万=11万円
敷引き特約の分だけ、返金される金額が下がっていることが分かります。
償却・敷引きについては最高裁判所で何度か争われたことがあり「家賃2~3.5ヶ月分の金額であれば有効」という判決が出ています。
更新時に償却(敷引き)する物件もある
入居時だけではなく、賃貸契約の更新時にも保証金を償却(敷引き)する物件もなかにはあります。
更新のたびに償却される物件では、入居期間が長くなればなるほど、返金される金額が下がります。
この場合、償却された保証金は更新料の代わりになっています。
償却・敷引きにならない物件を簡単に探すなら
保証金や敷金が「償却」「敷引き」にならない物件を簡単に探すなら、ネット上の不動産屋「イエプラ」がおすすめです。
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保証金や敷金の返金額を減らさないための方法
保証金や敷金の返金額を減らさないためには、原状回復費用を抑えるようにすることです。
原状回復費用とは、入居期間中に故意や過失で付けてしまった傷や、日常的な清掃を怠った汚れを復旧するための費用です。
お部屋から退去する際に、保証金や敷金から差し引かれます。国土交通省のガイドラインを参考に、入居者が負担する原状回復の項目を以下でご紹介します。
傷や汚れの内容 | |
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床 | ・引っ越し作業などでついた引っかき傷 ・冷蔵庫下にできたサビが原因の損害 ・雨の吹きこみなどを放置したことによるフローリングの色落ち ・カーペットに飲み物や料理をこぼしたことによるシミ、カビ |
壁・天井 | ・台所の油汚れ ・結露を放置したことで拡大したカビ、シミ ・クーラーからの水漏れを放置したことによる腐食 ・タバコなどのヤニ、臭い ・くぎ穴、ネジ穴 ・天井に直接つけた照明器具の跡 ・落書きなどの故意の汚損、破損 |
窓・柱 | ・ペットのつけた傷、臭い ・落書きなどの故意の汚損、破損 |
設備など | ・コンロ置き場や換気扇などの油汚れ、すす ・風呂、トイレ、洗面台の水垢、カビなど ・手入れを怠ったことによる設備の破損 ・用法違反による設備の破損 ・紛失や破損が原因の鍵の取り換え ・庭に生い茂った雑草(戸建て賃貸の場合) |
お部屋を乱暴に使ったりせず、日常的な清掃をしていれば原状回復費用を抑えられます。
また、年数が経って劣化してしまった壁紙や床材は入居者が負担するべき項目ではありません。
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家賃によっては10万円以上も安くなるので、浮いたお金で新生活の家具家電を揃えられます。費用を抑えて引っ越したい人は、ぜひ利用してみてください。