最終更新:2022年7月1日

「マンションの最上階って本当に暑いの?」
「デメリットや対策方法は?」
マンションの最上階は、眺めや日当たりが良いなどのメリットがあって人気のお部屋です。友達にも自慢できるので1度は憧れますよね!
しかし、最上階のお部屋は夏になると暑いという声をよく聞きます。「エアコンが効かずに蒸し風呂状態になった」という恐ろしい口コミもあります。
そこで当記事では、マンション最上階が暑くなる理由やメリット・デメリットについて解説します。夏暑いときに自分で簡単にできる対策も紹介するのでぜひ参考にしてください。
不動産屋「家AGENT」
池袋店 店長
「家AGENT」池袋店の店長で、賃貸業界歴5年以上です。管理職になる前の年間接客件数は380~400件と経験豊富です。お部屋探しに関して、設備や費用などの悩みも的確にアドバイスしています。
マンションの最上階は暑い
最上階は他の階に比べて約1度暑い
厚生労働省の熱中症対策に関する検討会(第1回)では、最上階は中間階に比べて温度が平均1度高くなると言われています。
中間階のピークは31.9度で、最上階では最高32.8度でした。また、明け方は中間階が30.7度で最上階は31.8度でした。
建物の高さによっても差が出るので、高層マンションほど最上階は暑くなりやすいです。
体感温度は更に暑い
体感温度は、湿度が10%上がると1度高くなると言われています。
最上階のお部屋は、直射日光が当たり多くの外壁の温度が上昇します。そのため、気温の差が1度の差しかなくても、体感温度で2~3度高く感じやすいです。
最上階が暑くなる3つの理由
- 屋上の熱が室内に伝わってしまう
- 日当たりが良すぎて窓から熱が入る
- 築年数が古いと断熱材が不十分なことがある
1.屋上の熱が室内に伝わってしまう
最上階が暑くなる理由はの1つは、屋上の熱が室内に伝わるためです。ほとんどのマンションは、鉄筋コンクリート造でできています。
コンクリートには熱を溜め込みやすいという性質があるため、夏場に日光を浴びると長時間熱を保ちます。
鉄筋コンクリート造の建物は夜になってもあまり冷えません。最上階は1日中コンクリートの熱が伝わるので、夜間でも温度が高いです。
2.日当たりが良すぎて窓から熱が入る
最上階は日当たりが良く、日射の影響を受けやすいです。周りに日光を遮るものが少ないため、とくに夏場は室内が高温になる可能性が高いです。
直射日光はもちろんですが、照り返しも暑さの元です。また、バルコニーの溜め込んだ熱はコンクリートを経由して室内に伝わります。
外から室内に入ってくる熱の70%以上は窓が原因なので、最上階に住む場合は窓やバルコニーに対策が必要です。
3.築年数が古いと断熱材が不十分なことがある
1989年以前に建てられたマンションでは、断熱材が不十分なケースが多く、築浅のものと比べて暑くなりやすい物件が多いです。
理由は、1989年に住宅金融公庫(現住宅金融支援機構)が初めて断熱材の使用をルール化したためです。
暑さに強いお部屋を探すときは、築32年以内の物件に絞って探したほうが良いです。

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断熱方法によって暑さが違う
外断熱はお部屋が暑くなりにくい
外断熱とは、コンクリートの外側から、建物全体を断熱材で覆う工法を指します。気密性が高く外気の影響が少ないので、お部屋が暑くなりにくいです。
ただし、大掛かりな工事となるため、費用がかさみます。内断熱に比べて、建築コストが約1割高くなります。
物件検索サイトの条件に「外断熱」を含めれば、該当する物件が出てきます。不動産屋に直接確認することも可能です。
内断熱はお部屋が暑くなりやすい
内断熱とは、建物の内側に断熱材を入れる工法を指します。費用が安く済むことが大きなメリットですが、気密性が低く外気の影響が大きいので、お部屋の温度が暑くなりやすいです。
一般的なマンションでは、屋上と床下のみを外断熱にして、他の部分を内断熱にするケースが多いです。
また、1990年以前に建てられたマンションには、断熱材が入っていないことがあります。
断熱材の有無は物件検索サイトに載っていません。不動産屋も把握していないことが多いので、気になる人は古いマンションを避けたほうがいいです。
最上階に住んだ人の声
最上階に住んで後悔した人の声



階数の多いマンションになるほど、最上階は暑い、災害時に不安といった声が多いです。
住んで良かった人の声



最上階に住んでみて、暑さ以上のメリットを感じている人がいます。騒音に悩まされない、景色が良いといった声が多いです。
マンションの最上階に住むデメリット
- ・家賃が他の階に比べて高い
- ・夏場は電気代が高くなりやすい
- ・空き巣に狙われることがある
- ・エレベーターの上り下りに時間がかかる
- ・災害時には移動が不便
- ・地震で大きく揺れやすい
- ・シャワーの水圧が弱いことがある
- ・1階にテナントがあると室外機がうるさい
家賃が他の階に比べて高い
最上階 | 約80,000円 |
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2階~最上階未満 | 約76,000円 |
1階 | 約75,000円 |
最上階のお部屋の家賃相場は、他の階と比べて約4,000~5,000円高いです。
マンションの最上階は、人気が高く需要がある分、家賃が高めに設定されています。収入に余裕がないと、家賃が負担になってしまいます。
調査期間:2022年6月30日
検索条件:池袋駅まで徒歩15分圏内、築年数20年以内、ワンルーム・1K
調査数:90件
夏場は電気代が高くなりやすい
最上階のお部屋は他の階に比べて暑いので、夏場に電気代が高くなりやすいです。日差しの強い日は、室内が蒸し風呂状態になってエアコンの使用頻度が増えます。
暑いほどエアコンの効きは悪くなるので、余計に電気代がかかってしまいます。
空き巣に狙われるケースがある
最上階は安全と思われがちですが、実際には最上階をターゲットにする空き巣が多いです。
理由は、最上階に住む人は防犯意識が低く、窓や玄関を無施錠のまま外出する傾向にあるためです。
周りのビルから屋上に渡って、最上階のベランダから室内へと侵入されるといったケースが起きています。
エレベーターの上り下りに時間がかかる
最上階だと、エレベーターの上り下りに時間がかかります。急いでいるときにはストレスが溜まりやすいです。
エレベーターの待ち時間には1~2分かかる場合が多いです。朝の出勤・通学の時間帯は、乗り降りする人が多いため更に時間がかかります。
災害時にエレベーターが止まると不便
停電や大きな地震でエレベーターが止まった際には、階段で上り下りをしなくてはいけません。10階を超えるようなマンションだと肉体的にも負荷が大きいです。
災害の規模によっては、エレベーターの復旧まで1週間程度かかった例もあるので、災害時におけるリスクは考慮したほうが良いです。
地震で大きく揺れやすい
最上階は階数が高い分、遠心力で地震の揺れが激しくなります。1度揺れると、ビル全体の揺れが収まるまで長引きます。
大きい揺れだと、本棚に収納している物が落下したり、家具が転倒したりします。揺れ防止マットなどを家具に取り付けるなど、地震対策をしっかりする必要があります。
シャワーの水圧が弱いことがある
築年数が古く、屋上に高架水槽のあるマンションの場合、最上階でのシャワーの水圧が弱いことがあります。
高架水槽は、屋上から下に向かって水を流します。高度の差が大きい1階は最も水圧が強く、逆に最上階は最も水圧が弱いです。
1階にテナントがあると室外機でうるさい
1階にコンビニや飲食店などの店舗が入っている場合、室外機が屋上に設置されていることがあります。
お店の室外機は一般家庭のものよりも大きく、音も大きいです。確かめずに入居してトラブルにならない用に、内見時に確認しましょう。
マンションの最上階に住むメリット
- ・上階がないので騒音トラブルが少ない
- ・周りの住人の質が高い傾向にある
- ・見晴らしが良く開放感がある
- ・プライバシーを保ちやすい
- ・風通しが良い
- ・ゴキブリなどの害虫が出にくい
上階がないので騒音トラブルが少ない
最上階は上階が無いため、足音や生活音などの騒音トラブルが少ないです。階数が多いマンションであれば、道路や電車の音も届きづらいため静かに暮らせます。
隣のお部屋に住人がいる場合は、多少は生活音が聞こえてくる可能性があるので、壁際に家具を寄せるなどの対策をしましょう。
周りの住人の質が高い傾向にある
最上階に住む人は、金銭的に余裕がある人の割合が多いです。自然と質の高い人が集まるので、騒音やゴミ出しトラブルが少ない傾向にあります。
過去に騒音トラブルに合った、周辺住民に迷惑をかけられたという人は、家賃の高い最上階のお部屋がおすすめです。
見晴らしが良く開放感がある
マンションの最上階は、基本的に見晴らしが良いです。海・山が一望できる物件もあるので開放感があります。都会の高層マンションであれば、夜景も楽しめます。
プライバシーを保ちやすい
10階以上のマンションの最上階であれば、通りや駐車場から人に見られる事がありません。周囲に高い建物がなければ部屋を覗かれる心配もなくなります。
他人の目を気にせずに生活できるのは、最上階の大きな特権です。
風通しが良い
周囲を遮るものがないため、マンション最上階は風通しが良いことが多いです。
窓を開ければ風が通るため、梅雨の湿気に悩まされません。
ただし、多くのマンションでは風が強いことを理由に外干し自体が禁止されています。
ゴキブリなどの害虫が出にくい
マンションの最上階には、ゴキブリや蚊などの害虫が出にくいです。虫を苦手な人でも安心して暮らせます。
高階層ほど虫の出現率は減るため、極力虫に会いたくないなら、5階層以上のマンションの最上階がおすすめです。
暑さ対策におすすめの方法4選
- ・サーキュレーターで空気を循環させる
- ・断熱、遮熱機能のあるカーテンを設置する
- ・すだれやサンシェードで直射日光を遮る
- ・バルコニーに打ち水をする
サーキュレーターで空気を循環させる
サーキュレーターは扇風機と違い、空気を循環させることを目的としている家電です。エアコンと併用すれば、お部屋の温度差を減らし、効率よくお部屋を冷やせます。
今までよりも高い設定温度でエアコンを使えるので、電気代の節約にも期待できます。
断熱・遮熱機能のあるカーテンを設置する
断熱機能のあるカーテンを設置すれば、窓から入る熱気を抑えられます。明かりを取り込みたいのであれば、日中に使える遮熱のレースカーテンもおすすめです。
カーテンを設置することで、家具やフローリングの日焼けを防ぐことも出来ます。
すだれやサンシェードで直射日光を遮る
入射角の低い朝日や夕日は室内に取り込まれやすいです。すだれやサンシェードを使って、お部屋の外で日光を遮ることも暑さ対策に効果的です。
すだれは300~1,000円、サンシェードは2,000~3,000円で設置できるので、安価に対策を済ませたい人におすすめです。
バルコニーに打ち水をする
昔から日本で用いられてきた打ち水は、マンションの最上階でも効果があります。
ベランダに打ち水をすれば、蒸発する際に周囲の熱を奪うので、窓からの熱気を防ぎます。朝方か夕方にまくと、水の蒸発に時間がかかるので効果が持続します。
ただし、ベランダに打ち水をする場合は下の階に水が落ちないように注意が必要です。
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- 引っ越し先が遠くて現地に行けない
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