「契約者と入居者が違うとどうなる?」
「契約違反で退去させられる?」
なんらかの理由で契約者と入居者が違うのは珍しいことではありません。許可を取っていれば問題なく住み続けられます。
ただし、無許可で住んでいる場合は別です。悪質な場合は強制退去や損害賠償請求に発展することも…。
そこで当記事では、賃貸物件で契約者と入居者が違う場合の対処法を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
- 大家さんが許可していれば問題ない
- 許可がない場合は強制退去になる恐れがある
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不動産屋「家AGENT」
池袋店 店長
「家AGENT」池袋店の店長で、賃貸業界歴10年以上です。管理職になる前の年間接客件数は380~400件と経験豊富です。お部屋探しに関して、設備や費用などの悩みも的確にアドバイスしています。
契約者と入居者が違っても大丈夫?
大家さんや管理会社から許可をもらっていれば、契約者と入居者が違っても問題ありません。大家さんは申込書を見て、お部屋を貸しても良い人物かチェックします。
ただし、許可なく別の人が住んでいた場合、大家さんや管理会社とトラブルになります。悪質な場合は、強制退去や多額の損害賠償を請求されます。
事情があって契約者と入居者が別の人になる場合は、早急に連絡しておきましょう。
契約者と入居者が異なるパターン
実際にあった、契約者と入居者が異なる契約をした人の体験談をまとめました。主に、入居者自身で契約できない事情があるケースです。
支払いの遅れにより「個人信用情報」に何かしらの傷がある人や、収入が低い人は審査が通りにくいです。
対処法として、入居者の親族で契約する「代理契約」という方法でお部屋を契約します。
代理契約なら、契約者と入居者が違っても問題ありません。代理契約に関してはのちほど解説していきます。
契約違反になると強制退去させられる
嘘の内容で契約したり、契約書に載っていない人が住んでいると契約違反になります。強制退去させられたケースもあります。
借りる人と住む人が異なる場合は、正直に話しておくべきです。お部屋探しの際、事情を聞いた不動産屋が最善な入居方法をアドバイスしてくれます。
トラブルなく入居するには、あらかじめ正直に話しておくのが大切です。あとで嘘がバレたら、今後の入居審査に影響が出ます。
ルール違反になるケース
入居後にルール違反したのが発覚したら、強制退去させられます。よくある契約違反の例を紹介します。
- ・別の人にお部屋を貸した場合
- ・単身用で契約したお部屋に恋人と住んでいる
- ・申込時に同居人をわざと伝えてなかった
大家さんや管理から強制退去させられないように十分注意しましょう。契約違反の例を解説していきます。
無断で他人に貸している場合
契約書に載っていない人に、無断でお部屋を貸すと契約違反になります。民法612条では、無断で誰かにお部屋を貸す「無断転貸(又貸し)」は禁止されています。
・賃借人が前項の規定に違反して第三者に賃借物の使用又は収益をさせたときは、賃貸人は、契約の解除ができる
入居者以外の人が契約したお部屋に、別の人が黙って住んでいる場合も契約違反です。
別の人が住む事情があるなら管理会社へ早急に相談する
契約者が離婚・死別など何らかの事情により別の人が住むことになった場合は、違反にはなりません。
住んだあとでも良いので、早めに管理会社に連絡しておきましょう。1週間以内に連絡しておくと良いです。
単身者限定のお部屋に入居者が増える場合
1Kや1Rなどの単身者限定のお部屋に、2人以上は住めません。恋人や友人が勝手に住むと契約違反です。
単身者限定のお部屋以外でも、契約書に載っていない同居人が増える場合は、管理会社や大家さんに許可をもらう必要があります。
許可がもらえなかったときは、引っ越しを検討するべきです。
遊びに来た恋人や友人が、月に1、2回泊まるだけなら問題ないです。完全にお部屋で暮らしていると、注意されたり契約を解除させられてしまいます。
同居人のことをわざと伝えなかった場合
お部屋を申し込む際に、同居人がいる旨をわざと伝えてなかったら契約違反です。
2人暮らし向けのお部屋は家賃が高いという理由で、1Kや1Rを契約して2人で住んでしまうケースが多いです。
最初から一緒に住む場合は、必ず申込時に伝える必要があります。
親族による代理契約なら問題ない
実際に住む人の代わりに、親や兄弟などが契約する「代理契約」は問題ありません。入居者本人による契約が難しい場合、代理契約がよく使われます。
原則として、代理で契約する人は両親や兄弟など3親等までの親族にお願いしましょう。それ以外の人だと、申し込みを拒否される可能性があります。
- ・未成年、学生、無職で所得がない
- ・フリーターで収入が少ない
- ・水商売系で審査が不利
- ・高齢者、外国籍で代理人が必要と言われた
- ・生活保護受給者
代理契約のとき、申込書には契約者と入居者の名前などを記載します。入居者の続柄も書くため、大家さんは誰が入居するか把握できます。
入居者の収入や個人信用情報などはチェックされず、契約者の情報で審査します。
代理人が審査に通るか確かめておく
代理で契約する人が、入居審査をクリアしているか確かめておきましょう。具体的な条件は以下の通りです。
- ・家賃の36倍の年収があるか
- ・安定した収入の業種で働いているか
- ・勤続年数が長いか
- ・年齢は高齢過ぎないか
- ・信用情報に傷が無いか
特に見られるのは年収と年齢です。60歳未満の現役で働いている代理人なら、審査に通る可能性が高いです。
安定した収入があれば、大家さんは家賃滞納のリスクがないので安心できます。
契約者とは別の人が住むときの注意点
契約者ではない人がお部屋に住むときの注意点は4つあります。
- 申込書や契約書は正しく記入する
- 契約上のルールは守る
- 入居後に何かあったらすぐ管理会社に相談する
以降で1つずつ解説していきます。
①申込書や契約書は正しく記入する
お部屋の申込書や契約書は、正しい情報を記入しましょう。虚偽の内容を記入してしまうと、審査が滞ったり入居後トラブルになります。
代理契約で進めるなら、お部屋を紹介してもらう前に伝えてください。申込書を記入するときに、どんな情報が必要か教えてくれます。
②契約上のルールは守る
契約上のルールは必ず守りましょう。無断転貸など、契約上で禁止されていることをしてはいけません。
物件によって内容は異なりますが、どの賃貸契約でも入居する上でのルールを契約書に記載しています。
入居前に契約書をよく読み、何をしたら違反になるのか理解しておきましょう。
③入居後に何かあったらすぐ管理会社に相談する
実際に住んでいる人が変わる場合など、わかった時点で管理会社に相談しましょう。ルール違反になるか自己判断ができないときは、管理会社に聞いておけばトラブルを避けられます。
管理会社の連絡先は契約書に載っています。契約書は入居者の手元には届かないので、あらかじめ電話番号を登録しておくと良いです。
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