「ゼロゼロ物件にはどんなトラブルがある?」
「注意するべきデメリットは何?」
せっかく引っ越すなら、できるだけお得に引っ越したいですよね!近年では初期費用を抑えられる「ゼロゼロ物件」と呼ばれるものが流行っています。
しかし、ゼロゼロ物件にはデメリットもあるんです。知らずに住んで、退去費用でトラブルになる人が多いです。
そこで当記事では、ゼロゼロ物件とは何か、注意するべきデメリットについて解説します。実際のトラブル事例や、対処方法も紹介するのでぜひ参考にしてください。
「家AGENT」池袋店の店長で、賃貸業界歴10年以上です。管理職になる前の年間接客件数は380~400件と経験豊富です。お部屋探しに関して、設備や費用などの悩みも的確にアドバイスしています。
ゼロゼロ物件とは?
ゼロゼロ物件とは、敷金0円・礼金0円の賃貸物件のことです。
1988年ころに東京の大手不動産屋が始め、2005年ころからゼロゼロ物件が増加しました。今では、初期費用を抑えられることから、若者や非正規社員を中心に人気が高いです。
敷金も礼金も家賃1ヶ月分が相場なので、ゼロゼロ物件なら、初期費用が相場より家賃2か月分も抑えられます。以下は、家賃6万円のお部屋の初期費用比較です。
ゼロゼロ物件 | 普通の物件 | |
---|---|---|
敷金 | 0円 | 60,000円 |
礼金 | 0円 | 60,000円 |
仲介手数料 | 64,800円 | 64,800円 |
保証会社利用料 | 約60,000円 | 約60,000円 |
鍵交換費用 | 約15,000円 | 約15,000円 |
火災保険 | 約15,000円 | 約15,000円 |
前家賃 | 60,000円 | 60,000円 |
合計 | 約214,800円 | 約334,800円 |
家賃6万円のお部屋なら、初期費用を約12万円抑えられる計算です。
ただし、退去時の原状回復費用として使われる「敷金」がないので、退去時には別途原状回復費用として、家賃1ヶ月分ほど請求されることが多いです。
なんでゼロゼロ物件が多いの?
ゼロゼロ物件が増えた理由は、初期費用が安ければ入居者が集まりやすくなるからです。
駅から遠い、築年数が古い、床が畳、3点ユニットバスなどの人気がない条件のお部屋は、空室期間が長く、なかなか入居者が見つかりません。
大家さんにとっては空室期間分の収入が減るよりも、敷金0円・礼金0円にして少しでも収入が入るようにしたほうがデメリットが少ないので、ゼロゼロ物件が増えています。
入居希望者にとっては、初期費用が安いので好条件に思われがちですが、ゼロゼロ物件には落とし穴が存在するので詳しく解説していきます。
ゼロゼロ物件に住む3つのデメリット
ゼロゼロ物件に住むデメリットは、以下の3つあります。ゼロゼロ物件を借りる前に、しっかりデメリットを把握しておきましょう。
・退去費用が高くなる
・短期間で退去した場合に違約金が発生
家賃が高めに設定されていることがある
ゼロゼロ物件は、敷金と礼金分のお金を家賃に上乗せしている場合があるので、家賃が高めに設定されているお部屋があります。
大家さんが、通常とゼロゼロ物件の収入がトータルで同じになるように、家賃を調整しています。
そのため、ゼロゼロ物件に住む場合は、周辺の家賃相場と相違がないか確認することが大切です。周辺の家賃相場より高かった場合、ゼロゼロ物件に住んでもお得になりません。
退去費用が高くなる
ゼロゼロ物件は、敷金から退去費用を引けないので、ハウスクリーニング代や原状回復代のトータルで、退去費用が高くなります。
おおよその目安は家賃1ヶ月分ほどですが、お部屋を乱暴に使用した場合や、こまめな掃除を怠っていた場合などは、退去費用が家賃1ヶ月分以上必要です。
短期間で退去した場合に違約金が発生
ゼロゼロ物件は、短期間で退去した場合に違約金が発生します。
よくあるのは「1年未満の解約で家賃2ヶ月分、2年未満の解約で家賃1ヶ月分」の違約金が必要になるケースです。
短期間だと、大家さんの収入が減るうえ、次の入居者のための修繕費用が回収できないため、ほとんどのゼロゼロ物件で違約金が必要です。
2年以上住み続ける場合は、通常の契約期間を満期するので違約金はかかりません。
ゼロゼロ物件のトラブル事例と解決方法
ゼロゼロ物件で実際に起きたトラブル事例と、解決方法を紹介します。
長年住んでいたのに退去費用が30万円超え
6年以上住み続けていれば、普通に暮らしていれば自然とできる傷や汚れはすべて経年劣化対象で、大家さん負担です。
以下に当てはまるものが、退去費用の内訳に含まれていた場合は「国土交通省のガイドラインでは経年劣化対象と記載ありました」と、管理会社に伝えましょう。
・冷蔵庫、TVによる壁の電気ヤケ
・ポスター、カレンダーなどの跡
・画びょう、ピンの穴
・エアコン設置によるビス穴、跡
・自然災害によるガラスの損傷
・耐用年数経過による設備品の故障
・破損や紛失以外の鍵の取り替え
・畳の表替え、裏返し
・フローリングのワックスがけ
・網戸の張り替え
・エアコンの内部洗浄
・台所、トイレの消毒 など
ただし、ハウスクリーニング代と故意的に汚損した箇所の修繕費は自腹です。家賃1ヶ月分ほどは、覚悟しておきましょう。
オプションを付けられて費用が割高になった
大手不動産屋ではよくありますが、初期費用の見積もりにオプションが追加されていることがあります。
本当に不要なものは「いりません」と、きっぱり断りましょう。誠実な不動産屋であれば、きちんと外してくれます。
もし、理由をこじつけてオプションを押し付けてくる場合は、トラブルの元になるのでそのお部屋で契約するのはやめておきましょう。
管理が不十分で修繕費で管理会社ともめた
口約束だと、言った言わないとうやむやになるので、必ずメールで文章を残すようにしましょう。証拠があれば、不動産屋に「●月●日のメールで、こう返信がきています」と強く言えます。
それでも誠実な対応をしてくれない場合は、修繕されなかった部分の写真を撮り、証拠ありきで消費者センターに相談しましょう。相談料無料で、適確なアドバイスがもらえます。
ゼロゼロ物件に住むなら事前確認が重要
ゼロゼロ物件に住むなら、失敗しないためにも事前確認が重要です。周辺の家賃相場との比較、内見時に設備や周辺環境の確認、契約サイン前に契約書の中身の確認を必ずしましょう。
周辺の家賃相場より高い場合は、ゼロゼロ物件に住んでもお得になりません。
内見時は最低限、前入居者がつけた汚損がキチンと修繕されているか、自分が我慢できるくらいの防音性はあるか、周辺環境に大きな音が出る施設がないかを確認してください。
契約書は、退去時の項目を重点的に確認してください。特約事項などに「退去費用は現状を確認して請求する」「クリーニング代は入居者支払い」など、明確な金額がない場合は要注意です。
逆に「短期退去時の違約金は2年未満で家賃2ヵ月分」「ハウスクリーニング代を一律3万円とする」など、明確な金額が明記されている場合は、これ以上の費用が掛からないので安心できます。
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