最終更新:2022年5月12日

家賃8万円のお部屋に住むなら手取りはいくら必要?一人暮らしだときつい?という疑問にお答えします。
家賃8万円の物件に住んだ時の生活実態や、手取り額ごとの生活費の内訳について解説します。
生活費を抑える方法や家賃が安いお部屋を探すコツも紹介していきます。ぜひ参考にしてください!
この記事の内容は、ファイナンシャル・プランナーの岩井さんに監修していただきました。
ファイナンシャル・プランナー
宅地建物取引士
日本FP協会認定のFP。お金に関する知識を活かし、一人暮らしからファミリー世帯まで幅広い世帯の生活費を算出しています。宅建士の資格も取得しており、お客様の収入に見合った家賃を提案するなど、生活設計についてのトータルサポートをおこなっています。
家賃8万円なら手取りは24万円が目安
家賃8万円のお部屋に住むなら、手取りは24万円が目安になります。一般的な家賃目安は手取り額の3分の1とされています。
収入(月収)で考えると、厚生年金などの保険料や税金が「控除」という仕組みで天引きされるため、生活費が足りなくなります。
手取り24万円の収入を得るには、額面上は31万円が必要です。厚生年金保険料や健康保険料などの控除額を下記にまとめました。
月収31万円の控除額と手取り額の例 | |
---|---|
厚生年金保険料 | 29,280円 |
健康保険料 | 15,744円 |
雇用保険料 | 930円 |
所得税(源泉徴収税額) | 7,070円 |
住民税 | 12,7955円 |
控除額合計 | 65,979円 |
月の手取り額 | 244,021円 |
※東京都内の一人暮らしの正規雇用会社員の例
厚生労働省から発表されている令和元年 賃金構造基本統計調査によると、男性の額面平均が33.8万円、女性の額面平均は25.1万円です。

実際は限界まで家賃を抑える人が多い
家賃が手取りの3分の1以内に収まっていれば普通に生活できますが、実際にはもっと家賃を抑えてる人のほうが多いです。
わざわざ収入に合わせて家賃を上げるよりも、必要最低限の物件に余裕をもって住んだほうが貯金ができ、ゆとりのある生活を送れます。
余裕のある生活を送るためには手取りの4分の1を目安にお部屋を探してみてください。
手取りの3分の1 | 手取りの4分の1 | |
---|---|---|
手取り13万円 | 約43,000円 | 約32,500円 |
手取り14万円 | 約47,000円 | 約35,000円 |
手取り15万円 | 約50,000円 | 約37,500円 |
手取り16万円 | 約53,000円 | 約40,000円 |
手取り17万円 | 約57,000円 | 約42,500円 |
手取り18万円 | 約60,000円 | 約45,000円 |
手取り19万円 | 約63,000円 | 約47,500円 |
手取り20万円 | 約67,000円 | 約50,000円 |
手取り21万円 | 約70,000円 | 約52,500円 |
手取り22万円 | 約73,000円 | 約55,000円 |
手取り23万円 | 約77,000円 | 約57,500円 |
生活費を多めに確保したい、貯金を少しでもしたいという人は、家賃目安を上限金額として考えると良いです。
生活にゆとりを持たせるなら家賃を抑えるべき
生活費を多めに確保して、余裕のある暮らしを送りたいなら家賃を抑えるべきです。ただし、極端に家賃が安い物件は欠陥があったり、隣人トラブルが起きやすい可能性があります。
家賃が安くて質の良いお部屋を探すなら、ネット上の不動産屋「イエプラ」がおすすめです。
業者専用のデータベースを使って、未公開物件を紹介してくれるので、物件の選択肢が多く理想のお部屋を見つけやすいです。
深夜0時までチャットやLINEでプロのスタッフに相談可能なので、寝る前のちょっとした時間やスキマ時間を使ってお部屋探しができます。
手取り額ごとの生活費シミュレーション
3種類の手取り額を例にして、家賃8万のお部屋に住んだときの生活費をシミュレーションしました。
実際の生活の様子や割合の多い年齢層も紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
手取り18万円はかなり厳しい
手取り18万円で家賃8万円のお部屋に住むなら、日々の節約が重要になります。
厚生労働省が発表している令和2年度 賃金構造基本統計調査によると大卒の初任給の平均額は22.6万円で、都内で一人暮らしをしている場合は手取り額が約18万円になります。
手取り18万円の人の生活費例 | |
---|---|
家賃 | 80,000円 |
食費 | 30,000円 |
水道光熱費 | 10,000円 |
交際費・娯楽費 | 30,000円 |
通信費 | 10,000円 |
日用品・消耗品代 | 7,000円 |
その他 | 10,000円 |
貯金・予備費 | 3,000円 |
合計 | 180,000円 |
食費は月3万円なので、1食約330円計算です。モヤシやキャベツなど安い食材で毎食自炊しなければ、あっという間に予算オーバーします。
水道光熱費も月8千円ほどしか確保できないので、湯舟に浸からずにシャワーで済ませる、こまめに家電製品のコンセントを抜くなど徹底した節約が必要です。
その他の項目には電車やバスなどの交通費や、美容室代など月ごとに変動する費用を割り当てています。常日頃から節約を意識し、かなりストレスを強いられる生活になります。
手取り20万円は予定外の出費があると赤字
手取り20万円は、通院などで予定外の出費がある月は生活費が赤字になります。
厚生労働省が発表している令和2年度 賃金構造基本統計調査によると25~29歳男性、30歳以上の女性の平均手取り額が約20万円です。
手取り20万円の生活費例 | |
---|---|
家賃 | 80,000円 |
食費 | 35,000円 |
水道光熱費 | 10,000円 |
交際費・娯楽費 | 40,000円 |
通信費 | 10,000円 |
日用品・消耗品代 | 7,000円 |
その他 | 20,000円 |
貯金・予備費 | 8,000円 |
合計 | 220,000円 |
食費はやや多めの3.5万円確保できますが、外食の機会が多いとすぐに予算オーバーします。手取り18万円同様に1日3食自炊すべきです。
水道光熱費や交通費、娯楽費などは少し多めに確保できます。
貯金はほとんどできませんが、日々の生活には余裕が生まれます。
手取り23万円は節約せずとも生活できる
手取り23万円もあれば、節約を特に意識しなくても生活ができます。
厚生労働省の令和2年度 賃金構造基本統計調査によると30歳~34歳男性の平均手取り額が約23万円です。
手取り23万円の生活費例 | |
---|---|
家賃 | 80,000円 |
食費 | 45,000円 |
水道光熱費 | 10,000円 |
交際費・娯楽費 | 40,000円 |
通信費 | 13,000円 |
日用品・消耗品代 | 7,000円 |
その他 | 20,000円 |
貯金・予備費 | 25,000円 |
合計 | 230,000円 |
食費を月4.5万円確保できるので、自炊と外食半々にするなど都合に合わせて調整できます。
また、通信費が1.3万円あるので速度の速いインターネット回線の契約も可能です。
最適な家賃の目安や家計のバランスは個人のライフスタイルによって変わります。自分に合った無理の無い生活をしてください
手取りに対する家賃8万円の所感
手取り24万円を基準に、前後の収入で家賃8万円のお部屋に住むとどうなるのか簡単にまとめました。
手取り20万円 | 家賃8万円は厳しい。食費・水道光熱費・娯楽費など節約の徹底が必要。 |
---|---|
手取り22万円 | 多少厳しいが、許容範囲。娯楽費やスマホ代などは節約したほうが良い。 |
手取り24万円 | 平均的。多少生活費を節約したほうが良いが、無駄遣いをしなければゆとりがある。 |
手取り26万円 | そこそこ平均。趣味でお金を使いたい人は、多少節約したほうが良い。 |
手取り28万円 | 毎月3万円貯金しても、ゆとりがある生活ができる。 |
手取りが22万円以下の人は、家賃を抑えたほうが良いです。ギリギリ払える金額であっても、入居審査で引っかかる恐れがあります。
家賃が安いお部屋を探す5つのコツ
家賃が安いお部屋を探すコツを5つ紹介します。以下のポイントに気を付けてお部屋を探すと、相場よりも安いお部屋が見つかりやすいです。
- ・家賃相場が低いエリアを狙う
- ・譲れない条件以外は柔軟に決める
- ・繁忙期を避けて引っ越す
- ・各駅停車の駅を狙う
- ・戸数の少ない物件にする
家賃相場が低いエリアを狙う
家賃相場が低いエリアに条件を絞れば、安い物件の中から自分に合った条件や設備のお部屋を探しやすいです。
東京23区を例にすると家賃相場が低い区は「江戸川区」「葛飾区」「足立区」「練馬区」「板橋区」の5つです。各区の一人暮らし向けの間取りの家賃相場は以下の通りです。
一人暮らし向けの家賃相場 | |
---|---|
葛飾区 | 約6.4万円 |
江戸川区 | 約6.5万円 |
足立区 | 約6.5万円 |
練馬区 | 約6.8万円 |
板橋区 | 約6.9万円 |
※ワンルーム・1K・1DKの相場 2022年3月調査
家賃が安ければ敷金礼金も安くなります。引っ越しにお金をかけたくない人は相場の低いエリアに絞りましょう。

譲れない条件以外は柔軟に決める
お部屋に求める条件は少なければ少ないほど、家賃が抑えられます。
「駅から◯分以内」「風呂・トイレ別」などの条件が重なる物件は人気があり、家賃が高くてもすぐに空室が埋まります。
自転車を持っている人は、駅徒歩20分の物件を一度検討してみてください。家賃が安く設備が充実した物件に出会えます。

繁忙期を避けて引っ越す
新生活に向けて引っ越す人の多い1~3月、人事異動のシーズンの9~10月は不動産屋の繁忙期です。この時期は値下げやフリーレントの交渉がほとんど成功しません。
繁忙期が空けた6~8月、11月上旬は閑散期です。繁忙期に借り手が見つからなかったお部屋が安く出回ることがあります。
初期費用と引っ越し費用の変化を一覧にまとめました。引っ越し時期の参考にしてください。
賃貸物件の初期費用 | 引っ越し費用 | |
---|---|---|
1月 | 高い | 普通 |
2月 | 高い | 普通 |
3月 | 高い | 高い |
4月 | 普通 | 高い |
5月 | 安い | 普通 |
6月 | 安い | 安い |
7月 | 安い | 普通 |
8月 | 安い | 普通 |
9月 | 普通 | 普通 |
10月 | 普通 | 高い |
11月 | 普通 | 安い |
12月 | 普通 | 普通 |
上記の一覧で分かるように、賃貸物件の費用と引っ越し業者費用が1番安くなる時期は「6月」です。
閑散期には敷金礼金がかからない「ゼロゼロ物件」が増えます。引っ越しのタイミングが合う人はぜひ探してみてください。
各駅停車の駅を狙う
各停列車しか停まらない駅は人気がないので、そのぶん家賃相場が低いことが多いです。
とくに「特急」や「快速」が停まる駅のいくつか隣の駅を狙うと、安い物件が見つかりやすいです。
戸数の少ない物件にする
戸数の多い物件は、維持費がかかる防犯設備があることが多く、家賃や管理費が高めに設定されやすいです。
それに比べ、戸数が少ない中低層マンションやアパートは最低限の設備しかない場合が多く、家賃相場も安めです。
なかでも木造アパートは特に家賃が安いです。防犯性や防音性が低く、家賃を下げないと入居者が集まらないからです。
家賃の安さにこだわりすぎない
家賃が安くても物件の設備が古すぎたり、間取りが狭すぎるなどの住みにくいお部屋を選ぶのは避けましょう。ストレスが溜まって、引っ越しを余儀なくされることがあります。
お部屋選びは家賃を含めて総合的に見るべきです。以下の記事では、選ぶべきでない物件の特徴を詳しく解説しています。
居心地の良い環境で過ごすためにも、事前にお部屋選びの知恵を身につけておきましょう。
生活費を抑えるおすすめの節約術6選
毎月の生活費を抑えるために、簡単にできて効果が大きい節約方法を6つ紹介します。すぐに実践できるものもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
- ・エアコンの温度を一定にして電気代を抑える
- ・コスパの良い食材で自炊をする
- ・電力やガスは料金が安い会社に切り替える
- ・都市ガスのお部屋を選ぶ
- ・光回線サービスを見直す
- ・格安SIMのスマホに変更する
エアコンの温度を一定にして電気代を抑える
エアコンの温度を夏は26度、冬は20度に固定すれば、毎月約1,200円も電気代を節約できます。
エアコンの温度は1度変更するだけで、13%も消費電力が増えます。
どうしても温度を変更したい場合は、長時間同じ温度設定すると良いです。
コスパの良い食材で自炊をする
コスパの良い食材で自炊をすれば、1食300円ほどに収められます。使い勝手が良く安く購入できる食材の一部をまとめました。
豆腐:1パック50~70円
パスタ麺:1袋150~200円
納豆:3パックセット50~150円
鶏胸肉:100g70円
ひき肉:100g60円
キャベツ:1玉150円
じゃがいも:1個25~35円
人参:1個35~45円
たまご:1パック100~200円
カレーやシチュー、お好み焼き、ハンバーグ、ポトフなどは上記の食材メインで作れます。
生活費を抑えられるだけでなく、生活力も身につきます。一人暮らしを機にぜひ挑戦してみてください。
電力やガスは料金が安い会社に切り替える
電気やガスなどの光熱費は、供給会社を切り替えるだけで安くできます。
一人暮らしの電力使用量では、月1,000円ほど節約になり年間10,000円以上お得になることがあります。
電力会社比較ナビでは、電話で相談するだけで自分の生活に合った一番お得な会社を紹介してくれます。
以下のサイトから申し込むと最大1万円のキャッシュバック特典を受け取れます。開通工事も必要ないので、簡単に切り替えられます。
都市ガスのお部屋を選ぶ
プロパンガスではなく、都市ガスのお部屋を選びましょう。都市ガスは公共料金なので、金額が一定なうえ急な値上がりがありません。
以下の表は、都市ガスとプロパンガスの料金の違いをまとめたものです。一人暮らしの人が平均的に使用する1ヶ月のガスの量(5㎥)で計算しました。
都市ガス | プロパンガス | |
---|---|---|
1㎥あたりの料金 | 314円 | 504円 |
5㎥使用した場合 | 1,570円 | 2,520円 |
基本料金 | 750円 | 1,574円 |
月額合計 | 2,320円 | 4,094円 |
プロパンガスに比べて、都市ガスの方が1ヶ月あたり約2千円近く節約できます。年間ではガス代だけでも約2万円ほどの差が生まれます。
ガス会社は入居後に変更できない賃貸が多いので、お部屋探しや内見の時点で必ず確認してください。
光回線サービスを見直す
ネット代を節約するために、スマホのキャリアなど自分に合わせた光回線に変更しましょう。
スマホのキャリアに合った光回線を選ぶとセット割が適用され、スマホ1台につき毎月最大1000円も割引されます。
光回線の多くは2年契約なので24ヶ月で24000円もお得になります。
お得に使えるおすすめの光回線については、私たちの運営している別のサイトで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
SIMやプランの契約を変更する
大手の携帯会社だと毎月の利用料金は6千円以上かかりますが、格安SIMであれば3千円前後まで固定費を下げられます。
キャリアにこだわりがある人でも、契約中のプランを見直して電話代や通信料を安いものにすれば1~2千円は節約できます。
一人暮らしするまでに必要な費用目安
一人暮らしするまでに必要な費用目安は以下の通りです。家賃8万円なら最低でも60万円は準備しておきましょう。
賃貸の初期費用 | 家賃4.5ヶ月~5ヶ月分 |
---|---|
引っ越し費用 | 約5~7万円 |
家具家電購入費 | 約10~15万円 |
賃貸の初期費用は敷金礼金や仲介手数料など、お部屋を契約する際にまとめて支払うお金です。一般的に家賃の4.5ヶ月~5ヶ月分と言われています。
引っ越し費用は、業者の利用料や自分で引っ越すときのレンタカー代です。
家具家電購入費は、新居に設置するカーテンや冷蔵庫を新しく購入した際の費用です。

引っ越し業者は相見積もりで決める
引っ越し業者は複数の業者から相見積もりをもらって1番安いところを選んでください。
業者同士がお客さんを獲得するために価格競争をするので、正規の値段よりも値下げしてもらえることがあります。
また「A社は〇円だったので、同じくらいの金額でやってもらえないか」など、金額の交渉もしやすくなります。
とくに「引越し侍 」は一括見積もりサイトの中でも提携業者数が多いのでおすすめです。2022年3月現在で338社と提携しています。
家電は新生活キャンペーンでお得に買う
新年度に向けて一人暮らしする人は、電気屋が1月~3月あたりに「新生活応援セット」などの名目で売り出しているものを買いましょう。
洗濯機・冷蔵庫・電子レンジの3点セットや、炊飯器・掃除機もついた5点セットなどで売り出しています。
安いものだと3点で4万円、5点セットで5万円ほどです。また、電気屋によっては組み換え自由なセットを用意していることもあります。
また、電気屋によっては新居までの送料が無料になるキャンペーンをしているところもあります。送料無料であれば、購入店から新居まで直発送してもらいましょう。
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