「賃貸の管理費って何?」
「用途は?毎月払わなきゃいけない?」
新築や築浅、ペット可やデザイナーズマンションなど、条件が良いお部屋に住みたいと考える人は多いです。
しかし、物件のグレードが高くなると、家賃以外に管理費も高額になりやすいです。物件によっては5千円~1万円ほどかかる場合も…。
そこで当記事では、賃貸物件の管理費について徹底解説します!物件の何に使われている費用なのか、どれくらいが相場なのかも紹介します。ぜひ参考にしてください。
不動産屋「家AGENT」の営業マン
宅地建物取引士
賃貸の仲介会社「家AGENT」の現役の営業マン。宅地建物取引士の資格を取得している。営業マンとしての経験と専門知識を活かして、お部屋探しや入居審査についての不安や疑問を解決しています。
管理費とは物件を維持管理するための費用
賃貸における「管理費」とは、マンションやアパートを維持・管理するための費用です。
一般的にエレベーターやゴミ捨て場など物件の共有部分のメンテナンスに使われますが、法律で使い道が明確に決まっているわけではありません。
管理費は家賃と同じように毎月支払う必要があります。
管理費の値上げや、管理が行き届いていないなどの理由があっても支払いを拒否できません。
毎月の支払いが苦しくならないように、予算を決めるときは家賃と管理費を合わせた「総家賃」で考えるようにしましょう。
「共益費」は管理費と同じ意味で使われることが多い
管理費ではなく「共益費」と記載されているケースもありますが、呼び方が違うだけでほとんど違いはありません。
不動産公正取引協議会連合会によると、管理費と共益費は以下のように区別されています。
管理費とは「マンションの事務を処理し、設備その他共用部分の維持および管理をするために必要とされる費用をいい、共用部分の公租公課等を含み、修繕積立金を含まない」
共益費とは「借家人が共同して使用または利用する設備または施設の運営および維持に関する費用」
引用:不動産公正取引協議会連合会
ちなみに、管理費と共益費の両方を徴収されることはありません。どちらか1つが設定されているか、管理費に共益費が含まれています。
管理費の主な使い道
管理費は、エントランスやエレベーターなど住民が共有しているものを維持管理するために使われることが多いです。
主な使い道を一覧にまとめたので参考にしてください。
- ・エントランスの清掃、電気代
- ・エレベーターの保守点検や電気代
- ・オートロック設備の保守点検
- ・監視カメラの電気代
- ・ゴミ捨て場の清掃
- ・共用廊下の清掃、電気代
- ・浄化槽の保守点検
- ・敷地内の植栽や花壇の手入れ
- ・給水ポンプの保守点検
- ・火災報知器の点検
- ・インターネットやケーブルテレビ回線の使用料
管理費は実費ではなく、周辺の相場や必要なコストを考慮して目安で決められていることがほとんどです。
理由は、メンテナンスにかかる金額をあらかじめ正確に計算するのは難しいからです。
内見のときに、共有部分の清掃は行き届いているか、設備は劣化していないかなどを確認しておきましょう。
管理費の相場は家賃の5~10%
一般的に、管理費の目安は家賃の5~10%程度と言われています。管理費には消費税がかからないので、税率が変わっても金額が変わることはありません。
管理費の目安を5%と10%でそれぞれ表にまとめたので、管理費が高いかどうかを判断するときの参考にしてください。
家賃 | 管理費が5% | 管理費が10% |
---|---|---|
5万円 | 2,500円 | 5,000円 |
6万円 | 3,000円 | 6,000円 |
7万円 | 3,500円 | 7,000円 |
8万円 | 4,000円 | 8,000円 |
9万円 | 4,500円 | 9,000円 |
10万円 | 5,000円 | 10,000円 |
管理費が目安よりも大幅に高い場合は、不動産屋に理由を確認してみましょう。
同じ物件でも広いお部屋の方が管理費が高い傾向にある
同じ建物でも、広いお部屋の方が管理費が高く設定されていることが多いです。広いお部屋は、狭いお部屋よりメンテナンスにお金がかかるからです。
物件全体で統一されておらずお部屋によって金額が違う場合は、広さや設備に対して金額が妥当なのかを見極めましょう。
管理費は入居時期によって変わることがある
不動産屋の繁忙期である1~3月は入居希望者が多くすぐにお部屋が埋まります。しかし繁忙期に決まらなかった物件は、次の繁忙期の9月頃まで空室であることが珍しくありません。
大家さんとしては早く入居してもらいたいので、家賃と管理費の金額を変えて入居希望者を募集します。
その結果、同じお部屋であっても入居時期によって管理費に差が出るのです。
共用設備が充実していると管理費が高めに設定される
共用部分の設備が充実している物件は、管理費が高めに設定されています。清掃やメンテナンス費用がかさむからです。
管理費が高くなる設備の一例を紹介します。
- ・オートロック
- ・宅配ボックス
- ・防犯カメラ
- ・エレベーター
- ・インターネット無料
- ・警備システム
- ・管理人やコンシェルジュの常駐
- ・植木や花壇、共有の広場
「アパート」と呼ばれる建物の管理費は安い傾向にあります。エレベーターやオートロックがないので、メンテナンス費用が発生しません。
ただし、管理費が高いからと言って必ずしも良い物件であるとは限りません。金額と管理体制が見合っていない物件もあるので、内見の際は注意しましょう。
管理費は交渉で安くなる可能性がある
管理費は大家さんが決めるものなので、交渉次第で安くなる可能性があります。お得に契約できるかもしれないので、不動産屋に相談してみましょう。
交渉は「掃除が行き届いていないと感じるのですが、管理費は安くなりませんか」などと、ハッキリと伝えるのがコツです。
お部屋探しをしているときは、不動産屋のスタッフへの対応も見られています。高圧的な態度は入居審査に影響するので丁寧な対応を心がけましょう。
管理費以外の交渉でもお得に入居できる
管理費の交渉が難しいなら、ほかの費用でチャレンジしてみてください。以下は、初期費用の項目の中でも比較的交渉しやすいものです。
- ・仲介手数料
- ・礼金
- ・日割り家賃
- ・前家賃
仲介手数料は不動産屋の利益になるお金なので、ほかの費用よりも交渉のハードルは低くなります。
礼金の交渉もおすすめです。大家さんとしては、家賃や管理費よりも礼金を値引きしたほうが長期的な利益が見込めるので、交渉に応じてもらいやすいです。
日割り家賃は、入居日が月の半ばであれば交渉の価値があります。最大で家賃の半分を値引きできます。
費用の交渉は経験豊富な不動産屋に頼むと良い
管理費や礼金など、費用の交渉は経験豊富な不動産屋に頼みましょう。他の初期費用を含めて、どれくらいまで値引けるか大家さんや管理会社に掛け合ってくれます。
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管理費が別なら初期費用を抑えられる
毎月支払う総家賃が同じでも、管理費が別のお部屋の方が初期費用が安くなります。初期費用は家賃を基準に計算されるからです。
以下で「家賃8.5万円+管理費0円」のお部屋と「家賃8万円+管理費5千円」のお部屋の初期費用の一例を紹介します。
管理費0円 | 管理費5千円 | |
---|---|---|
敷金 | 85,000円 | 80,000円 |
礼金 | 85,000円 | 80,000円 |
仲介手数料 | 93,500円 | 88,000円 |
前家賃 (翌月分) |
85,000円 | 85,000円 |
日割り家賃 (15日入居の場合) |
42,500円 | 42,500円 |
保証会社利用料 (家賃50%) |
42,500円 | 40,000円 |
火災保険料 | 15,000円 | 15,000円 |
鍵交換費用 | 16,500円 | 16,500円 | 合計 | 465,500円 | 447,000円 |
管理費が5千円のお部屋の方が、初期費用は約1.8万円安くなります。
また、2年ごとに「家賃更新料」の支払いがある場合も注意しましょう。更新料も敷金や礼金と同じく、家賃1ヶ月分で設定されていることが多いです。
家賃と管理費を分けている理由
物件情報を公開するときに「家賃」と「管理費」を分けている理由は、お得な物件に見せようとしているからです。
以下のように「家賃7万円」よりも「家賃6.5万円+管理費0.5万円」と表記したほうが、同じ家賃でも安く見えます。
「管理費なし」「管理費0円」と表記されている場合は、家賃に管理費が含まれている事が多いです。
管理費がなくても、物件の管理はしてもらえるので安心してください。物件を貸す側には、建物を使える状態を保つ義務があるからです。
ちなみに管理費が0円の物件は、大家さん自身が直接管理している物件や、管理会社が所有している物件が多いです。
フリーレント期間でも管理費はかかる
フリーレント付きの物件を契約しても、入居日から管理費が発生することが多いです。
フリーレントとは、0.5~2ヶ月分の家賃が無料になる契約のことを指します。無料になった家賃は入居時の初期費用から引かれるので、初期費用を抑えて入居できます。
ただし、無料になるのは家賃のみです。特別な記載がない限り、管理費は通常通り支払う必要があります。
管理費のことを考慮しておかないと、思わぬところで費用が足りなくなることがあるので注意しましょう。
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また、2023年、2024年のオリコン顧客満足度ランキング(賃貸情報店舗 東京都)で第1位を受賞しており、利用者からの評判も良いです。
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