「ピタットハウスの退去費用はいくら?」
「解約時の手続き方法は?」
これから引っ越す人は、今の家の退去費用をできるだけ安く済ませたいですよね。退去費用が安ければ、浮いたお金を新居の引っ越し費用などに充てられます。
しかし、予想よりも退去費用が高額で困ってしまうケースがあります。敷金ゼロで契約した人は、退去費用が発生すると全額実費で払わなければいけません。
そこで当記事では、ピタットハウス(スターツアメニティ)の退去費用の目安を解説します。退去手続きの流れや、実際に起きたトラブル例も紹介します。
不動産屋「家AGENT」の営業マン
宅地建物取引士
賃貸の仲介会社「家AGENT」の現役の営業マン。宅地建物取引士の資格を取得している。営業マンとしての経験と専門知識を活かして、お部屋探しや退去費用についての不安や疑問を解決しています。
ピタットハウスの退去手続きの流れ
ピタットハウスの退去手続きは、基本的に「スターツアメニティ」というグループ会社が行います。そのため、ピタットハウスの店舗に電話をしても解約手続きができないので注意しましょう。
ピタットハウスの賃貸契約は基本的に、以下の4ステップに沿って退去手続きします。
②退去の立会い希望時間を予約する
③公共料金などの清算・移転手続きをする
④退去当日の立会い・鍵などの返却
以下で、各ステップを詳しく解説します。
①契約書にある解約予告期限までに解約申込する
ピタットハウスは物件ごとに解約予告期限が違うので、必ず契約書を確認し、期日までに解約申込しましょう。基本的に1ヶ月前ですが、2ヶ月前や3ヶ月前の物件もあります。
ちなみに解約申込は、スターツアメニティ管理物件の会員サイトでWeb申込するか、解約受付センターへ電話しなければいけません。
電話で解約申込をする場合は、月~土の9時~18時(第4土曜・祝日除く)しか受け付けてもらえないので、注意しましょう。
②退去の立会い希望時間を予約する
退去日当日の立会いがあるお部屋に住んでいる人は、立会い時間を予約します。基本的に、平日での立会いになります。
物件によっては、ピタットハウスの関連会社もしくは委託業者と日程調整をしなければいけません。解約申込時に、誰が立ち会うか教えてくれるので、覚えておきましょう。
③公共料金などの清算・移転手続きをする
電気・ガス・水道などライフラインは、自分で解約手続きを行わなくてはいけません。
ガスは最後に立会いが必要ですが、電気や水道はネット上ですぐに解約できます。退去日の5日前くらいまでに手続きをしておくとラクです。
また、入居時に申し込んだ火災保険・家財保険も自分で解約しなければいけないので、早めに連絡しておきましょう。
そのほか、電話・インターネット・郵便物・保険などの住所変更や解約手続きをも忘れずにおこなってください。
④退去当日の立会い・鍵などの返却
退去当日は、スターツアメニティの担当者立会いの元、お部屋に汚損がないかチェックします。入居当時にある汚損は、この時に伝えておきましょう。
退去費用は後日、立会い時の確認を元に作成されるので、納得がいった場合はサインをし、期日までに精算しましょう。
立会いが終われば、鍵・取扱説明書・賃貸契約書を返却して完了です。なお、立会い時に敷金返金用の口座確認をされるので、番号がわかるものと印鑑を忘れないでください。
ピタットハウスの退去費用の相場や詳細解説
ピタットハウスの退去費用は、住んでいるお部屋によってバラバラなので、公式サイトにも明確な金額が書かれていません。
あくまで目安ですが、退去時に費用がかかる箇所のおおよその費用をまとめてみました。
修繕費用 | |
---|---|
壁紙の張り替え/㎡ | 750~900円 |
ふすまの張り替え/1枚 | 3,000~4,500円 |
トイレの水垢・カビの清掃 | 5,000~8,000円 |
床材についた汚れ/1ヶ所 | 10,000円 |
サッシのカビの清掃/1ヶ所 | 10,000~20,000円 |
浴室の水垢・カビの清掃 | 10,000〜20,000円 |
キッチンの油汚れの清掃 | 15,000〜25,000円 |
床材の張り替え/1枚 | 8,000~10,000円 |
壁の下地ボードの取り替え | 25,000~60,000円 |
壁紙の張り替え(全面/6畳) | 30,000~40,000円 |
柱の修繕 | 10,000~40,000円 |
カーペットの張り替え | 40,000~60,000円 |
フローリングの張り替え | 80,000~120,000円 |
ただし、賃貸契約書の退去費用欄には「ハウスクリーニング代一律30,000円」のように、クリーニング代は明記されていることが多いです。
その場合は契約書の内容が優先されるので、立会い前に1度確認しておきましょう。
6年以上住み続けた場合は経年劣化で減額の可能性あり
経年劣化とは「普通に暮らしていれば自然とできるキズや汚れ」のことで、修繕費用を入居者ではなく大家さんや管理会社が負担することになっています。
6年以上住み続けると、経年劣化によって壁紙などの価値がほとんど0円まで下がるので、入居者が負担する割合が減ります。
経年劣化に当てはまるキズや汚れは以下のような箇所です。入居者の不注意でできたキズや汚れは、退去費用として請求されます。
・冷蔵庫、TVによる壁の電気ヤケ
・ポスター、カレンダーなどの跡
・画びょう、ピンの穴
・エアコン設置によるビス穴、跡
・自然災害によるガラスの損傷
・耐用年数経過による設備品の故障
・破損や紛失以外の鍵の取り替え
・畳の表替え、裏返し
・フローリングのワックスがけ
・網戸の張り替え
・エアコンの内部洗浄
・台所、トイレの消毒など
退去費用の見積もりで高いと感じた場合は、国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をネットで調べ、経年劣化に当てはまるか確認しましょう。
納得がいかない場合は、退去書類にサインをする前に不動産屋に相談するべきです。
物件によっては退去費用を分割できる
ピタットハウスの退去費用は、基本的に現金一括払いですが、初期費用や家賃をクレジットカードで支払える物件は分割ができます。
その際、クレジットカードで一括で支払った後、カードのサービスである「あとから分割」を利用して分割しましょう。
ただし、分割手数料がかかるので、トータル的に費用が高くなります。
クレジットカードで支払えない場合で、どうしても支払期日までにお金を用意できないという人は、すぐにピタットハウスに相談しましょう。
期日を伸ばしてくれたり、特例として現金での分割払いに対応してくれる場合があります。
ピタットハウスの退去に関するネット上の反応
ピタットハウスの退去に関するネット上の反応は、退去手続き時の対応が不親切というものが多かったです。ただ、中には良かったと答える人もチラホラいました。
以下、Twitterで「ピタットハウス 退去」検索して出てきた口コミを紹介します。
あと、退去時のクリーニング費用も具体的に金額を明示してくれて安心感が持てた。
次に引越すときもピタットハウスが良いな。ちなみに、某何とかコムだけはごめんであるw
— 朝倉久仁彦 (@spiralknife) 2017年6月25日
エイブルとピタットハウスは二度と利用したくない。たまたま、私の利用した店舗が悪かっただけかもしれないけど、親切なのは契約する時だけ。退去の時なんて、もう、もう!!
むきーっ( ゚皿゚)
— 水沢さんとこの三毛猫 (@harapeko_mamike) 2018年11月24日
#スターツ で借りていた #借家 の退去時の支払い見積りが、当初敷金他に約50万円、何故にそんな金額になるの?と聞いたら、再計算します(←意味不明)ですって。再計算後の見積りが、敷金他に約11万円、これに植栽の伐採が含まれるらしい。なんか、腑に落ちない・・・ #ピタットハウス
— Nono@駄目パパ (@t7575Nono) 2018年10月15日
退去時のトラブル事例と解決策
ピタットハウスの退去費用をめぐって起きたトラブル例と対処方法を紹介します。
国民生活センターの「2022年度 全国の消費生活相談の状況」によると、原状回復をめぐるトラブルの相談は、ピタットハウスの物件かどうかに関わらず31,657件も発生しています。
原状回復費をめぐるトラブルは、管理会社や賃貸物件に関わらず起きやすいので、以下の事例と解決策を読んで適切な対応を取りましょう。
すぐにピタットハウスに連絡して、雑費に含まれる箇所を確認しましょう。言葉を濁した場合は、支払わないでください。
指摘した時点で見積書の作り直しがされない場合は、消費者センターや宅建協会支部などに相談して、妥当性を判断してもらうべきです。
7年住んでいたということなので、エアコンの汚損は経年劣化に当てはまるので、貸主負担です。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にも記載されていることなので、照らし合わせて指摘しましょう。
見積書をもらってないうえ、承諾のサインをしてないのであれば支払わずに保留にしてください。
ピタットハウスに連絡をし「見積書をもらっていないのにこういう電話が来たんですが、それが御社のやり方でしょうか?」と聞きましょう。
それでも一方的にし払えと言われた場合は、すぐに宅建協会支部のほうに連絡をし、事情を説明してください。
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