「賃貸の火災保険とは?」
「加入は必須なの?」
賃貸契約するときに一緒に案内されるのが火災保険です。
しかし、そもそも加入が必要なのか、費用の相場はいくらなのかなどわからないことが多いですよね…。
そこで当記事では、火災保険に関する情報を詳しく解説しています。台風被害は補償されるのかも合わせて紹介するのでぜひ参考にしてください。
不動産屋「家AGENT」の営業マン
宅地建物取引士
賃貸の仲介会社「家AGENT」の現役の営業マン。宅地建物取引士の資格を取得している。営業マンとしての経験と専門知識を活かして、お部屋探しや入居審査についての不安や疑問を解決しています。
賃貸の火災保険とは?
賃貸の火災保険とは、一般的に「家財保険」と言われるもので、建物そのものだけではなく入居者の家財道具を補償するための保険です。
ほかにも、大家さんへの損害賠償を支払うための「借家人賠償責任補償」や、周辺住民に損害賠償を支払うための「個人賠償責任補償」がセットになっていることが多いです。
火事だけではなく、水漏れ・台風・落雷・盗難などの自然災害から人災まで、総合的に補償してくれます。
火災保険の適用範囲は?
賃貸の火災保険の適用範囲は大まかに分けると以下のようになります。詳しい適用範囲は加入する火災保険のプランによって変わるので、各保険会社に確認したほうが良いです。
・周辺住民に被害があった場合の賠償費用
・被害にあった家財の補償費用
・建物が修復されるまでにかかる費用
ただし、一般的な火災保険は、地震が原因の火事や津波、地滑りなど、地震由来の災害は対象外です。地震の被害が不安な人は、地震保険とセットになっているプランを契約するべきです。
被害にあったら無料現地調査してもらうと良い
何かしらの被害にあった人は、確実に火災保険の保証を受けるために無料の現地調査をしてもらったほうが良いです。
専門知識を持っているスタッフが現地で調査し、申請時に必要となる資料を作成してくれます。保険を受けるための認定率が上がりやすくなります。
どこに相談して良いかわからない人は「火災保険請求相談センター」を利用してみてください。年中無休で相談できるので便利です。
火災保険の補償金額は?
火災保険の補償金額は、年間の保険料や保険会社によって違います。下記に、保険料に対する平均補償金額の目安を紹介するので、参考にしてください。
年間保険料 | 平均補償金額 |
---|---|
約4,000円 | 約100万円 |
約6,000円 | 約300万円 |
約8,000円 | 約500万円 |
台風による被害は火災保険で補償される?
台風による被害は、基本的に火災保険で補償されます。ただし、補償されないものもあるので、以下に主な例を紹介します
・強風の影響による窓ガラスの破損
・台風のせいで負った怪我
・吹き込んだ雨や浸水による家具家電の破損
・強風によって転倒した家具家電の破損
・廊下や階段に置いていた鉢植えなどが壊れた
・被害発生から3年を経過してしまった過去の被害
入居者が台風へ十分な対策をしていたが、受けてしまった被害については、火災保険の対象になったり、大家さんが費用を負担してくれる可能性があります。
しかし、入居者の過失や、賃貸契約に違反したことにより受けた台風の被害については、保険は適用されません。
ただ、上記はあくまで一般的な例です。契約内容によって補償内容は異なります。自分が入っている保険についてしっかりと理解し、災害に備えておくことをおすすめします。
補償を受けるためにすべきこと
災害による被害を受けた際には、早めに保険会社と管理会社へ連絡すべきです。
また、補償を受けるためには被害の内容を客観的に証明できる必要があります。もっとも簡単な方法は写真なので、細かく撮影しましょう。
火災保険の契約には「保険証券番号」というものが当てられており、申請の際に必要です。もしも自分の「保険証券番号」が分からない場合は、保険会社に問い合わせると教えてもらえます。
アパートやマンション全体が浸水などの被害にあった場合は?
建物全体で浸水してしまった場合には、オーナーが加入している保険で補償されます。
ただ、室内の家具や家電については入居者の入っている火災保険での補償対象です。災害に備えて、加入している保険の内容を確認しておくことが大切です。
賃貸物件は火災保険に加入しないと入居できない
基本的には、火災保険に加入しないとお部屋に入居できません。
保険に加入していない入居者が火災などを起こしても保険金がおりないため、お部屋の修繕費用を大家さんが負担することになってしまう可能性が高いためです。
大家さんへの損害を補償するのは「借家人賠償責任補償」ですが「借家人賠償責任補償」のみの保険は無いので、火災保険の特約として、セットで契約するしかありません。
火災保険への加入が必須なので、保険料は契約時の初期費用に最初から組み込まれていることが当たり前になっています。
火災保険のプランや保険会社は変更できる可能性がある
基本的に、どの火災保険に加入するかは大家さんや管理会社が指定している場合がほとんどです。しかし、指定が無ければプランや保険会社を変更できる可能性があります。
もし自分でプランや保険会社を選びたい場合は、指定されていない物件を探すか、大家さんや管理会社に交渉してみましょう。まれに、交渉に乗ってくれる場合があります。
ただし、自分で選べるとしても大家さんから「借家人賠償2000万円以上のプランのみ」など、条件を提示されることが多いので、自分の希望通りのプランを選べない可能性があります。
火災保険料の相場は約1.5万円
火災保険料はプランや保険会社によって違いますが、1.5万円前後の場合がほとんどです。家財保険だけではなく、借家人賠償責任補償や個人賠償責任補償もセットになった費用です。
最初に加入する際の保険料は入居時の初期費用と一緒に支払いますが、お部屋の更新に合わせて火災保険も更新料を支払う必要があります。更新料も、大抵1.5万円前後です。
大手保険会社の費用比較
大手保険会社の賃貸用の火災保険料(年間)をまとめました。
日新火災海上保険 | 約4,000円~ |
---|---|
三井住友海上 | 約10,630円~ |
ジェイアイ傷害火災 | 約6,000円~ |
東京海上日動 | 約4,000円~ |
損保ジャパン日本興亜 | 約4,660円~ |
セコム損保 | 約2,190円~ |
どの保険会社も、賃貸用の火災保険の基本プランの金額になります。そのため、補償額が低かったり、地震保険が付いていなかったりします。
各保険会社のホームページに保険料のシミュレーションツールがあるので、気になる方は自分に合ったプランがいくらか調べてみてください。
火災保険に関するQ&A
都内で営業している不動産屋「家AGENT」の営業マン豊田さんに、アンケ―ドで収集した賃貸の火災保険に関する疑問に答えてもらいました。
火災保険の費用を抑えたいんだけど相談できますか?
火災保険の契約プランを変更したり、費用が安い保険会社に変更すれば、費用を抑えられますが、ご自身で保険会社と契約する必要があります。
契約前に不動産屋に「保険会社とプランを変更したいので自分で契約します」と伝えてください。また、契約時に火災保険の契約書のコピーを不動産屋経由で大家さんに提出してください。
同じお部屋なのに不動産屋によって保険料が違うのはなぜ?
大家さんが指定していない限り、物件を紹介した不動産屋が保険会社を指定します。同じ物件でも違う不動産屋が紹介することがあるので、火災保険料も変わることがあります。
もちろん保険の内容も不動産屋によって違うので、保険料や補償範囲が気になるのであれば、お世話になろうと思っている不動産屋に直接聞いたほうが良いです。
入居中に解約したいんだけど途中解約ってできる?
火災保険は、入居中に途中解約できます。ただし、自分で保険会社に連絡して解約しないといけません。
また、保険を解約した状態で火災などの被害に遭った場合は、損害賠償責任を問われて高額な金額を請求されることがあります。
更新料が高いのは分かりますが、不動産業の人間としては、火災保険を解約するのはオススメできませんね…。
途中で保険会社を変更できる?
入居途中に、別の保険会社に変更しても問題ありません。ただし、途中解約同様に、すべての手続きをご自身でしなければいけません。
また、大家さんによっては「変更しても良いけど最低〇〇万円補償できないとダメ」と仰る場合があるので、一度不動産屋に相談したほうがベターでしょう。
火災保険って入居時だけ費用がかかるの?
火災保険は、毎年保険料がかかります。毎年保険会社からお部屋に更新はがきが届くので、忘れないように更新してください。
もし更新し忘れてしまうと、保険は自動で解約されてしまいます。
保険の適用期間中に退去した場合に差額は返金されるの?
保険会社によりますが、基本的には差額は返金されません。そのため、少しでも安くしようと思うなら更新はがきが来て更新するかどうか!というタイミングで引っ越すのが一番良いです。
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東京・神奈川・千葉・埼玉の部屋探しには、アエラス(AERAS)がおすすめです。
アエラスは1996年に池袋西口店をオープンしてから28年間にわたって拡大を続け、2024年現在ではグループ全体で67店舗を展開しています。
また、2023年、2024年のオリコン顧客満足度ランキング(賃貸情報店舗 東京都)で第1位を受賞しており、利用者からの評判も良いです。
他社が掲載している物件もまとめて紹介してもらえる
アエラスは、他の不動産屋が掲載している物件もまとめて調査し、紹介してくれます。複数の不動産屋に行かなくても、一度にすべて紹介してもらえるのは大きなメリットです。
また、ホームズやSUUMOなどに掲載されていない、いわゆる「未公開物件」も数多く扱っています。主要駅の駅前に店舗を構えているため、内見にも行きやすいです。
初期費用の分割払いに対応している
アエラスは、初期費用の分割払いサービスを全店舗でおこなっています。普段、現金よりもカード払いがメインという人でも安心です。
分割する金額は初期費用の全額または足りない分から選べるので、引越しの負担を減らしたい人にもおすすめです。関東の物件を探している人は、LINEで来店の予約や相談ができるので、登録してみてください!