「生活費9万円で一人暮らしできる?」
「月9万円生活でやるべきことは?」
進学や就職を機に一人暮らしを始める人は多いです。誰にも干渉されずに自由にお金を使えるのは、一人暮らしならではの特権です!
しかし、一人暮らしのお金の管理は自分次第です。生活費が少なすぎると、家賃や水道光熱費を払ったらお金が残ってないなんてことも…。
そこで当記事では、月の生活費9万円で一人暮らしができるか、実際にしている人はいるのか紹介します。生活費の節約術も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ファイナンシャル・プランナー
宅地建物取引士
日本FP協会認定のFP。お金に関する知識を活かし、一人暮らしからファミリー世帯まで幅広い世帯の生活費を算出しています。宅建士の資格も取得しており、お客様の収入に見合った家賃を提案するなど、生活設計についてのトータルサポートをおこなっています。
月の生活費9万円で一人暮らしできる?
家賃を含めず生活費9万円なら問題なく一人暮らしできる
全国平均 | 生活費9万円の場合 | |
---|---|---|
食費 | 38,410円 | 30,000円 |
水道光熱費 | 11,383円 | 10,000円 |
家具・家事用品 | 5,687円 | 4,000円 |
被服及び履物 | 4,606円 | 4,000円 |
保健医療 | 7,625円 | 4,000円 |
交通・通信 | 18,856円 | 12,000円 |
教養娯楽費 | 17,106円 | 12,000円 |
その他の支出 | 29,251円 | 14,000円 |
支出合計 | 132,930円 | 90,000円 |
※全国平均は統計局の「家計調査2021年度(表番号1)」参照
月の生活費が、家賃含めず9万円なら一人暮らしできます。ただし、一人暮らしの生活費平均である約13万円と比べると、4万円以上は節約して暮らさなければなりません。
食費や水道光熱費を始め、すべての項目で我慢や工夫を強いられます。冠婚葬祭や怪我など、急な出費があるとすぐに赤字になります。
国民健康保険・国民年金の支払いがある場合や、継続的な医療費が必要な場合は、表よりもさらに生活費がかかります。
地方なら家賃込みでもなんとか一人暮らしできる
地方であれば、家賃込み9万円の生活費で一人暮らしできます。地域差が大きいですが、ワンルーム・1Kの一人暮らし向けのお部屋が2万円台から見つかります。
注意点として、地方は都内に比べて交通費がかさみがちです。自宅から最寄り駅まで、バス代が300円以上かかることも珍しくありません。
家賃の安さにこだわって交通アクセスの悪いエリアに住むよりも、駅まで徒歩15分程度のお部屋の方がトータルコストが安くなることも多いです。
東京で家賃込みだとギリギリの生活
東京で家賃含め9万円で一人暮らしするのは難しいです。一人暮らし用の間取りでも、家賃が5万円を超える物件がほとんどで、生活費を確保できません。
どうしても東京で一人暮らしするなら、家賃3万円台のお部屋が多少ある23区外にしましょう。衣食住にかけるお金の徹底的な節約をすればギリギリ生活できます。
家賃含め生活費9万円で一人暮らしする人の生活費実例
一人暮らしの生活費概算してみたけど、だいたい9万/月って感じかなぁ。 pic.twitter.com/K8fYV62bSN
— Ponte (@physics_disney) March 17, 2015
今月の生活費
先月使いすぎたので、今月は大人しくしていました。 pic.twitter.com/pNZBIdao1x— KMO@都内年間100万円生活 (@kmo0712) October 24, 2022
家計簿2月の支出は74985円
ジム代2ヶ月分請求で1.9万
交際費がやや高く2.1万
食費1万はポイント消費含み、獲得は含めず
を期間限定㌽で払ったので本当は+3千・交通2千
・居住費5千
・電気904円
・ガス0奨学金返済して貯蓄保険入って、ジム代2ヶ月分請求来ても年100万以下ペース pic.twitter.com/BizRxmuAF7
— にぼし (@trlife_info) March 16, 2022
一人暮らしで、家賃を含めて生活費9万円以内に収めている人のネット上の声をTwitterで集めました。食費や水道光熱費はギリギリまで切りつめている印象です。
過度な節約生活はストレスが溜まるうえ、体調を崩すリスクもあります。本当に月の生活費を9万円以下にする必要があるのか、家賃を抑えて無理なく節約できないかよく検討しましょう。
生活費9万円で一人暮らしするなら固定費である家賃を抑えるべき
家賃5万円と3万円の生活費内訳の比較
家賃5万円の場合 | 家賃3万円の場合 | |
---|---|---|
家賃 | 50,000円 | 30,000円 |
食費 | 18,000円 | 20,000円 |
水道光熱費 | 8,000円 | 8,000円 |
家具・家事用品 | 1,000円 | 4,000円 |
被服及び履物 | 3,000円 | 4,000円 |
保健医療 | 1,000円 | 2,000円 |
交通・通信 | 4,000円 | 10,000円 |
教養娯楽費 | 1,000円 | 5,000円 |
その他の支出 | 4,000円 | 7,000円 |
支出合計 | 90,000円 | 90,000円 |
生活費9万円で一人暮らしするなら、最優先で家賃を抑えましょう。
食費や水道光熱費を抑えるより月の支出が安定するだけでなく、節約を意識する必要が無いのでストレスも溜まりづらいです。
家賃の目安は、最大でも手取りの3分の1とされています。手取りが9万円なら3万円以内が理想ですが、エリアによっては難しいので、3.5万円までは許容すると良いです。
家賃の安いお部屋の条件
- ・家賃相場が低い街
- ・アパートタイプ
- ・駅徒歩15~20分
- ・築年数指定なし
- ・3点ユニットバス
- ・室外洗濯機置き場
- ・和室
生活費9万円で一人暮らしする人向けに、家賃の安いお部屋の条件をまとめました。
都内に通勤通学する場合は、23区内に住むと予算をオーバーします。お部屋を探すエリアは、23区外か埼玉県、千葉県にしましょう。
家賃3万円前後のお部屋は、条件にこだわると見つかりません。検索するときの条件は「築年数指定なし・駅徒歩20分以内」程度にとどめると良いです。
家賃の安すぎるお部屋は不動産屋に確認するべき
家賃が周辺相場より大幅に安い場合は、不動産屋に確認しましょう。安すぎるお部屋には「防音性が低い」「虫が出やすい」など住みづらい理由があるケースが多いです。
来店不要のネット不動産屋の「イエプラ」なら、チャットやLINEを送るだけで安すぎる理由を確認してくれます。直接管理会社に問い合わせるので、情報も最新で正確です。
忙しくてお店に行く暇がない人でも、通勤通学などのスキマ時間を活用して相談できて便利です。
食費は自炊を中心に2.3万円に収める
- ・できるだけ自炊を心がける
- ・コスパの良い食材を買う
- ・買い物に行く回数を減らす
- ・安いスーパーを見つける
- ・キャッシュレスでポイントを貯める
できるだけ自炊を心がける
食費を2.3万円以下にするなら自炊中心の生活が必須です。1日あたりの食費が766円なので、日常的な外食はできません。
自炊に慣れないうちは、毎日台所に立つのが苦痛に感じる人も多いです。休日にまとめて作り置きしておいて、平日はご飯を炊くだけにしておくと良いです。
コスパの良い食材を買う
- もやし:1袋20~30円
- 豆腐:1丁40~60円
- パスタ麺:100g30~50円
- 納豆:3パックセット90~150円
- 鶏胸肉:100g80円
- ひき肉:100g80円
- キャベツ:半玉100円
- じゃがいも:1個25~35円
- 人参:1本35~45円
- 卵:1パック100~200円
コスパが良い食材は、大量に買っても食費が高くなりづらいです。豆腐や卵、鶏胸肉は、安くて栄養価が高いおすすめの食材です。
小麦粉・キャベツ・卵だけで簡単にできるお好み焼きは1食約60円、もやし・豆腐・鶏胸肉・味噌で作る味噌鍋なら1食約120円で作れます。
買い物に行く回数を減らす
買い物に行く回数を減らしておけば、無駄遣いを控えられます。特売日を中心に、週に1~2回まで抑えると良いです。賞味期限の短いものは、冷凍保存すれば日持ちします。
大手のスーパーは、ネットチラシで事前に安くなる商品が分かります。スーパーへ行く前に購入品を決めて、余計なものを買わないようにしておきましょう。
安いスーパーを見つける
自宅周辺で食材を安く買えるところを探しましょう。スーパーや八百屋はもちろん、ドラッグストアでも格安な食材が売っていることがあります。
特にコスパが良いのは業務スーパーです。うどんが1玉20円、豆腐が1丁30円など食費の節約に大いに役立ちます。
キャッシュレスでポイントを貯める
買い物の際は、現金を使わずにキャッシュレスで支払いましょう。クレジットカードの還元率は1%が基本なので、1万円使えば100円分帰ってきます。
アプリを提示するだけで楽天ポイントやdポイントなどが貯まるお店なら、ポイントの2重取りでさらにお得です。
水道光熱費は8千円まで削る
- ・都市ガスのお部屋を選ぶ
- ・極力シャワーで済ます
- ・食器を洗う水の量を減らす
- ・冷蔵庫は空っぽに近づける
- ・季節に応じて冷蔵庫の温度設定を変える
- ・電気代の安い暖房器具を使う
- ・タップ式コンセントに切り替える
都市ガスのお部屋を選ぶ
都市ガス | プロパンガス | |
---|---|---|
1㎥あたりの料金 | 214円 | 596円 |
5㎥使用した場合の 従量料金 |
1,070円 | 2,982円 |
基本料金 | 759円 | 1,794円 |
月額合計 | 1,829円 | 4,776円 |
上記の表は都市ガスを扱う東京ガス(2023年1月時点)と、日本エネルギー経済研究所から発表されたLPガスの平均価格(2022年10月時点)から、東京都のガス代を比較したものです。
自炊中心の生活でガスの使用量が増えるので、お部屋探しの際は「都市ガス」に絞って探すと良いです。一人暮らしが使う平均量の5㎥で比較すると、1ヶ月で3千円近くも差が出ます。
極力シャワーで過ごす
入浴の際は、基本的にシャワーだけにしてください。お風呂を沸かすためには、都市ガス代+水道代で1回あたり100~150円もかかります。
ただし、シャワーを出しっぱなしにしていては、結果的にお風呂を沸かすよりも高くつきます。体を洗っている間はシャワーを止める癖をつけて、5分以内の利用にとどめてください。
食器洗いの水の量を減らす
水道代を節約するなら、食器洗いに使用する水の量を減らしましょう。寒い時期はお湯を沸かすためのガス代も削れます。
食器を洗う前は、キッチンペーパーや新聞紙で余計な汚れをふき取りましょう。ボウルに水を張ってからため洗いするのも有効です。
冷蔵庫は空っぽに近づける
冷蔵庫は庫内の食材が少ないほど、冷房効率が上がって電気代が安くなります。食材が冷蔵庫の奥に埋もれて、賞味期限をうっかり切らしてしまうリスクも減らせます。
冷蔵庫に詰める量は5割を目標に、多くても8割程度にとどめておきましょう。
ちなみに、冷凍庫はたくさん詰め混むと、かえって電気代が安くなります。食品自体が保冷材の役割を果たすためです。
季節に応じて冷蔵庫の温度設定を変える
ほとんどの一人暮らし向け冷蔵庫には温度調整用のつまみが付いています。季節に応じて温度設定を変えると電気代を節約できます。
夏場の間は「強」にしておく必要がありますが、冬場は「弱」でも問題ありません。
電気代の安い暖房器具を使う
暖房費は冷房費に比べて高くなりがちなので、電気代の安い暖房器具を選びましょう。
一人暮らしにおすすめの暖房器具は、電気毛布とこたつです。体を直接暖められるので、使用エネルギーが少なく電気代が安いです。
1時間あたりの電気代は、電気毛布が1~2円、こたつが2~10円と格安です。
タップ式コンセントに切り替える
タップ式コンセントに切り替えて、使わない間は家電の電源を切ると良いです。待機電力をカットできます。
テレビやブルーレイレコーダー、パソコンは特に待機電力が大きく、オフにしておくだけでも月に200~300円抑えられます。
お金のかかる趣味は持たない
月の生活費を9万円に収めるなら、お金のかかる趣味は持てません。スマホゲームの課金や旅行、ギャンブルは諦めてください。
趣味を持つなら、ランニングコストが安く、知識や技能が身に着くものが良いです。具体的には、図書館での読書や筋トレ、ブログ執筆などがおすすめです。
不要な通信費は限界まで削る
格安SIMに乗り換える
通信費を削るなら、携帯キャリアの変更を検討しましょう。大手キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで、月額3千円も節約できます。
格安SIMはデメリットとして、データ通信速度が安定しない点が挙げられますが、節約が最優先なら乗り換えたほうが良いです。
ただし、スマホの使用頻度が高く、Wi-Fi環境を自宅に用意しない人であれば、通信量に上限のない大手キャリアのプランの方が安く済むケースもあります。
スマホやパソコンをあまり使わないならWi-Fiは不要
自宅でスマホやパソコンをそれほど使わない人は、Wi-Fiを置かないほうが良いです。月に4~5千円も節約できます。
パソコンを使うタイミングではテザリングすれば問題ありません。スマホアプリのデータダウンロードで通信量が多くなる場合は、近くの無料Wi-Fiスポットに出かけましょう。
そのほかおすすめの節約方法
- ・家計簿をつける
- ・服は古着で揃える
- ・保険内容を見直す
- ・自転車を購入して電車利用を控える
- ・カットモデルに応募する
家計簿をつける
家計簿をつけることを習慣化しておくと、節約意識が高まります。完璧を目指すと疲れてしまうので、大体の金額で問題ありません。
銀行口座やクレジットカードと連携して、自動で家計簿をつけてくれるアプリも登場しています。面倒な人は支出を把握する意味で利用すると良いでしょう。
服は古着で揃える
服は「メルカリ」や「PayPayフリマ」などのフリマアプリでお得に揃えられます。
ブランド物の服はおしゃれに見えるうえ、質が良いので長持ちします。安い服を毎年買い替えるよりも、結果的にお得になるケースが多くおすすめです。
保険内容を見直す
一人暮らしで保険に入っているなら、契約内容をよく見直したほうが良いです。とくに、必要のない高額な死亡保険に入ってしまっているケースが目立ちます。
健康保険・国民健康保険や、雇用保険でカバーが難しい部分のみ加入すれば、費用を抑えつつ万が一のリスクに備えられます。
自転車を購入して電車利用を控える
自転車を購入して、交通費を抑えるのもおすすめです。維持費が安く、一度購入すれば以降のお金は基本的にかかりません。
行動範囲が広がって、安いスーパーを利用しやすくなります。都内のアパートには駐輪場が付いていないことも多いので、契約前に確認しておきましょう。
カットモデルに応募する
美容院代がもったいないので、カットモデルに応募して安く抑えましょう。
来店時刻や髪型に指定のあるケースが多いですが、通常5千円以上かかるものが半額以下や無料になります。
生活費9万円の一人暮らしは諦めなければならないものが多い
- ・設備の整った物件
- ・外食
- ・お金のかかる趣味
- ・車の所有
- ・広い人付き合い
記事内で紹介したように、家賃含め生活費9万円での一人暮らしは、可能ではありますが諦めなければならないものが多いです。
物件の選択肢が少ないので「築浅・風呂トイレ別・オートロック」といった人気のお部屋にはまず住めません。
実家で車を所有できていた人でも、一人暮らしにともなって売却せざるを得なくなるケースも目立ちます。
実家に住み続けられる選択肢があるのであれば、給料が上がる・貯金が一定額貯まるまで一人暮らしを我慢するのも手です。
- 関東圏の取り扱い物件が約4.8万件と豊富
- オリコン顧客満足度1位の接客サービス
- 未公開物件も紹介してもらえる
東京・神奈川・千葉・埼玉の部屋探しには、アエラス(AERAS)がおすすめです。
アエラスは1996年に池袋西口店をオープンしてから28年間にわたって拡大を続け、2024年現在ではグループ全体で67店舗を展開しています。
また、2023年、2024年のオリコン顧客満足度ランキング(賃貸情報店舗 東京都)で第1位を受賞しており、利用者からの評判も良いです。
他社が掲載している物件もまとめて紹介してもらえる
アエラスは、他の不動産屋が掲載している物件もまとめて調査し、紹介してくれます。複数の不動産屋に行かなくても、一度にすべて紹介してもらえるのは大きなメリットです。
また、ホームズやSUUMOなどに掲載されていない、いわゆる「未公開物件」も数多く扱っています。主要駅の駅前に店舗を構えているため、内見にも行きやすいです。
初期費用の分割払いに対応している
アエラスは、初期費用の分割払いサービスを全店舗でおこなっています。普段、現金よりもカード払いがメインという人でも安心です。
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