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蓄電池やめたほうがいい?買うべき?おすすめする人・しない人を解説!

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蓄電池やめたほうがいい

「蓄電池はやめたほうがいい?買うべき?」

「蓄電池のメリットやデメリットは?」

蓄電池は、電気を充電して家庭用の電気や災害時などにも利用できます。しかし、蓄電池を導入して「後悔した」「やめたほうがいい」などの声も…

そこでこの記事では、蓄電池を買うべきかどうかを徹底解説!

おすすめする人やしない人、メリット・デメリット、後悔しないためのポイントも記載しているので、蓄電池の設置を考えている方は参考にしてください。

この記事の結論

  • 太陽光発電を設置してるならおすすめ
  • 日中あまり家にいない家庭は向かない
  • 一番のデメリットは初期費用が高額
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目次

蓄電池とは?設置件数はなぜ増えている?

蓄電池とは

蓄電池は充電して何度も使える電池

蓄電池とは、充電して何度も繰り返し使える電池です。身近なところでは、スマートフォンやノートパソコンのモバイルバッテリーも蓄電池の一種です。また、EV車やハイブリッド車にも蓄電池が搭載されています。

蓄電池の主な利用目的

  • 災害時の緊急用電源として利用
  • 電気を貯めて電気代を節約
  • 車の動力源として活用
  • 電力会社の無駄な発電を減らせる

蓄電池はさまざまな用途に利用できることから、利用範囲が広がってきています。また、国や自治体のエネルギー対策として導入を推進されていることもあり、家庭用蓄電池の普及率が高まってきました。

補助金や災害で設置件数は増加傾向

年度 出荷台数
2016年 125,792台
2017年 175,273台
2018年 248,867台
2019年 363,867台
2020年 490,792台

一般社団法人 日本電機工業会のJEMA「定置用LIB蓄電システムの出荷実績(台数)」によると、出荷台数が年々増えています。

屋外または屋内に固定して設置する定置用蓄電池の出荷台数は、年々増加傾向にあります。増加傾向の背景にあるのは、以下の3つです。

・国や自治体の補助金制度が充実している
・東日本大震災きっかけで蓄電池を備えている
・FIT期間終了とともに蓄電する世帯が増えている

特に、これから来るといわれている「南海トラフ」や「首都直下地震」などの大地震に備えている家庭が増えているようです。

出典:JEMA「定置用LIB蓄電システムの出荷実績(台数)」

蓄電池を買うべき・おすすめな人

  • 電気代が高い人
  • 太陽光発電を設置している人
  • 災害時に備えたい人

電気代が高い人

毎月の電気代が高い人は、蓄電池を導入するメリットが大きくなります。特に、昼間に電気をよく使う子育て世帯やテレワークで在宅勤務している世帯などでは、節約額が増えるでしょう。というのも、蓄電池を単体で導入する場合は、料金が安い深夜にためた電気を昼間に使うほど節約できるからです。

1ヶ月で3,500円弱の節約になる

蓄電池を利用して節約できる額は、1ヶ月で約3,474円(30日)、1年で4万1,688円です。東京電力の「夜トクプラン」の場合、夜料金と昼料金の差額が約11.58円あります。3~4人家族の1日の平均電気量は約10kWhと言われているので、10kWhの蓄電池にためた電気を毎日フルに使えた場合は「11.58円/kWh×10kWh=115.8円」の節約が可能です。

出典:夜トクプラン|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社

太陽光発電を設置している人

太陽光発電を設置している場合は、蓄電池単体よりもお得に利用できます。その理由は、以下の2つの方法で運用できるためです。

  • 太陽光発電でつくった電気を蓄電池にためる
  • 悪天候時は夜間にためた蓄電池の電気を使う

太陽光発電設備を設置しているなら、自家消費率を高められる蓄電池導入を、一度は検討してみたほうがよいでしょう。FIT(固定価格買取制度)による売電価格は年々下がってきており、売るよりも使うほうがお得となっています。

出典:過去の買取価格・期間等|固定価格買取制度|なっとく!再生可能エネルギー

▶【太陽光発電】蓄電池の後付け価格・種類の解説はこちら

災害時・停電時に備えたい人

いざというときのために非常用電源の確保を重視したい人にも、蓄電池は向いています。蓄電池があれば、停電時でも冷蔵庫や照明などが使えます。たとえ蓄えている電気量が少なかったとしても、スマホの充電程度なら何度もできるでしょう。

蓄電池のなかには、災害対策モードを搭載している商品もあります。例えば、台風が近づいているときに災害対策モードに切り替えておくと、自家消費よりもフル充電を優先されます。

近年、大地震や異常気象などによる停電が相次いだこともあり、危機意識を持った世帯が蓄電池を導入するようになりました。

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蓄電池をやめたほうがいい・おすすめしない人

  • 電気代が安い人
  • 日中はあまり家にいない人
  • 設置するスペースがない人

電気代がすでに安い人

月々の電気代が安い世帯では、蓄電池のメリットがあまりありません。使う電気が少なくなるほど、月々の電気代の節約額は少なくなるからです。

また、蓄電池の電気を使うまで間が空くと「蓄電ロス」によって、徐々に放電してしまいます。電気利用料が少ない場合は、蓄電池に貯めた電気を効率的に自家消費に回せる容量を選ばないと、思ったよりも節約できません。

日中はあまり家にいない人

蓄電池を導入する場合は、電気代が安い夜間にためた電気を昼間に使ってこそ経済的なメリットがあります。なので、日中はほとんど家におらず電気を使わないなら、あまり効果がありません。

例えば、東京電力の「夜トク8」なら、午後11時以降に電気代が安くなります。仮に共働き夫婦が午後9時以降に帰宅することが多いなら、蓄電池にためた電気を使い切れないでしょう。

そのため、電気使用量が少ない人と同じく節約額が小さくなってしまいます。逆に、テレワークによる在宅勤務で電気代が増えた世帯は、蓄電池のメリットを有効に活用できます。

設置するスペースがない人

蓄電池を設置するには、ある程度のスペースが必要です。屋外タイプなら、エアコンの室外機が1~2台ほど置けるスペースを確保しなければなりません。屋内タイプはエアコンの室外機1台ほどのスペースが必要です。

また、50~100kg程度の重量があるので、屋外タイプならコンクリートで土台を基礎工事するのが一般的です。屋内式の場合は、荷重に長期間耐えられる丈夫な床に置きます。

なお、海岸近くで塩害の可能性がある場所やマイナス10℃以下の寒冷地など、蓄電池の性能に影響する屋外環境の場合は、スペースがあっても設置できないことがあります。

まず設置ができるかどうか、蓄電池の業者に確認してもらいましょう。

蓄電池のメリット4つ

蓄電池のメリット

  • 電気代を節約できる
  • 災害時の備えになる
  • 太陽光発電と併用するとお得になる
  • 電気自動車とも連携可能

電気代を節約できる

蓄電池の大きなメリットは、深夜に電気をためて日中にためた電気を使うことで節約できます。蓄電池によって電気の利用時間帯をシフトできるため、夜間料金の安いプランに変更できます。

夜間料金と昼間料金の比較【東京電力・関西電力】

料金プラン 夜間料金 昼間料金
東京電力 夜トク8 21.16円/kWh 32.74円/kWh
関西電力 はぴeタイムR 15.20円/kWh 28.96円/kWh(夏季)26.33円/kWh(その他)

夜トクプラン|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
はぴeタイムR|電気|関西電力 個人のお客さま

一例として、東京電力と関西電力のプランでの夜間料金と昼間料金を比較したのが上の表です。割引額は電力会社によって変わりますが、3分の1から2分の1ほど割安になります。

現在はシン・エナジー株式会社の「【昼】生活フィットプラン」のように、平日昼間の電気代が安くなるプランも登場しています。ライフスタイルに合わせて料金の安い時間に電気を蓄電池にためれば、賢く節約できるでしょう。

災害時の備えになる

蓄電池に電気をためておくと、災害時の備えになります。特に、高齢者や小さな子どもがいる家族は、いざというときの備えがあると安心感を持てます。

一般的な世帯で災害対策になる蓄電池の容量は、6~7kWh程度です。これは、冷蔵庫や照明、スマートフォン、テレビなどの災害時に重要な機器を24時間動かせる容量です。さらに災害に備えたい場合は、大容量の蓄電池や複数台の蓄電池を設置できます。

災害時の備えとして蓄電池を検討する場合には、「全負荷型」と「特定負荷型」のどちらにするかも検討しましょう。全負荷型は停電時にすべてのコンセントが使えるタイプです。一方、特定負荷型は特定のコンセントにだけ配電するタイプです。

太陽光発電と併用するとお得になる

太陽光発電と蓄電池を併用すると、経済的なメリットが高まります。その理由は、深夜に蓄電池にためて昼間の自家消費にあてることで、結果として売電量を増やせるからです。

また、「ハイブリッド蓄電池」を導入すれば、変換ロスを抑えて効率的に電気を使えます。ハイブリッド蓄電池とは、蓄電池と太陽光発電のどちらにも必要な「パワーコンディショナー」を共有できるタイプです。

機器によっても違いますが、パワーコンディショナーの共有によって、別々に設置するよりも変換ロスを5%程度抑えられます。これは、発電した直流の電気をコンセントで使う交流に変換するプロセスが1回で済むためです。

電気自動車とも連携できる

蓄電池は太陽光発電設備だけでなく、電気自動車とも相性のよい機器です。深夜に蓄電池にためた電気を電気自動車に充電することで、昼間に充電するより節約できます。さらに、太陽光発電があれば、売電・自家消費・蓄電池への蓄電の3つの方法に加えて、電気自動車のバッテリーに電気をためられます。

前述したとおり、現在は売電するより自家消費したほうがお得な状況です。電気自動車と蓄電池を組み合わせると、さらに自家消費率を高めて節約額を増やせます。

蓄電池のデメリット4つ

蓄電池のデメリット

  • 初期費用が高い
  • 使用量が限られている【フルで1~2日程度】
  • 約10年~15年で劣化していく
  • 設置するスペースが必要

初期費用が高い

容量 1kWhあたりの平均設備費 工事費
5kWh未満 約15万円 約33万円
5~10kWh未満 約14万円 約33万円
10kWh以上 約13万円 約33万円
一般家庭の例(4kWhの場合)
4kWh×15万円+33万円=93万円

出典:定置用蓄電システム普及拡大検討会の結果とりまとめ 2021年2月2日

蓄電池の導入には、おおよそ100~200万円の高額費用がかかります。

蓄電池は電気容量が増えるほど、1kWhあたりの設備費用が下がる傾向にあります。一方、工事費は容量によって変わらず、約33万円です。

例えば、一般家庭水準の4kWhは「4kWh×15万円+33万円=93万円」になります。同じように計算すると、

・7kWhは「7kWh×14万円+33万円=131万円」
・10kWhは「10kWh×13+33万円=163万円」

です。設置費用の参考にしてください。

使用量が限られている【フルで1~2日程度】

一般住宅の蓄電池の容量は4~7kWhと容量に限りがあります。3~4人家族では1日平均10kWh以上使うことが多いため、蓄電池にためた電気で、自家消費の全てはまかなえません。

また、災害時の蓄電容量で考えた際に不安を持つ方もいるでしょう。過去の自然災害の事例では数日から数週間、停電状態になることもありました。4~7kWh程度の容量では、フル充電できており使う電化製品を絞ったとしても、1~2日で電気を使い切ってしまうことがありえます。

利用目的を業者に伝えて、適切な容量を選定してもらうことがおすすめです。

EV車を活用すると数日~1週間以上使える

EV車を蓄電池として活用すると、数日~1週間以上使えます。EV車の蓄電池の容量は10~60kWhほどあるので、フル充電かつ節約意識があれば1週間近くはもちます。

蓄電池の寿命は約10~15年

蓄電池の寿命は10~15年で、寿命に近づくにつれ蓄電できる容量が減ります。目安としては初期状態を100%として50~70%程度に下がってきたら交換になり、追加費用がかかります。太陽光発電の設備は20~30年が寿命なので、同時期に設置しても蓄電池だけ交換するケースが一般的です。

劣化の進み方が充電回数によって変わるのは、スマートフォンやノートパソコンなどのモバイルバッテリーと変わりません。また、劣化を防ぐ方法が、過放電(放電しきってしまうこと)と過充電(フル充電後も充電し続けること)を避けることも同じです。

しかし、バッテリーの劣化を気にしすぎると自家消費の効率が悪くなってしまいます。劣化しにくい蓄電池の種類も販売されているので、費用対効果を検討しながら性能のよい製品を選ぶことが重要です。

設置するスペースが必要

設置スペース 設置に適した場所
屋外タイプ 幅60~120cm程度
奥行30~60cm程度
高さ70~120cm程度
・直射日光があたらない
・高温多湿でない
・塩害、降雪などがない
屋内タイプ 幅:60cm程度
奥行:30cm程度
高さ:70cm程度
・荷重に耐えられる床
・高温多湿でない
・熱がこもらない
・運転音(30〜45dbほど)が気にならない

定置式の蓄電池を設置するには、ある程度スペースが必要です。屋外タイプではエアコンの室外機1~2台程度のスペース、屋内ではエアコンの室外機1台程度のスペースを取ります。さらに、設置に適した環境を備えたスペースを選ぶことも重要です。

蓄電池の導入で後悔しないためのポイント3つ

  • 目的を明確にする
  • 後付けも視野に入れる
  • 投資目的での導入は向いていない

目的を明確にする

蓄電池を導入する際は、目的を明確にしましょう。電気代を安くしたい、災害・停電に備えたいなどの目的が曖昧なまま導入すると、後悔してしまいます。

たとえば、「災害・停電に使える電気を1週間貯めておきたい」としても、通常の蓄電池では1~2日程度しかもちません。

蓄電池の導入目的を明確にし、最適な蓄電池を業者に選んでもらいましょう。

後付けも視野にいれる

太陽光発電を導入してから蓄電池を設置する「後付け」も視野にいれましょう。太陽光発電と蓄電池のセットで購入すると見積もりが安くなることが多いですが、蓄電池が必要なければ無駄になってしまいます。

蓄電池は後付けが可能なので、いったん太陽光発電システムを導入し、その上で本当に必要かどうかを見極める時間を作りましょう。

ただし、太陽光パネルと蓄電池には相性があり、希望する蓄電池がつけられないケースもあります。すでに蓄電池は視野にいれているけど導入タイミングはまだ、と言う方は、業者にその旨を相談してパネルの選定をお願いしてください。

投資目的での導入は向いていない

蓄電池の導入は、投資目的の人より電気代節約や災害対策を目的にしている人のほうが向いています。というのも、蓄電池の初期費用を回収するには、通常、数十年かかるからです。

太陽光発電とセットで導入するにしても、蓄電池でもとをとるのは厳しい現状です。三菱総合研究所の試算によると、給湯非電化住宅では、定額の場合は蓄電池単価6万円/kWhになると投資メリットが出るということです。また、季節別で料金が変わる場合は、4万円/kWhになります。

現状では、最安値でも10万円/kWh以上のコストがかかるため、よほどよい条件がそろわない限り、投資メリットはありません。

参考:平成29年度新エネルギー等導入促進基礎調査 ソーラーシンギュラリティの影響度等に関する調査

蓄電池を導入した人の声【良かった?後悔?】

  • 停電時に活躍した
  • 便利
  • ブレーカー落ちてても平気

停電時に電気を使えるありがたさや安心感に関する声が多く上がっています。今後も様々な災害が予測されているので、蓄電池を備えておくと安心でしょう。

また、Twitter上で蓄電池を設置して後悔した方はあまり見当たりませんでした。

【179人アンケート】太陽光発電+蓄電池セット割合と費用

調査期間 2022年3月16日~2022年3月23日
人数 179人
対象 太陽光発電を設置した家庭
調査方法 インターネット調査

太陽光発電+蓄電池セットの割合は21%

蓄電池をセットで設置しましたか

設置した 39人
設置しなかった 140人

太陽光発電と蓄電池を設置した人の割合は、約21%でした。蓄電池は太陽光発電のメリットを最大限に活かせるので、お金にある程度余裕がある方はおすすめします。

【太陽光発電+蓄電池】設置費用は200~300万円が相場

設置にかかった費用は?

~100万円 1人
100~200万円 7人
200~300万円 16人
300万円~400万円 4人
400万円~ 4人

太陽光発電+蓄電池の設置費用で一番多いのは、200万~300万円未満でした。相場が230万円ほどなので、ほぼ相場通りの結果になっています。

蓄電池を導入するのに良いタイミング

  • 太陽光発電を設置するとき
  • 補助金を利用できるとき

太陽光発電を設置するとき

太陽光発電を設置する際は、蓄電池をセットで導入するのがおすすめです。太陽光発電と蓄電池のパワーコンディショナーを共有することで、効率的な自家消費をできます。

また、別々に購入するよりもトータルの費用が安くなることも見込めます。一般的に、費用が高くなるほど業者間の競争原理が働いて、見積もりが安くなる傾向があるからです。また、設置作業や人の手配を効率的にできることから、工事費用が安くなりやすいことも特徴です。

▶太陽光発電のメリット・デメリットの解説はこちら

補助金を利用できるとき

補助金制度を上手に活用すると、蓄電池の設備費や工事費の一部を負担してもらえます。補助金制度は継続的に実施されているものもありますが、期間限定のものや先着順になっているものも少なくありません。タイミングがあえば、積極的に導入を検討するとよいでしょう。

また、補助金の公募期間や要件から逆算して、蓄電池の導入時期を決めたりシステム構成を検討するのもよい方法です。

【2022年】蓄電池の補助金まとめ【国・地方自治体】

国から1kWあたり3.7万円の補助が出る

蓄電池を導入することで、国(=sii※)からの補助金(DER補助金※)を利用することができ、2022年度は、蓄電容量1kWhあたり3.7万円の補助が出ます。申請は郵送で行いますが、必要書類や条件が複雑なため、蓄電池を取り付けてくれる業者に詳しい方法を聞くのがおすすめです。
(出典:蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金(PDF))

地方自治体から補助金が出るケースもある

蓄電池を導入することで、自治体の助成金制度が利用できるケースもあります。蓄電池だけでなく、V2H※、エネファームも対象となる事があります。自治体が用意している補助金は非常に少ないため、早めに申請を出しましょう。また、自治体の助成金は、未使用の設備が対象なので注意してください。

▼V2Hとは(タップで開閉)
  • ※V2H=「クルマ(Vehicle)から家(Home)へ」
    電気自動車に蓄えられた電力を、家庭用に有効活用出来るシステムの総称。

補助金をもらうために必要なもの

申請方法 必要書類
国の補助金 ・郵送のみ ・交付申請書
・誓約書
・事業概要書
・交付申請額算出表
・配置図
各自治体の補助金 ・各自治体の窓口
・郵送
・自治体で異なる

補助金を受け取るには、各機関へ申し込みをする必要があります。補助金の申し込みをするには注意点があり、必要書類・受付期間・条件なども異なるため十分に調べる必要があります。業者によっては申請のサポートをしてくる場合もあるため、確認してみましょう。

【パターン別】蓄電池の設置方法

  • オール電化+太陽光発電+蓄電池
  • オール電化+蓄電池
  • 蓄電池のみ

オール電化+太陽光発電+蓄電池

  • 天候が良い日が多い地域に住んでいる人
  • 太陽光パネルの設置面積が広い人
  • 日中の電気使用量が少ない人

「オール電化+太陽光発電+蓄電池」の組み合わせは、最も自家消費の効率がよく節約額が大きい方法です。このパターンで蓄電池を活用する場合は、「シングル発電」と「ダブル発電」の2つの方法があります。

シングル発電

シングル発電とは、太陽光発電を行っている間は蓄電池の電気を使うのをやめ、太陽光発電の電気だけで自家消費をまかなう方法です。

シングル発電が向く世帯は、天気がよい日が多い地域や太陽光パネルの設置面積が広いなどで、発電量が多い場合です。または日中の電気使用量が少なく、太陽光発電だけで自家消費をまかなえる世帯です。日中は太陽光発電を自家消費し、日が暮れて深夜料金に切り替わるまでは蓄電池の電気を使えます。

ダブル発電

  • 天候が良い日が少ない地域に住んでいる人
  • 太陽光パネルの設置面積が狭い人
  • 日中の電気使用量が多い人

ダブル発電とは、太陽光発電をしている間も蓄電池の電気を使う方法です。結果として売電量が増える「押し上げ効果」が生まれて収益がアップします。

ダブル発電が向く世帯は、晴れの日が少なかったり太陽光発電パネルの設置面積が狭いなどで発電量が少ない場合です。発電量が少ない分を蓄電池で補うことで「押し上げ効果」が出やすくなります。

ただし、現在は売電価格が下がってきており、ダブル発電にしても、必ずしもシングル発電より得になるとは言い切れません。精度の高いシミュレーションをしたい場合は、専門業者に調査を依頼しましょう。

オール電化+蓄電池

「オール電化+蓄電池」という組み合わせは、深夜料金以外の時間帯に蓄電池の電気を使うことで、差額分がダイレクトに節約されることが特徴です。例えば、現在、蓄電池の容量を使い切れていない場合は、オール電化にして利用量を増えせば、その分だけ節約額を上げられます。

この方法は、太陽光発電を含めたシステムと異なり、天候によって節約額が左右されないことが特徴です。年間の電気量の履歴を調べれば、ほぼシミュレーション通りの結果を得られるでしょう。また、オール電化の弱点である災害に弱い面を蓄電池によって補えるのもメリットです。

蓄電池のみ

節約効果として最も大きいのは蓄電池のみを設置する方法です。その理由は、オール電化でない一般住宅のほうが、日中と深夜の料金の差が最も大きいためです。

この方法には、最も初期費用が安いメリットもあります。例えば、災害対策を最優先にしたいので、まず蓄電を設置したいという方は、この方法を選ぶとよいでしょう。将来的に太陽光発電やオール電化にすることを見越して、機能や容量を選んでおくこともできます。

蓄電池は上手に活用できればメリットが多い

蓄電池は上手に活用すると、経済的にも災害対策としてもメリットが大きい機器です。ただし、設置スペースが確保できない場合や電気の利用量が少ない場合など、蓄電池が向かない住宅もあります。メリット・デメリットを比較しながら、費用対効果をシミュレーションしてください。

また、太陽光発電やオール電化、補助金など、蓄電池に関連する他の内容も総合的に検討することも重要です。目的や電気の利用状況などにあわせて、家族にぴったりの蓄電池システムを導入しましょう。


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