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太陽光パネルの価格比較!1枚あたりの価格をメーカー別に解説

「太陽光パネルの1枚あたりの価格は?設置費用は?」

「太陽光パネルを選ぶときのポイントは?」

太陽光発電を設置する際は、パネルの価格によって初期費用が変わります。しかし、様々なメーカーのパネルがあり、どれを選べばいいか悩みますよね。

そこでこの記事では、メーカー別のパネルの価格を紹介します。1枚あたりの価格や特徴はもちろん、パネルの選び方も解説していきますので、太陽光パネル設置の参考にしてください。容量とkW単価の例

太陽光パネルの価格の考え方

「1枚いくら」という価格は参考にならない

太陽光パネルのカタログをみると「1枚いくら」という書き方がされていますが、実際のところは、あまり意味がありません。というのも太陽光パネルには、

  • メーカーによってサイズが違う
  • 発電効率が違う
  • 販売業者や施工業者の販売価格が違う

という特徴があるからです。つまり、パネル1枚いくらという金額を知ったとしても、安いのか高いのか、あまりよくわかりません。たとえ見積書で比較したとしても、合計額から値引きする業者がほとんどなので、実質いくらなのか把握しにくいのが現状です。

また、設置するパネル数が増えると、1枚あたりの単価が安くなります。そのため、設置可能な面積・発電容量をなるべく具体的に決めておいたほうがよいでしょう。

設置費用に対する1kWあたりの単価で考える

費用は「1kWあたりの単価」で考えるとわかりやすいでしょう。

1kWあたりの単価には、太陽光パネルの費用だけでなく、パワーコンディショナなどの他の機器や工事費用などを含めたトータル費用が反映されています。そのため、メーカーや施工業者、設備の規模などが違ったとしても、比較しやすいことがメリットです。

見積書で1kWあたりの単価を出してもらえば、例えば、住宅用太陽光発電の相場である1kWあたり24~35万円と比較して、高いのか安いのか判断できます。

ただし、これを逆手にとって、トータル費用でなく太陽光パネル単体で1kWあたりの単価を出す業者もいることに要注意です。工事費やオプション料を省くことで、安めの見積もりを作成しようとする業者もいます。「すべてコミコミ」なのか、しっかり確認しておきましょう。

容量が多いほど単価は安くなる

1kWあたりの単価で比較すると、発電容量が多くなるほど単価が安くなる傾向があります。その理由は、住宅用太陽光発電では、太陽光パネルが増えても、パワーコンディショナ(パワコン)や工事費があまり変わらないからです。

容量とkW単価の例
  • 3kW:トータル100万円=1kWあたり33.3万円
  • 5kW:トータル150万円=1kWあたり30万円

このような見積もりになるケースが珍しくありません。発電容量が増えれば月々の電気代も減らせるので、初期費用以上に差が出ることにもなります。

したがって、ホームページに書いてある単価で安易にシミュレーションしないことが重要です。「容量がいくつのときの単価なのか」をしっかり確認しておきましょう。そして、見積もりを取る際には、設置面積や電気容量できるだけ実際の運用環境に近づけて、1kWあたりの単価を出してもらうと安心です。

おすすめの太陽光パネルメーカーの価格比較

ここでは、太陽光パネルメーカーごとの、1kWあたりの単価の相場と製品の特徴を解説します。

シャープ

製品名 NU-259AM
1kWあたりの単価の相場 34万円(4~6kWの場合)
公称最大出力 259W
変換効率 19.40%
1枚あたりの価格 131,010円
サイズ 1,265×1,055×46mm
機器保証 システム保証10年、15年(有償)
出力保証 20年10年:公称最大出力の90%
11~15年:公称最大出力の85%
16~20年:公称最大出力の80%
自然災害補償

シャープは太陽光パネルのパイオニア的存在で、国内シェアも高いメーカーです。NU-259AMでの1kWあたりの単価はやや高いものの、変換効率が高い製品です。

また、遠隔地から発電量や状況を監視できる「COCORO ENERGY」に対応しています。例えば、動作異常や太陽光パネルの劣化が検出されればスマホに通知がくるので、安全に発電をしたい人におすすめです。

パナソニック

製品名 P252αPlus
1kWあたりの単価の相場 22.5万円~(6.05kWの場合)
公称最大出力 252W
変換効率 19.60%
1枚あたりの価格 191,950円
サイズ 1580×812×35mm
機器保証 太陽光パネル25年保証
システム保証15年保証
出力保証
自然災害補償

パナソニックは太陽光パネルの保証期間が25年と業界最長レベルであるのが特徴です。

また、パナソニックは風速60mの超大型台風を想定した運用試験を実施するなど、耐久性、防水性にこだわっているのも特徴です。台風が通過するエリアに住宅がある人は、パナソニック製品を検討してはいかがでしょうか。

東芝

製品名 SPR-X22-360
1kWあたりの単価の相場 27.5~35万円(4~6kWの場合)
公称最大出力 360W
変換効率 22.10%
1枚あたりの価格 289,080円
サイズ 1,559×1,046×46mm
機器保証 太陽光パネル25年無償保証
システム保証15年無償保証
出力保証 10年:公称最大出力の90%
10~15年:公称最大出力の85%(有償)
15~20年:公称最大出力の80%(有償)
自然災害補償

シャープ、パナソニックとともに国内トップ3に入っているのが東芝です。SPR-X22-360は発電効率の高い単結晶シリコンのモジュールを使っており、狭い面積でも大容量の発電を実現できます。

ただし、単結晶シリコンには、日照量が少ないと発電効率が落ちるデメリットがあります。したがって、東芝の太陽光パネルのコスパが高くなるおすすめの条件は、日照量が多く、かつ設置面積が狭い住宅です。

京セラ

製品名 KJ270P-5ETCG
1kWあたりの単価の相場 27万円(~4kWの場合)
公称最大出力 270W
変換効率 18.50%
1枚あたりの価格 201,960円
サイズ 1470×990×36mm
機器保証 システム保証10年、15年(有償)
出力保証 公称最大出力の10年、15年(有償)
自然災害補償 20年

京セラは方形屋根または寄棟屋根の住宅に太陽光パネルを設置する場合におすすめのメーカーです。

KJ270P-5ETCGを含めた7種類の太陽パネルのバリエーションがあり、組み合わせることで、さまざまな屋根の形状に対応できます。日本の標準的な屋根寸法にぴったりになるサイズで設計されているので、屋根の設置面積を有効に活用可能です。

長洲産業

製品名 CS-260B61S
1kWあたりの単価の相場 38万円~
公称最大出力 260W
変換効率 19.00%
1枚あたりの価格 154,700円
サイズ 1,626×840×35mm
機器保証 システム保証15年無償保証
出力保証 25年
自然災害補償 (雨漏り保証15年)

長洲産業は一般的な知名度は低いものの、太陽光パネル、蓄電池、住宅設備のすべてに長年の実績とノウハウを持っているメーカーです。新築住宅の場合や、蓄電池とセットで太陽光発電システムを組みたい場合などにおすすめです。

また、長洲産業は手厚い保証が特徴で、機器保証、出力保証に加えて、業界ではめずらしい雨漏り保証も付いています。CS-260B61Sを含めて全体的に単価が高めですが、保証を充実させたい人に向く太陽光パネルです。

ハンファQセルズ

製品名 Q.PEAK DUO-G6
1kWあたりの単価の相場 23~25.5万円(4~6kW)
公称最大出力 355W
変換効率 19.80%
1枚あたりの価格 非公表
サイズ 1030x1740x32mm
機器保証 システム保証15年
出力保証 初年度は公称最大出力の98%
2年目以降0.5%の出力低下以内を25年保証
自然災害補償

世界トップ3に入るシェアを持つハンファQセルズは、大量生産によってリーズナブルで高品質の太陽光パネルを提供しているメーカーです。「コストはかけたくないが、安すぎる中国メーカー製は不安」というような人に向いています。

ハンファQセルズは、もともと低照度発電性能の高さで知られたドイツのメーカーでした。現在は韓国のハンファグループによって経営されていますが、太陽の光が弱い地域での利用に向くことに変わりはありません。

カナディアンソーラー

製品名 CS3LA-300MS
1kWあたりの単価の相場 20万円(6~7kW)
公称最大出力 300 W
変換効率 20.1 %
1枚あたりの価格 非公表
サイズ 1424 × 1048 × 35 mm
機器保証 太陽光パネル15年無償保証
出力保証 初年度は公称最大出力の98%
2年目以降0.55%の出力低下以内を25年保証
自然災害補償

積雪のある地域に設置する場合におすすめのメーカーがカナディアンソーラーです。CS3LA-300MSは積雪荷重が5400Paあり、2mほどの積雪に耐えられるスペックを備えています。この水準を実現している国内メーカーはありません。風圧荷重も3600Paとなっているので、厳しい気候の場所にも安全に設置できます。

カナディアンソーラーは世界第4位のシェアを持つため、ハンファQセルズと同じく、大量生産によって価格が安いことも魅力です。

ソーラーフロンティア

製品名 SFK190-S
1kWあたりの単価の相場 20万円(4kW)
公称最大出力 190W
変換効率 15.50%
1枚あたりの価格 非公表
サイズ 1,257×977×35mm
機器保証 太陽光パネル20年保証
システム保証10年保証、15年(有償)
出力保証 10年:公称最大出力の95%の90%
20年:公称最大出力の95%の80%
自然災害補償

「できるだけ安い国内メーカーの太陽光パネルを購入したい」と考えている場合の有力候補になるのがソーラーフロンティアです。宮崎の自社工場で一貫生産される純国産でありながら、1kWあたりの単価の相場は20万円ほどと、最安水準となっています。

安さの理由は一般的なシリコン製でなく、「CIS太陽電池」という化合物系のモジュールであることです。変換効率が悪いデメリットがありますが低コストで生産できます。そのため屋根やその他の設置場所が広く取れる場合にコスパが高くなるメーカーです。

ネクストエナジー

製品名 NER120M345J-MB
1kWあたりの単価の相場 22.5~26万円(4~6kW)
公称最大出力 345W
変換効率 20.50%
1枚あたりの価格 非公表
サイズ 996×1689(±3mm)×35mm
機器保証 太陽光パネル12年保証
経済的損失(不具合で売電収入が減った場合)10年保証
出力保証 初年度は公称最大出力の96.8%
2年目以降0.7%の出力低下以内を25年保証
自然災害補償

ネクストエナジーは「国産製だけど安い」という条件で、ソーラーフロンティアとともに候補になるメーカーです。本拠地を長野県に持つネクストエナジーは、設置場所が限られる日本の住宅事情にあった自家消費型太陽光発電システムを強みにしています。

会社の規模が小さいので20~30年のスパンで考えると不安に感じる人もいるかもしれません。しかし、ネクストエナジーは「二重保証」制度を取っており、万一、ネクストエナジーや製造元が倒産しても、性能保証保険が適用されて長期保証が続きます。

トリナ・ソーラー

製品名 Honey M TSM-DE08M(II)
1kWあたりの単価の相場 26.5万円(4kW)
公称最大出力 360~385W
変換効率 21.00%
1枚あたりの価格 非公表
サイズ 1763×1040×35mm
機器保証 太陽光パネル12年保証
出力保証 初年度は公称最大出力の98%
2年目以降0.55%の出力低下以内を25年保証
自然災害補償

トリナ・ソーラーは世界トップシェアに迫ろうとしている中国メーカーです。1kWあたりの単価の相場は国内メーカーの平均よりも安く、初期費用を抑えてたい人におすすめのメーカーの1つです。実際に安さを求める顧客に対して、トリナ・ソーラーを勧める業者は少なくありません。

デメリットは、不具合が生じたときの費用が高くなるケースがあることです。例えば、太陽光パネルの保証期間内の不具合であっても、交換時に工事費用や古いパネルの処分費用などを請求されることがあります。

フジプレミアム

製品名 FC-225Y
1kWあたりの単価の相場 47万円(4.4kW)
公称最大出力 225W
変換効率 15.41%
1枚あたりの価格 107,800円
サイズ 1482×985×35mm
機器保証 太陽光パネル15年保証
システム保証10年保証
出力保証 15年:公称最大出力の80%
自然災害補償 10年

フジプレミアムの太陽光発電システムは、太陽の動きにあわせて、最適な角度に自動的に調整する「追尾型太陽光発電システム」が特徴です。このことから、1kWあたりの単価は平均的な相場の1.5倍、最安水準に比べれば2倍以上にもなります。そのため、フジプレミアムは初期投資額が増えてもよいので効率的な発電をしたい人におすすめです。

太陽光発電設置費用の平均は29.8万円/kW

全体 29.8万円/kW
新築戸建に設置する案件 28.6万円/kW
既築戸建に設置する案件 32,7万円/kW

経済産業省資源エネルギー庁によると、2020年の住宅用太陽光発電の設置費用の平均は29.8万円/kWでした。また、設備を新築戸建に導入する場合と既築戸建に導入する場合では、新築のほうが安くなる傾向があります。

全体の平均をさかのぼれば、2012年は46.5万円だったので、約8年で16.7万円も単価が下がりました。近年でみても価格は徐々に下がっており、4kWの場合、2016年は186万円の導入費用がかかりましたが、2020年は119.2万円で済みます。

このようなコストダウンが実現されているのは、太陽光パネルが大量生産されるとともに、技術の研究・開発が進んだためです。最近では、大型施設用のガラス内に太陽電池セルを挟み込んだ製品も開発されるなどしているため、今後もこの傾向は続くでしょう。したがって、設置費用が安いか高いか検討するときには、最新のデータで考えましょう。

なお、設置費用のコストダウン分はFIT(固定価格買取制度)の買取価格に反映されるので、単純に安くなるとはいえません。しかし、初期費用が抑えられるのは、導入する側にとって大きなメリットです。

※参考:太陽光発電について│経済産業省資源エネルギー庁

太陽光発電の見積りの内訳

太陽光パネル

役割 太陽光から電気を創る
トータル費用に対する割合 約43.1%
1kWあたりの費用目安 約12.8万円

上の表は、資源エネルギー庁が2020年に作成した「太陽光発電について」のシステム費用内訳を基に作成しています。元データは事業用設備ですが、目安としては使えます。金額は住宅用太陽光発電の設置費用の平均である29.8万円/kWで計算しており、以後の表も同様です。

太陽光パネルは費用内訳で最も高く、トータル費用の約43.1%を占めています。そのためコストを検討する際には、太陽光パネルを中心にするのが基本です。

パワーコンディショナ

役割 発電した電気または蓄電池に蓄電した電気を、直流からコンセントで使える交流に変換する
トータル費用に対する割合 約13.3%
1kWあたりの費用目安 約3.9万円

太陽光パネルに次いで負担が大きいのがパワーコンディショナ(パワコン)です。蓄電池を併設する場合は、太陽光発電と共用で使えるハイブリッドタイプにすることで1台にできます。

接続箱

役割 太陽光パネルからのケーブルを集める金属製の箱太陽光パネルとパワーコンディショナの間に設置する
トータル費用に対する割合
1kWあたりの費用目安
※本体価格1万円程度~

接続箱は配線を集めるためと逆流防止のダイオードなどを備えるために設置する設備です。機器としては単純なので価格が安く、1万円程度から購入できます。

架台

役割 太陽光パネルを固定する金属製の台
トータル費用に対する割合 約11.5%
1kWあたりの費用目安 約3.4万円

全体の約11.5%と意外に大きな費用となるのが架台です。自然災害に耐えられる強度や、太陽光発電の寿命である20~30年程度の耐久性を備えなければならないためです。積雪や台風などへの対策で費用が上がることもあります。

発電モニター

役割 発電状況のモニタリング、異常動作を検知するための機器
トータル費用に対する割合
1kWあたりの費用目安
※本体価格2万円程度~

発電モニターの費用割合は大きくありません。ただし、遠隔操作機能やレポート出力機能を備えたハイスペックな発電モニターを付けると、価格は高くなります。多くの人はあまりこだわりを持たないため、数万円で済みます。

工事費用

役割 太陽光パネルやパワーコンディショナーなどを設置、配電のため
トータル費用に対する割合 約7%
1kWあたりの費用目安 約7.5万円

全体の約7%を占める工事費用は設置費用と電気工事費に分けられます。設置費用とは、太陽光パネルを屋根に固定することや、パワーコンディショナが浸水しないように台を付けて設置するなどの費用です。

一方、電気工事費は住宅内への配線や、売電のためのケーブルを電力会社の設備に連結させるなどに対して支払います。

各種諸費用

役割 各種手数料や保険料など
トータル費用に対する割合 約6.8%
1kWあたりの費用目安 約2.0万円

諸経費には、設計費や各種の手数料、システム保証のためのオプション料金、自然災害に対する保険料などが含まれます。太陽光パネルやその他の機器を交換する場合は、産廃処理費がかかることがあります。

太陽光パネルは何枚必要?

設置する太陽光パネルと発電したい容量が決まれば枚数を計算できます。例えば、下の表にあるパナソニック製の太陽光パネルを導入して、4kW(4人家族の設置容量の目安)の発電をしたいケースで考えてみましょう。

製品 パナソニック製 標準タイプP252αPlus
公称最大出力 252W
サイズ 1580×812mm(面積:約1.283㎡)
発電容量 4kW
必要な枚数 約16枚
必要な面積 20.528㎡

一般家庭なら15~20枚

太陽光パネルを設置できる面積によっても異なりますが、一般的な戸建て住宅の場合のパネル枚数の目安は15~20枚程度を目安と考えるとよいでしょう。

計算式
必要な枚数=発電容量÷公称最大出力

4kW発電する場合、4kW÷252W=約15.8枚となり、16枚購入することになります。

もちろん設置場所が必要なので、面積が足りるか計算する必要があります。この例では、1パネルが1580×812mmなので、1パネルあたり約1.283㎡の面積が必要です。

16枚で必要な面積

必要な面積=約1.283㎡×16=20.528㎡ 20㎡は約12畳(1畳は約1.62㎡)で、メートルで表すと5m×4mほどの広さです。 実際には隙間が生じるので、この数字は最低限必要な面積ということになります。なお、太陽光パネルには、サイズが小さいものや台形のものなどがあり、屋根にあわせて組み合わせられます。

太陽光パネルの公称最大出力とは?

項目 JIS C8918の条件 備考
分光分布 AM1.5 光に含まれる青紫から赤までの波長の分布
放射照度 1000W/㎡ 単位面積・時間あたりに照射されるエネルギー量
モジュール温度 25℃ 太陽光パネルのモジュールの温度

各メーカーの太陽光パネル(モジュール)の製品ページには「公称最大出力」の記載があります。公称最大出力とは、上の表にあるJIS規格のC8918の条件で測定した電気の最大出力のことです。各メーカーが同じ条件でスペックを表示しているため、購入する側としては製品を比較しやすくなるでしょう。

実際の運用では、常に公称最大出力が出るわけではありません。というのも、天候が悪い日やモジュールの温度が高くなる暑い日には、発電量が下がるからです。また、パワーコンディショナで直流から交流に変換するときにも、エネルギーロスが生じます。太陽光発電による利益を正確にシミュレーションする場合は、使用環境や実際の設備で見積もることが必要です。

太陽光発電システムの容量

パネルとパワコン容量の少ない方を届け出る

太陽光パネルとパワコンは、同じ容量にする必要はありません。このような場合は、FIT(固定価格買取制度)の認定手続において、太陽光パネルとパワコン容量のうち、容量が少ない方を届け出るルールになっています。例えば、太陽光パネルの容量が7kWでパワコンが4kWなら、「設備認定容量」を4kWとして届けます。

なお、手続き自体は太陽光発電の事業者に依頼できるので、細かい手続き方法まで把握しておく必要はありません。

太陽光パネルの過積載

太陽光パネルの過積載とは、太陽光パネルの容量をパワコンの容量よりも大きくすることです。例えば、太陽光パネルの容量を7kWにして、パワコンを4kWなどとします。

このようなシステムを構築する理由は、発電量を増やすためです。天候や温度によって公称最大出力が出る期間は限られています。しかし、過積載にしておけばスペックに余裕があるため、パワコンの上限に近い電気を発電でき、長い期間でみたときの発電量を増やせます。

日照量が多い日にはピークカットされてしまうので、たとえ7kW発電できてもパワコンの上限容量の4kWになってしまいます。しかし、ほとんどの住宅では、トータルで収益アップが見込めることから、過積載にするのが主流です。

先にも述べたとおり、太陽光パネルとパワコンは同じ容量にする必要はないため、過積載は合法的な方法です。ただし、申請後に過積載に変更することはできないので注意しましょう。

太陽光パネルの選び方

気候に適しているか

地域の気候にあった太陽光パネルを選ぶことが重要です。特に塩害対策が必要な場所や、豪雪地帯、日照量が少ない地域などに設置したい場合は、これらに強みを持つメーカーがないか探してみましょう。

東芝・カネカ 塩害対策のノウハウがある
長州産業 日本の気候に合わせた製品試験を実施
カナディアンソーラー 高い積雪耐性
ハンファQセルズ(Qセルズ) 日光が弱くても発電効率が落ちない低照度発電性能が高い

屋根の形状に合っているか

屋根の種類 特徴 適している太陽光パネル
切妻屋根 ・「へ」の字の屋根
・東西が屋根面だと、2面設置で発電量が多くなる
四角形の太陽光パネル全般
片流れ屋根 ・滑り台上に、1面がどちらかに傾いている
・最も太陽光発電に適しており、大きなサイズのものも選びやすい
・太陽光発電システム付きの新築住宅では、この屋根を採用することが多い
四角形の太陽光パネル全般
方形屋根寄棟屋根 ・ピラミッドのように4面に傾斜がある
・太陽光発電に不向き
台形(三角形)のパネルを扱っているメーカーを選ぶと、設置面積を増やせる
陸屋根 ・ビルの屋上のように屋根が水平になっているタイプ
・設置が容易
水がたまりやすいため、防水性能が高い太陽光パネルが適している落雷リスクが小さいため、落雷対策が少ないパネルを選べる
無落雪屋 緩やかな「V」字形状になっており、外に雪が落ちない 積雪耐性が高いもの

屋根の形状は太陽光発電に大きく影響します。表に書いてあるのはあくまで一般論ですが、屋根の種類に適した太陽光パネルを探すことが大切です。正確にシミュレーションしたい場合は、施工業者や専門家に調査を依頼することをおすすめします。屋根の形状や面積、面が向いている方角、気候などを考慮して、精度の高いレポートを出してもらえます。

メーカー保証は充実しているか

種類 内容 一般的な期間
機器保証 ・家電のメーカー保証のようなもの。保証期間中の修理や故障に対応してもらえる
・太陽光パネル単体の保証と、パワーコンディショナなど周辺機器を含めたシステム保証の2種類がある
10~15年(有料オプションに加入すると5~10年程度延長できるメーカーもある)
出力保証 ・期間中に初期状態の出力から一定割合下がった場合に修理
・交換してもらえる・公称最大出力の70~90%を保証しているメーカーが多い
10~25年
自然災害補償 ・台風・豪雪・落雷・火災などへの保証・地震・津波・噴火などには対応していないことがほとんど 10~15年(有料の場合もある)

太陽光パネルの寿命は20~30年、パワーコンディショナの寿命は10~15年です。上の表にある3種類の保証・補償ができるだけ長いほうが安心して発電を続けられます。

何を重視するか

価格

初期費用を抑えることを重視するなら、海外メーカーの太陽光パネルがおすすめです。具体的にはサンテックパワーなど中国メーカーのパネルが低価格です。従来は国内メーカーの品質に劣る面がありましたが、性能面で引けをとらなくなっています。

例えば、サンテックパワーの相場は、1kWあたり23万円程度となっており、平均相場の29.8万円/kWとの比較して6.8万円安くできます。

変換効率

変換効率とは、単位面積あたりで発電できる指標です。つまり、同じ日照量と設置面積なら、変換効率が高い方(数字が大きい方)が発電量が多くなり、使える電気量や売電量を増やせます。

現在の太陽光パネルの変換効率は15〜20%が目安です。この変換効率を重視するべきなのは、特に日照量が少ない場合や設置面積を広くできない場合です。

それ以外の場合は、1kWあたりの単価を出してもらえば、変換効率を知らなくても、あまり問題はありません。1kWあたりの単価には、この変換効率も加味されているからです。つまり、1kWあたりの単価が同じなら、変換効率が違っていてもトータルの発電性能は同じです。

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