中古戸建てのメリットとデメリットは?新築との比較や失敗しない買い方を解説!

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中古戸建てのメリット・デメリットのアイキャッチ

「中古戸建てのメリットとデメリットは?」「築年数が経ってても大丈夫?」などの疑問にお答えします!

中古と新築を比較し、それぞれの特徴を解説します!また、中古物件を探す際の4つの注意点も紹介します。

この記事は、ファイナンシャルプランナーで、宅地建物取引士の岩井さんに監修してもらいました!

監修 岩井 勇太
チャット不動産イエプラ メディア事業部
ファイナンシャル・プランナー
宅地建物取引士

日本FP協会認定のFP。不動産やライフプランに関する専門知識と経験を活かして、最適な物件選びから、長期的にみて損しない住宅購入までをサポートしています。一人暮らしやファミリー世帯など、幅広い世帯からリピートをいただいています。

中古戸建てのメリットは低予算で選択肢が多いところ

中古戸建は、新築戸建てより大幅に予算が抑えられます。浮いた予算でリフォームしたり、立地にこだわれるので、選択肢が広げられます。

中古戸建てのメリット

  • ・販売価格が安い
  • ・初期費用が抑えられる
  • ・物件数が多く立地が選びやすい
  • ・安さを活かしてリノベーションできる

以降で、中古戸建てのメリットを1つずつ解説していきます。

販売価格が安い

中古戸建ては、新築戸建てと比べると物件価格が安いです。「令和2年度住宅市場動向調査報告書」の統計をもとに、住宅購入に充てた購入資金の平均をグラフでまとめました。

注文住宅、新築戸建て、中古戸建ての購入資金の比較

出典:東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向」

中古と新築の価格差は、平均約1,061万円です。また、注文住宅は土地の購入費が別途かかるため、さらに高額です。

予算を譲れない人は、中古を選ぶと費用を抑えられます。

新築より価格と価値が一致しやすい

中古は、新築より販売価格と物件の価値が一致しやすいです。新築は販売経費が多く、販売価格の20%の広告費や利益などが含まれます。

新築戸建てと中古戸建ての価格の内訳

新築の売主は主に法人で、建物価格に消費税が含まれています。個人の売主から中古を買えば消費税はかからないので、似た物件でも10%は価格差があると言えます。

物件数が多く立地が選びやすい

物件が多く選べるイラスト

中古は物件数が多く、立地が選びやすいです。個人の売主が売却したいタイミングで募集が始まるため、1年を通して物件数が減ることはありません。

中古は希望するエリアで物件が見つかりやすいです。不動産流通サイトREINS(レインズ)を使って、以下の条件の物件を検索しました。

検索の条件

  • ・東京23区内
  • ・5,000万円以内
  • ・駐車場付き(1台~)

2022年2月時点で、新築は191件に対し、中古は308件と約1.5倍多かったです。なかには注文で建てられた珍しい物件もあるので、選択肢の幅は広がります。

安さを活かしてリノベーションできる

リノベーション後の写真

中古は安さを活かしてリノベーションできます。リノベーションとは、柱以外すべて作り替えて、内装を生まれ変わらせることです。

古さが気になる物件でも、リノベーションすれば新築ライクに生まれ変わります。

「予算は安く抑えたいけど古い家は嫌」という人は、割安な中古を買ってリノベーションするのも手です。

リノベーションしたいとき、予め不動産屋に伝えておくと、予算内で物件を探してくれます。

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中古戸建てのデメリットは経年による劣化

中古戸建ては築年数が経っているほど、経年による劣化が現れます。中古戸建ての主なデメリットは、以下のとおりです。

中古戸建てのデメリット

  • ・物件の価値が低いとローン審査が厳しい
  • ・早めの修繕が必要になる
  • ・リフォーム済みだと欠陥が見えにくい

以降で、中古戸建てのデメリットを1つずつ見ていきます。

物件の価値が低いとローン審査が厳しい

中古は物件の価値が低くなっているため、新築と比べてローン審査が厳しいです。建物の「担保価値」が低くなりやすいからです。

担保価値とは、金融機関から見た物件の価値です。万が一返済が滞ったとき、金融機関は担保にかけた物件を売却して、貸したお金を回収します。

厚生労働省の「民間住宅ローンの実態に関する調査」によると、土地や建物の担保価値を審査項目に入れている金融機関は98.2%です。

借入金額に対して担保価値が足りないと、希望の金額を借りれなかったり審査に落ちる可能性があります。

岩井
岩井
ローン審査は「事前審査」と「本審査」の二段階あります。借入額や審査が不安なら、無料で事前審査を受けられます。事前審査に通れば、本審査も9割以上通過できます。

建物の価値は「築年数」で決まる

建物の価値は主に「築年数」で決まります。住宅金融支援機構の「住宅ローン貸出動向調査」によると、築年数をチェックする金融機関が約80%です。

木造一戸建ての場合、築後22年で建物の価値がなくなると言われています。建物の価値がない場合、土地のみの価値で審査します。

築年数が古い物件は、立地の良いエリアで探すと審査に通りやすいです。

早めの修繕が必要になる

中古は早めの修繕が必要になります。前の入居者が使用していたため、老朽化が進んでいる可能性があります。

国税庁のホームページを参考に、建物や設備の耐用年数を以下にまとめました。

耐用年数
木造戸建て 22年
給水栓・衛生設備 15年
ガス設備 15年

出典:国税庁 公式ホームページ

気になる箇所があれば、入居前にリノベーションしておくと、入居後ストレスを感じずに暮らせます。

リフォーム済みだと欠陥が見つけにくい

リフォーム済みの物件は欠陥工事が見つけにくいです。リフォーム済み物件は、築古な物件を不動産屋が買い取り、リフォームを施したあと売りに出されます。

内装や設備の見た目がきれいでも、見にくい場所に欠陥があるケースがあります。

契約後に問題が発覚した場合、内容によっては売主に「契約不適合責任」が追及できます。しかし、内容によっては自分で補修が必要なため要注意です。

新築戸建てのメリットはすべて新品で保証が手厚いところ

新築戸建ては設備が充実していて、保証も長く手厚いです。新築戸建てのメリットは主に5つあります。

新築戸建てのメリット

  • ・最新の設備が多い
  • ・購入後はしばらく修繕の必要がない
  • ・完成済みなら引き渡しまでが早い
  • ・保証期間が長い
  • ・税金の優遇が手厚い

以降で、新築戸建てのメリットを1つずつ解説します。

最新の設備が多い

新築は最新の設備が整っています。設置されている設備の例をまとめました。

設置されている設備の例
  • ・システムキッチン
  • ・浴室乾燥機
  • ・浄水器付き蛇口
  • ・床下収納
  • ・シャワー付き洗面台
  • ・トイレ2台付き
  • ・温水洗浄便座
  • ・2層ガラス
  • ・TVモニター付きインターホン など

マンションでも一般的に設置されている設備が多いですが、トイレが2台付いているのは新築戸建てならではです。

なかには、床暖房や食洗機付きの新築戸建てもあります。建築会社によってさまざまなので、内見は何社も行くのがおすすめです。

購入後はしばらく修繕の必要がない

内装や設備すべてが新品のため、購入後はしばらく修繕の必要がありません。入居前にお金をかければ、傷みにくい仕様にもできます。

例えば、キズが気になるフローリングにはフロアコーティング工事ができます。費用は30㎡あたり10~30万円ほどです。

使い方によっては新築でも早めの修繕が必要になる場合があります。よく使う水回りなどは、日々のメンテナンスが大切です。

完成済みなら引き渡しまでが早い

完成済みの物件は引き渡しまでの期間が早く、申込みから引き渡しまで約1ヶ月程度です。

細かい設備のオプション工事は引き渡し後に着工します。エアコンやカーテンレール設置などの簡単な工事なら、2週間~1ヶ月ほどで完了します。

中古は個人の売主が多く、売主都合で引渡し日が決まるため、引渡し日がなかなか決まらないケースがあります。

新築は法人が売主のため、引き渡しまでスムーズに対応してくれます。

保証期間が長い

新築は保証期間が長いです。柱や梁などの建物の主要な部分や、雨水の侵入を防止する部分に関して10年間保証されています。

新築は、国土交通省の「住宅品質確保促進法」に基づき建てられています。

また、第三者から建物に問題がないか評価される「住宅性能評価」では、地震に強い耐震等級3を取得している物件が多いです。

耐震等級の解説

耐震等級は3段階に分けられ、数字が大きいほど地震に強い建物です。

耐震等級 特徴
1級 備わっているべき最低限の耐震性能を満たしている
震度6~7でも耐えられる性能
2級 1級の1.25倍の耐震性能を持つ
学校や病院の建物レベル
「長期優良住宅」の基準のひとつ
3級 1級の1.5倍の耐震性能を持つ
消防署や警察署の建物レベル
耐震等級で最もレベルが高い

住宅性能評価の項目については、国土交通省のパンフレットで確かめられます。

税金の優遇が手厚い

新築は税金の優遇が中古より手厚いです。中古は築年数の条件を満たさないと減税が受けられないケースがあります。

新築のほうが手厚い減税制度
  • ・所得税(住宅ローン控除)
  • ・登録免許税
  • ・不動産取得税
  • ・固定資産税 など

減税を受けられる条件や金額は、定期的に見直しがあります。

省エネ性能によって受けられる減税が異なるため、購入の際は不動産屋に質問したり、最新の情報をチェックしましょう。

新築戸建てのデメリットは価格の高さと選択肢の少なさ

新築戸建ては価格が高いです。また、立地が限られているので物件数が少ないです。

新築戸建てのデメリット

  • ・販売価格が高い
  • ・立地が選びづらい
  • ・生活に必要な設備を別途買う必要がある

以降で、新築戸建てのデメリットを1つずつ解説していきます。

販売価格が高い

いい立地や条件で探すと、新築は販売価格が高いです。また、駐車場スペースや庭がない戸建てもあります。

立地を妥協できるなら、郊外で探せば物件数が増えます。ただし、駅の近くや都市部と比較すると利便性は下がります。

立地が選びづらい

新築は、価格以外の理由でも立地が選びづらいです。

利便性のいい土地はすでにマンションや商業施設が建っていて、建物を建てる土地があまり余っていません。

また、空きのある土地で建物を建てても、高額で買い手が付きづらいため、建設会社は避ける傾向にあります。

生活に必要な設備を別途買う必要がある

ほとんどの新築では、生活に必要な設備を別途買う必要があります。代表的なものは以下のとおりです。

別途買う必要がある付帯設備の例
  • ・エアコン
  • ・カーテンレール
  • ・網戸
  • ・食器棚
  • ・照明
  • ・テレビアンテナ など

戸建の場合、付帯設備の他にシャッターや防犯カメラなど防犯対策も必要です。

金融機関によっては、オプション工事もローンに組み込めるケースがあるので、ローンに詳しい不動産屋に相談しましょう。

中古戸建てのほうが失敗しづらい

入居後の生活を考えたとき、中古戸建てのほうが失敗しにくいです。入居前にいろいろな情報を知れるからです。

人生一度の大きな買い物なので、後悔しないようにしましょう。

以降で、中古物件の入居前に確認できる情報や、資産価値について解説していきます。

事前に確認できる情報が多い

中古は事前に確認できる情報が多いです。すでに建物が建っているため、実際に現地を見学できるからです。確認できる主な内容をまとめました。

事前に確認できる例
  • ・日当たり、風通し、眺望
  • ・設備の状態や使い方
  • ・ご近所との付き合い方
  • ・過去の災害履歴 など

新築は、人気の物件だと建築中に売れてしまうケースが多く、完成まで内見できません。

音の聞こえ方や日当たりを確認すれば、入居後の騒音トラブルや、イメージと違って後悔するリスクを減らせます。

また、周辺の環境やゴミ捨て場を見て、エリアの特徴や近隣の住民マナーも確かめられます。

中古は資産価値が落ちにくい

中古は、新築と比べて資産価値が落ちにくいです。そもそも販売価格が安く、時間の経過で資産価値が下がっているからです。

リノベーション工事をすれば、下がった価値を上げられます。

リノベーションマンションの資産価値イメージ図

出典:一般社団法人 リノベーション協議会

売る可能性まで考えると、中古は損しづらいです。購入時の価格と、資産価値が一致しやすいからです。

資産価値が高い中古を買えば、将来的に売却がしやすく住み替えもしやすいです。

中古戸建てを買う際の4つの注意点

中古戸建ての注意点は、大きく分けて4つあります。

中古戸建ての注意点
  • ・耐震性は問題ないか
  • ・住宅ローン控除の対象物件か
  • ・雨漏りの形跡はないか
  • ・希望のリノベーションはできるか

購入前の確認が不十分だと、費用面で損したり入居してから後悔します。

時間や労力の無駄を減らすためにも、注意点を押さえて物件を探しましょう。

1981年6月以降に建てられた物件を選ぶ

1981年6月以降の「新耐震基準」で建てられた物件を選ぶといいです。以下の基準を満たすように作られているからです。

基準
震度5強(中規模) 軽微な損傷で済む
震度6~7(大規模) 倒壊・崩壊しないで済む

1995年の阪神淡路大震災では、新耐震基準で建てられた物件は比較的被害が少なかったと言われています。

ちなみに、2000年には木造戸建ての構造に関する法改正もあったので、おおむね築20年以内の物件を選ぶと安心です。

住宅ローン控除の対象物件を選ぶ

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の対象物件を選びましょう。住宅ローン控除とは、毎年のローン残高に対して、所得税から減税する制度です。

中古は最大10年間節税できます。住宅ローン控除が使えないと、トータルで百万円以上差が出るケースがあります。

中古で住宅ローン控除を受ける条件
  • ・床面積が登記簿上の面積で50㎡以上
  • ・合計所得が2,000万円以下
  • ・取得後6ヶ月以内に入居して住み続ける
  • ・家の半分以上が居住スペース
  • ・耐震基準を満たす(1982年以降の建築)
  • ・10年以上の住宅ローンを組む など

出典:令和4年度 国土交通省税制改正概要より作成

以前は、築25年以上の物件だと「耐震基準適合証明書」などの書類の提出が必要でした。

令和4年度税制改正」で、築年数の条件が緩和されています。今後は耐震性を証明する書類の取得費用3~4万円が節約できます。

住宅ローン控除に適用している物件かは、募集図面で確かめるか不動産屋に聞きましょう。次の記事でも詳しく解説しています。

▶住宅ローン控除の詳しい解説はこちら

雨漏りの原因になりやすい箇所もチェックする

雨漏りの原因にやりやすい屋根裏やバルコニーをチェックしましょう。他にも、白アリ被害が受けてないか床下も見ておくと安心です。

専門業者が見えにくい箇所を診断してくれる「インスペクション(建物状況調査)」を、購入前に実施するのも手です。

相場は約5万円ですが、ホームインスペクション済みで売り出されている物件もあります。

リノベーション可能か確認する

希望のリノベーションができるか事前に確かめておくと、後々のトラブルを防げます。

柱や配管の位置の兼ね合いで、希望通りの工事ができない可能性があります。

購入前に、リノベーションの内容を不動産屋と請負業者に伝えておくといいです。

修繕スケジュールを意識する

リノベーション内容が決まったら、着工から引き渡しまでのスケジュールを確かめておきましょう。

間取り変更などの大掛かりな工事なら、3~4ヶ月ほどかかります。引っ越しまでに完成するかを逆算して打ち合わせる必要があります。

マイホームの購入は、新築だけでなく中古も含めると選択肢が広がります。

工夫次第で理想の住まいが手に入ります。家探しやリノベーションに関する悩みは、不動産屋に相談すべきです。


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