「年収850万円の手取りはいくら？」

「年収850万円は勝ち組なのか知りたい」

年収850万円は、どの年代の平均年収よりも高収入です。しかし、実際の生活レベルはどれくらいなのか、勝ち組と言えるのか気になりますよね。

この記事では、年収850万円の手取り額を解説します。家賃・住宅ローンの目安や税金対策、年収850万円を稼げる職業についても記載しているので、年収850万円を目指している方や年収850万円になる方は参考にしてください。

年収850万円の手取りは628万円

ボーナスなし	628万円
ボーナスあり(4～5ヶ月分)	623万円

年収850万円の場合、ボーナスなし・扶養者がいない場合の手取りは628万円です。ボーナスあり(4〜5ヶ月分)の場合は手取り623万円と、約5万円の差があります。

【年収850万円・ボーナスなし】の年収内訳

‐	年間	月間
収入	8,500,000円	708,333円
所得税	254,700円	46,241円
住民税	346,600円	41,766円
厚生年金	581,940円	59,475円
健康保険	311,958円	34,825円
雇用保険	19,500円	2,125円
手取り収入	6,286,794円	523,899円

※20歳以上40歳未満・配偶者なしの場合
参考：税金・保険シミュレーション

【年収850万円・ボーナス4～5ヶ月】の年収内訳

‐	年間	月間
収入	8,500,000円	541,666円+ 賞与2,200,000円
所得税	540,700円	45,058円
住民税	494,100円	41,175円
厚生年金	783,240円	65,270円
健康保険	419,868円	34,989円
雇用保険	25,500円	2,125円
手取り収入	6,236,592円	519,716円

※20歳以上40歳未満・配偶者なしの場合
参考：税金・保険シミュレーション

年収850万円は勝ち組？割合は2.8％

年収850万円は上位9.2%の勝ち組

年収800万円超900万円以下の層は全体の2.8％です。年収800万円超は全体の9.2％なので、年収850万円は上位1割以内の勝ち組と言えます。ただし、扶養家族の人数や家賃などの固定費に応じて、手元に残るお金は変動します。

また、ボーナスの有無や支給額によっても月々の手取り額は変動する点に注意してください。年収のうちボーナスが占める割合が高くなれば、月々の手取り額は少なくなります。

昇進や転職によって年収アップが実現し、年収850万円に達する見込みの人も、自身の手取り収入がどれくらいなのか、しっかりと把握しておきましょう。

年代別の割合

年代	平均年収
	男性	女性	合計
19歳以下	146万	115万	129万
20～24歳	277万	242万	260万
25～29歳	393万	319万	362万
30～34歳	458万	309万	400万
35～39歳	518万	311万	437万
40～44歳	571万	317万	470万
45～49歳	621万	321万	498万
50～54歳	656万	319万	514万
55～59歳	668万	311万	518万
60～64歳	521万	257万	415万
65～69歳	421万	208万	332万
70歳以上	357万	191万	285万

出典：令和2年分民間給与実態統計調査

平均年収で見た場合、年収850万円に達している年代は存在しません。

勤続年数が長くても年収850万円に届かない

勤続年数	男性	女性	合計
1～4年	385万	244万	315万
5～9年	456万	270万	371万
10～14年	538万	316万	446万
15～19年	607万	342万	508万
20～24年	664万	386万	575万
25～29年	725万	432万	646万
30～34年	743万	431万	662万
35年以上	651万	334万	573万

出典：令和2年分民間給与実態統計調査

最も平均年収が高い勤続30〜34年の男性でも、年収850万円には到達しません。年収850万円を達成するには優れた実績や高いスキルが必要です。年齢や勤続年数によって到達できる年収ではありません。

男女別の割合は男性4.1％、女性0.8％

男女別に見ると、年収800万円超900万円以下の男性は全体の4.1％です。一方、女性のみに絞った場合、年収800万円以上900万円以下の人材は全体のわずか0.8％に留まります。

年収850万円を実現するのはかなり難易度が高いと考えられます。男女とも平均年収では850万円に届かないので、達成するには何らかの優れた実績や専門性の高いスキルが必要です。

年収850万円の生活レベル【子供あり】

子供1人の場合

出費	金額	金額・備考
月収(手取り)	‐	52万円
家賃	13万円	‐
食費	10万円	1日3,300円計算
水道光熱費	3万円	‐
通信費	2万円	‐
教育費	2万円	‐
保険・医療	2万円	‐
交際費	5万円	‐
雑費	5万円	‐
貯金	10万円	‐

子供ありの場合、毎月10万円を貯金できるので、ある程度ゆとりを持った生活を送ることは可能です。ただし、子供を幼稚園や保育園に通わせたり、小学校以降も私立に通わせたりすると、毎月一定額の教育費がかかります。

家賃に代表される固定費がさらに増えると、貯金に回せるお金は少なくなります。年収850万円なら生活にある程度余裕はあるものの、生活レベルによっては収支がぎりぎりになる恐れもあります。

子供2人の場合

出費	金額	金額・備考
月収(手取り)	‐	52万円
家賃	13万円	‐
食費	12万円	1日4,000円計算
水道光熱費	3万円	‐
通信費	2万円	‐
教育費	4万円	‐
保険・医療	2万円	‐
交際費	5万円	‐
雑費	5万円	‐
貯金	6万円	‐

子供が1人の場合と比べると、主に食費と教育費が増えます。かろうじて貯金できている状態ですが、長い目で見るともう少し貯金に回したいです。交際費や雑費を削るなど、節約が必要な場面も出てくることが想定できます。

たとえば、交際費を月3万円・雑費を月3万円に抑えれば計4万円が捻出できるため、毎月10万円を貯金に回せます。自分自身の趣味や交友関係にはあまり自由にお金を使えない場面も出てくるとイメージしてください。

子供3人の場合

出費	金額	金額・備考
月収(手取り)	‐	52万円
家賃	13万円	‐
食費	14万円	1日4,700円計算
水道光熱費	3万円	‐
通信費	2万円	‐
教育費	4万円	‐
保険・医療	2万円	‐
交際費	5万円	‐
雑費	5万円	‐
貯金	6万円	‐

交際費や雑費を必要最小限に抑えれば、一応貯金できるといった生活レベルです。将来的に3人の子供が進学することを考えると、月々の貯金額はもう少し確保しておきたいと感じるのではないでしょうか。

十分な貯蓄額を無理なく確保するには、共働きの必要があります。年収850万円でも、子供3人を余裕を持って育てていくには十分とはいえない場合があると考えてください。

年収850万円の生活レベル【独身/子供なし】

独身の場合

出費	金額	金額・備考
月収(手取り)	‐	52万円
家賃	10万円	‐
食費	5万円	1日1,700円計算
水道光熱費	1万円	‐
通信費	1万円	‐
交際費	3万円	‐
雑費	2万円	‐
貯金	30万円	‐

月々30万円を貯金に回せるので、年間で360万円の貯蓄が可能です。3〜4年で1,000万円以上貯金することも可能であり、余裕のある暮らしを実現できます。独身で年収850万円なら、暮らしに不自由することはまずありません。

ただし、余裕があるからといって家賃が高い物件に引っ越したり、毎月の食費や交際費を使い過ぎたりすると、貯金に回せる余裕がなくなります。貯金を増やしたいなら、贅沢はしすぎないようにしましょう。

子供なしの場合

出費	金額	金額・備考
月収(手取り)	‐	52万円
家賃	12万円	‐
食費	7万円	1日2,300円計算
水道光熱費	2万円	‐
通信費	1万円	‐
交際費	3万円	‐
雑費	2万円	‐
貯金	25万円	‐

月々25万円を貯金に回せることから、年間で300万円の貯蓄が可能です。余裕を持って夫婦2人が暮らせる生活レベルといえます。住宅購入に向けて頭金を貯めるなど、将来を見据えた貯蓄も無理なくできる状況です。

ただし、外食が増えて食費がかさんだり交際費・娯楽費が増えたりすると、貯金に回せる金額が減ってしまいます。将来的に家族が増える予定があれば、生活レベルを上げすぎないよう十分に注意が必要です。

年収850万円の生活レベル【独身/子供あり】

出費	金額	金額・備考
月収(手取り)	‐	52万円
家賃	12万円	‐
食費	8万円	1日約2,700円計算
水道光熱費	2万円	‐
通信費	1万円	‐
教育費	2万	‐
交際費	3万円	‐
雑費	2万円	‐
貯金	20万円	‐

月々20万円を貯金に回せることから、年間で240万円の貯蓄が可能です。子供を保育園などに通わせても余裕のある暮らしができる生活レベルといえます。

ただし、1人親世帯の場合は仕事と子育てを両立する必要があるため、時間の余裕がなくなりがちです。食費が想定以上にかさんだり、月々の保育料が高額になる可能性もあります。

年収850万円の家賃目安は17万円

年収850万円(手取り52万円)の家賃目安は17万円です。一般的に、家賃は手取りの1/3程度に留めるのが望ましいとされています。子供を持っても、家賃17万円なら物件探しには困らないでしょう。

ただし、子供の人数によっては年収850万円でも毎月十分な金額を貯金に回せるとは言い切れません。可能であれば家賃を17万円よりも低くしたほうが、将来を見据えた貯金がしやすくなります。

家賃目安はあくまでも月々の手取り収入を元に算出したものです。家賃は毎月必ずかかる固定費のため、家計の状況を十分に考慮して可能な限り抑えたほうが暮らしにゆとりが生まれます。

年収850万円の住宅ローンは5,319万円

‐	金利例	借入可能額(概算)
フラット35	年1.770%	5,319万円
フラット20	年1.640%	5,429万円
フラット50	年2.420%	4,812万円

※返済方法を元利均等にした場合の概算結果

一般的に利用者の多いフラット35の場合、借入可能額は5,319万円です。住宅購入金額から頭金として準備できる額を差し引いて、5,319万円以内に収まる物件を選びましょう。

実際には、月々の返済額に加えてボーナス月に増額返済額を設定するケースがほとんどです。ボーナス月の返済額を引き上げ過ぎると、将来的に賞与が減った場合に返済できなくなる恐れがあります。

借入可能額は月々の返済額ベースで計算し、ボーナスは繰り上げ返済に回したほうが低リスクです。

マンションの場合は管理費・修繕積立費も考慮する必要あり

購入する物件がマンションの場合、住宅ローン返済額のほか管理費や修繕積立費もかかる点に注意してください。管理費や修繕積立費は将来にわたって一定額とは限りません。どちらも値上がりする可能性があります。

年収850万円で住宅ローンを組む場合、借入可能額が想定よりも高いこともあり得ます。中長期的な返済計画を立てた上で無理なく返済できる金額に抑えることをおすすめします。

年収850万円の税金対策

支出を抑える上で見落とさないようにしたいのが「税金」です。所得税の還付や所得控除の対象となる制度を利用することによって、無理なく節税できます。次の2つの方法は、年収850万円の方の税金対策としておすすめです。

ふるさと納税

対象	納税額の目安
独身or共働き	140,000円
夫婦or共働き＋子1人(高校生)	131,000円
共働き＋子1人(大学生)	127,000円
共働き＋子1人(高校生)	121,000円
共働き＋子2人(大学生＋高校生)	118,000円
夫婦＋子2人(大学生＋高校生)	108,000円

出典：総務省｜ふるさと納税ポータルサイト

ふるさと納税とは、支援したい任意の団体に寄付をすると所得税の還付や返戻金が受け取れる制度のことです。実質負担額2,000円を差し引いた納税額が控除されるため、効果的に節税できる制度として注目されています。

ただし、控除の対象となるのは納税額の年間上限額までとなる点に注意してください。

iDeCo・NISAでの資産運用

非課税扱いとなる投資制度を利用すると、資産形成をしながら節税できます。具体的には、iDeCoまたはNISAでの資産運用がおすすめです。

iDeCoの場合、掛金が全額控除となり、さらに運用益も非課税です。効果的に節税するには良い方法ですが、原則60歳まで出金できない点には注意する必要があります。

つみたてNISAは運用益と分配金がどちらも非課税扱いです。通常の投資信託であれば約20％の税金がかかりますが、非課税となるためお得に資産形成ができます。iDeCoやつみたてNISAを活用して、効果的に節税しましょう。

年収850万円を目指す方法

昇進・昇格で年収を上げる

転職直後は年収850万円に届かないとしても、将来的に昇進や昇格によって年収アップを目指せます。待遇の良い大手企業に入社し、評価を高めていくことによって、年収850万円を達成できる可能性があるからです。

企業によっては勤続年数に応じて昇給していくため、長い目で見れば年収アップを図るための現実的な方法といえます。ただし、業界や企業によっては昇給があまり望めない場合もあるため、転職先は慎重に選ぶことが大切です。

製造業以外の業界であっても、昇給・昇格のチャンスが豊富な業種・職種を選びましょう。できるだけ平均年収が高く、勤続者の平均年齢が若い業種・職種が狙い目です。

転職エージェントに登録する

転職エージェントに登録し、キャリアアドバイザーを通じて、求人を紹介してもらうのも、年収アップのための有力な方法です。登録時の希望条件に年収850万円以上と設定すれば、条件に合う求人を優先的に紹介してもらえます。

転職エージェントでは単に求人を紹介するだけでなく、キャリア相談や応募書類の添削などのサポートを行っています。自力で選考対策をするよりも選考通過率が高くなるため、待遇の良い企業から採用される確率も高いです。

また、求人サイトなどに掲載されていない非公開求人を紹介してもらうことも可能です。高年収帯の人材を採用するにあたって、企業が転職エージェントを通じて紹介された人材に絞って選考を実施するケースも十分にあり得ます。

年収850万円を目指せる職業

業種	業種分類	平均年収 (年代別)
証券会社	金融	50代以上： 949万円
信託銀行	金融	50代以上： 899万円
リース	金融	50代以上： 938万円
タバコ	メーカー	50代以上： 1,015万円
医薬品 メーカー	メディカル	50代以上： 1,004万円
医療機器 メーカー	メディカル	50代以上： 873万円

出典：doda｜平均年収ランキング

職種全体の平均年収が850万円以上の職業は「投資銀行業務」です。職種全体の平均年収は903万円と、他の職種と比べて高い水準となっています(doda｜平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】より)。

このほか、年齢によって平均年収850万円に達している層もあります。実績や勤続年数によっては年収850万円を目指せる可能性がある業種といえます。

大手の製造業もおすすめ

年収850万円を目指すなら、給与水準が全体的に高い、大手の製造業に転職するのもおすすめです。大手企業の2022年夏季賞与支給予定額は前年比13.81％増の930,475円(※1)と公表されています。

ボーナスの財源に余裕のある大手企業は支給額が安定しているのが特徴です。中小企業においても製造業の2020年夏期賞与は平均621,149円と高い水準を維持しています(※2)。

業種別に見ると商社の689,730円に次いで全業種のうち2位であり、大手・中小ともに製造業のボーナス平均受給額が高いです。

※1) 「2022年 夏季賞与・一時金　大手企業業種別妥結状況(加重平均)」より
※2) 「マイナビ転職『2020年夏のボーナスいくらもらった？　業種・企業規模別平均支給額』『業種別　ボーナス平均支給額ランキング』」より

年収アップなら転職がおすすめ

ビズリーチ【ハイクラス転職者支持率No.1】

ビズリーチは求人の3分の1以上が年収1,000万円を超えるハイクラス向け転職サイトです。

年収や年齢に応じて登録審査がありますが、20代の経験の浅い人や、年収500万円未満の方でも審査に通るので、まずは登録をしてみましょう。

ビズリーチの評判・口コミ

リクルートダイレクトスカウト【転職決定年収が平均900万円以上】

リクルートダイレクトスカウトは、株式会社リクルートが運営しているハイクラス向けの転職サービスです。ビズリーチと同様に、匿名のレジュメを見た企業の担当者・ヘッドハンターが、利用者をスカウトする仕組みです。

リクルートダイレクトスカウトは、求人の大部分が年収800万を超える管理職や専門職などハイクラス求人が豊富な転職サービスです。なかには、年収2,000万円を超えるCEOなどの求人もあります。

ヘッドハンターは非公開求人を保有しているので、自分だけでは見つけられない求人も紹介してくれるメリットがあります。ハイキャリアなら、JACキャリアも一緒に登録しましょう。

リクルートダイレクトスカウトの評判・口コミ

リクルートエージェント【求人数No.1】

リクルートエージェントは業界最大の30万件以上の公開求人を保有しており、あらゆる業種への転職に対応できる転職エージェントです。

また、業界最大手のノウハウを活かした、書類添削や面接対策などサポート体制が充実しているので、転職未経験者は併用しておいて間違いありません。

実際にリクルートエージェント利用者の6割以上が年収アップを実現させています。

リクルートエージェントの評判・口コミ

まとめ

年収850万円を得ている人は労働人口のわずか2.8％であり、上位10％以内に入っている勝ち組です。ただし、生活レベルは世帯の構成や生活環境によって差が生じる可能性があります。

ライフスタイルに合った収支計画を立て、将来の生活設計を十分に検討しておきましょう。

年収850万円を実現するには、転職して年収アップを図るほうが近道という場合もあります。ぜひ今回の記事を参考に高年収の業種や職種を把握した上で転職活動に臨み、年収850万円を実現してください。

関連記事
ホワイト企業ランキング
ビズリーチの評判	リクルートエージェントの評判
年収650万円の手取り	年収850万円の手取り
年収950万円の手取り	年収1100万円の手取り
年収1200万円の手取り	年収1300万円の手取り
年収1400万円の手取り	年収1600万円の手取り
年収1700万円の手取り	年収1800万円の手取り
年収2000万円の手取り	年収3000万円の手取り