「駅近の戸建てのメリットとデメリットは?」「子育てに向いているのはどんなエリア?」といった疑問を解決します!
駅近の戸建てと駅から離れている郊外の戸建てで、メリットとデメリットを比較します。また、エリア選びのポイントも紹介します。
この記事は、ファイナンシャルプランナーで、宅地建物取引士の岩井さんに監修してもらいました!
チャット不動産イエプラ メディア事業部
ファイナンシャル・プランナー
宅地建物取引士
日本FP協会認定のFP。不動産やライフプランに関する専門知識と経験を活かして、最適な物件選びから、長期的にみて損しない住宅購入までをサポートしています。一人暮らしやファミリー世帯など、幅広い世帯からリピートをいただいています。
目次
駅近戸建てのメリットとデメリット
駅近戸建てのメリットとデメリットを、比較して解説します。
利便性が高く人気がありますが、子育てや老後まで考えると注意点は多いです。メリットがデメリットを上回るかの参考にしてください。
駅近戸建てのメリットは利便性が良いところ
駅近戸建てのメリットは利便性が良いところです。通勤時間を大幅に短縮できます。
- ・通勤や通学が楽になる
- ・買い物環境が整っている
- ・人通りが多く夜道でも安心
- ・資産価値が高い
駅前は買い物環境が充実で、仕事帰りでもスーパーやコンビニに立ち寄れるので便利です。
駅周辺であれば夜でも人通りが多いため、女性や子どもでも比較的安心して歩けます。
また、駅近の物件は立地が良く、資産価値が高いです。将来、売却や賃貸に出す際も好条件で募集に出せます。
駅近のデメリットは価格が高いところ
駅近のデメリットは販売価格が高いところです。土地の価値があるため、郊外より値段が上がります。
- ・販売価格が高い
- ・土地が狭くなりやすい
- ・隣の家が近い
- ・日当たりや眺望が悪い
- ・騒音が気になる
- ・公園が少ない
駅前戸建ては土地が狭くなりやすいです。土地代が高い兼ね合いで、建設会社は土地を小さく区切り、買い手が付きやすいように販売するからです。
土地が狭くなると、隣との家の感覚が狭くなります。日当たりや眺望が悪くなったり、プライバシーが確保しにくいです。
また、電車の騒音問題も発生します。朝は5時台から夜は0時過ぎまで電車の音が聞こえ、充分な睡眠が取れなくなるケースがあります。
土地の価格はインターネットで確認できる
土地の価格はインターネットで確認できます。調べたい土地で検索すると、1㎡当たりがいくらなのか分かります。
国土交通省のホームページで確かめられるので、気になっている土地や物件があれば、事前にエリアの価格帯を確かめておくと良いです。
郊外の戸建てのメリットとデメリット
郊外の戸建てのメリットとデメリットについても、わかりやすくまとめました。
郊外は駅から離れるため、落ち着いた住環境で過ごせます。ただし、交通アクセスが不便なので、通勤や通学を考えて住む場所を選んだほうがいいです。
郊外の戸建てのメリットは低予算で広い家が買えるところ
郊外の戸建ては販売価格が安いです。駅前と比べて、土地の値段が安いからです。
浮いた予算で、設備を増やすオプション工事など内装にお金をかけるのも手です。
- ・販売価格が安い
- ・土地が広くなりやすい
- ・プライバシーが確保しやすい
- ・騒音が少なく静かに暮らせる
同じ価格でも、駅近と比べると土地が広いです。駐車スペースや庭がある戸建ても多く出てきます。
隣の家との距離も余裕が生まれ、プライバシーが確保できたり、子どもの音で迷惑をかけにくいです。
また、駅から離れるため比較的静かに暮らせます。朝から夜にかけて、電車の音で悩まされる心配がないです。
テレワークの普及により、駅距離を気にするより、広く快適な家に住みたいと考える人も増えています。
郊外の戸建てのデメリットは利便性が低いところ
郊外の戸建ては利便性が低く、駅までの移動が大変だったり、買い物環境が整っていないなど何かと不便です。
- ・駅までの移動が大変
- ・買い物施設が限られる
- ・人通りが少なく夜道が心配
- ・資産価値が低い可能性がある
駅までの移動が徒歩や自転車の場合、雨の日はストレスに感じます。
駅から離れるほど街灯が少なくなるので、女性や子どもにとって夜道での帰宅が心配です。
また、駅近と比べて資産価値も低くなる傾向があります。売却や賃貸に出す際、希望よりも低い条件で募集に出さなければいけません。
岩井
戸建ては重視する内容次第でエリアが変わる
戸建ては重視したい内容でエリアが変わります。利便性を重視する人もいれば、不便でも静かな土地で暮らしたい人もいるからです。
駅近と郊外はそれぞれ良い点と悪い点があるので、自分の生活環境に合うエリアを選ぶと良いです。
以降で、駅近に向いている人と郊外に向いている人の特徴を紹介します。
利便性を重視するなら駅近戸建てが向いている
利便性を重視する人は駅近戸建てが向いています。以下の項目を満たすほど、駅近が向いています。
駅近戸建てが向いている人の特徴
- ・通勤時間をなるべく短くしたい
- ・予算に余裕がある
- ・買い物施設や娯楽施設の近くに住みたい
- ・活気あふれる環境で暮らしたい
- ・騒音が気にならない
- ・子どもが成長して公園を使わない
販売価格は高い傾向があるので、予算に余裕がある人に向いています。駅周辺には娯楽施設が充実しているので、活気あふれた環境で過ごせます。
また、子どもが中学生や高校生であれば、近くに公園がなくても不便に感じにくいです。
静かな環境を重視するなら郊外の戸建てが向いている
静かな環境を重視する人は郊外の戸建てが向いています。以下の項目を満たすほど、郊外が向いています。
郊外の戸建てが向いている人の特徴
- ・静かな環境で暮らしたい
- ・広い家に住みたい
- ・子どもがのびのび成長できる環境が良い
- ・通勤時間が苦にならない
- ・車を頻繁に使う
郊外のエリアは閑静な住宅街で、静かに過ごせます。駅を離れるほど自然や公園が増え、子育てしやすい環境が整っています。
主な交通手段が車なら、駅までの送り迎えや普段の買い物も不便に感じにくいです。
エリア選びや予算に困ったら不動産屋に相談すべきです。エリアの特徴や住宅ローンの組み方など、購入に関する悩みを解決できます。
エリアの特徴は「用途地域」が参考になる
エリアの特徴は「用途地域」が参考になります。用途地域とは「都市計画法」に基づいて、どんな建物が建てられるのかのルールがある地域のことです。
現在13種類の用途地域があります。以下で、住居系のエリアを簡潔に紹介します。表の下に行くほど「多種多様な建物が建てられる」イメージです。
特徴 | |
---|---|
低層住居専用地域 |
・主に低層住宅のための地域 ・戸建てや小中学校などがある |
中高層住居専用地域 |
・大規模な建物が建てられる ・大学や病院などがある |
住居地域・準住居地域 | ・ホテルや娯楽施設などもある |
商業地域 |
・主に商業施設が建てられる ・大型デパートなどがある |
出典:国土交通省のパンフレットより作成
用途地域は、エリア別に利便性や街の景観が変わってきます。理想の暮らし方を考えて、エリアを検討するようにしましょう。
活気あふれる街で過ごすなら住居地域がおすすめ
活気あふれる街で過ごすなら、住居地域がおすすめです。買い物施設や商業施設が近くにあるからです。
静かさよりも利便性を求めている人向けと言えます。夜道も明るいため、女性でも安心して帰宅できます。
ちなみに、準住居地域には映画館などが建っているため、徒歩圏内で映画を見に行けます。
落ち着いた街で過ごすなら低層住居専用地域がおすすめ
落ち着いた街で過ごすなら、低層住居専用地域がおすすめです。基本的に低い建物しか建たないため、閑静な住宅街になりやすいからです。
駐車スペースや庭がある広い家を持ちたい人向けと言えます。子どもがのびのびと成長できる環境があります。
すべての用途地域の解説は、国土交通省のパンフレットで確認できます。理想に近い用途地域で、家探しをしてみてください。
岩井
エリア選びの3つのポイント
エリア選びのポイントを3つにまとめました。立地を考えるうえで参考にしてみてください。
- ・実際に駅まで歩いてみる
- ・住環境が整っているか
- ・インターネットで情報収集をする
人生の一度の大きな買い物なので、内見前や購入前にぜひ確認してみてください。以降で1つずつ解説します。
実際に駅まで歩いてみる
実際に駅までの距離を歩いてみると、かかった時間が分かります。図面やインターネットで掲載されている駅までの徒歩距離は、あくまでも目安にしかなりません。
「不動産の表示に関する公正競争規約」では、80メートル=1分と計算するルールがあるためです。
坂道のペースダウンや信号待ちの時間は考慮されていないので、実際に歩いて確かめるのが大切です。
子ども連れの家族は、子どものペースで歩いたときの時間も把握しておくと良いです。
バスを利用するなら時間表をチェックする
駅までバスを利用するなら、事前に時刻表をチェックしておきましょう。1時間に数本しかなかったり、平日と土日で運行状況が変わる場合があるからです。
実際の利用者の数も確かめると、朝や夜のラッシュ時をイメージできます。
2022年2月現在、新型コロナウイルスの影響により、運行状況が変わっている可能性が高いです。運行情報は、現地の時刻表を見るか運営会社へ問い合わせましょう。
住環境が整っているか
希望する住環境が整っているかどうか確かめましょう。チェックしておきたい条件をまとめました。
- ・教育施設が近い
- ・病院や診療所が近い
- ・治安が良い
- ・スーパーやドラッグストアが近い
- ・公園が近い
- ・災害時の避難場所が近い
近場に公園があると、休日子どもを連れて出かけられます。また、学校が近ければ子どもの下校時も安心です。
スーパーとドラッグストアが近いと、日用品を切らしてしまったときや体調を崩したときに便利です。
インターネットで情報収集をする
インターネットで住みたいエリアの情報収集ができます。災害リスクなどの重要なポイントは、内見に行く前に調べておくと良いです。
災害リスクや治安など、調べられる内容と参考サイトを以下にまとめました。
調べられる内容 | |
---|---|
ハザードマップ | 洪水や土砂災害などの災害リスクをチェックできる |
犯罪情報マップ | 犯罪発生状況などを見て治安を確かめられる |
ガッコム | 保育園~中学校までの学区や学校の口コミを確認できる |
大島てる | 事故物件の情報を確かめられる |
REINSの公開情報 | 過去の取引事例で相場がチェックできる |
街の評判ランキングや口コミなども参考にできます。購入前の判断材料として調べておくと良いです。
購入前は現地を内見して、駅までの距離や街の雰囲気を確かめるのが最も安全です。不安なことがあれば、不動産屋に質問して事前に解決しておきましょう。
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