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iDeCoの年末調整・確定申告は必要?方法と注意点もあわせて紹介

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iDeCo(イデコ)は、個人で利用できる私的年金制度であり、将来のために活用している方が近年増加しています。

利用予定の方やすでに利用している方の中には、iDeCoの掛金を年末調整や確定申告で申告する必要はあるのかと疑問を抱いている方も多いでしょう。

結論からお伝えすると、年末調整や確定申告の必要があるかどうかは、掛金を自身で払っているかどうかで異なります。

この記事では、 iDeCoの年末調整や確定申告の必要性、税制優遇額のシミュレーション、確定申告や年末調整の方法などをまとめました。

iDeCoを利用している方は、本記事を参考にしつつ年末調整や確定申告を実施し、税制優遇を受けましょう。

iDeCoの年末調整・確定申告は必要?

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iDeCoの年末調整や確定申告の必要性は、場合によって異なります。

たとえば、iDeCoの掛金を事業主払込で支払っている会社員や公務員は、年末調整をする必要がありません。

一方、個人払込を選択している会社員や公務員は、年末調整が必要です。

また、自営業やフリーランスなどは、確定申告で掛金を申告する必要があります。

自身がどのような方法で掛金を支払っているのか、どのような働き方をしているのかによって、年末調整や確定申告の必要性は異なると理解しておきましょう。

iDeCoの掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象

iDeCoの掛金は、小規模企業共済等掛金控除の対象です。

小規模企業共済等掛金控除とは、所得控除の一つであり、所得から掛金を差し引いて課税所得を計算します。

所得税は所得にかかるため、所得から掛金を控除すると、支払う所得税が少なくなります。

iDeCoで住民税の節約も可能

iDeCoの掛金を確定申告や年末調整で申告すると、所得税のみでなく住民税も節税が可能です。

住民税は均等割と所得割で求められ、所得割は所得に対して10%の税率をかけて導かれます。

そのため、小規模企業共済等掛金控除を活用して所得からiDeCoの掛金を差し引けば、住民税の節税も可能です。

iDeCoの掛金を申告すれば、所得税と住民税を節税できると把握しておきましょう。

税制優遇額のシミュレーション

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iDeCoの掛金を申告すると、税制優遇を受けられます。

しかし、どれほどの優遇を受けられるのかは、年収や掛金によって異なります。

本項ではiDeCoによって受けられる税制優遇額をシミュレーションするため、ぜひ参考にしてください。

税制優遇額の計算方法

iDeCoでどれほどの税制優遇を受けられるのかは、課税所得に税率をかけて算出する所得税や住民税の額を、iDeCoに加入した場合と未加入の場合で比較すると求められます。

会社員の場合、課税所得は「年収−給与所得控除−社会保険料控除−基礎控除」で求められ、所得税を算出する際は、課税所得によって決められている税率を参考に計算できます。

所得税の税率は、課税所得によって大きく変動するため、自身の税率が気になる方は国税庁の公式サイトで確認しましょう。

たとえば、課税所得が180万円の場合の税率は5.0%であり、所得税は180万円×5.0%=9万円(税込)と計算できます。

また、所得割で算出する住民税は区市町村民税が6.0%、道府県民税、都民税が4.0%のため、合計の10%を課税所得にかけて計算します。

年収400万円・掛金1万円の場合

年収400万円、掛金1万円でiDeCoを利用した場合のシミュレーションを次の表にまとめました。

年収 400万円
給与所得控除 124万円
社会保険料控除 57万5,600円
基礎控除(所得税) 48万円
基礎控除(住民税) 43万円

※料金はすべて税込表示です。

課税所得=年収−給与所得控除−社会保険料控除−基礎控除で計算できるため、所得税と住民税の課税所得は、次のとおりです。

  • ・課税所得(所得税):170万4,400円(税込)
  • ・課税所得(住民税):175万4,400円(税込)

iDeCo未加入の場合は、上記の金額に税率をかけて所得税や住民税を算出します。

今回は1万円(税込)の掛金を想定しているため、未加入時と加入時の所得税額と住民税額を比較し、どれほどお得なのかを確認します。

項目 iDeCo加入時(月1万円) iDeCo未加入時
課税所得(所得税) 158万4,400円 170万4,400円
課税所得(住民税) 163万4,400円 175万4,400円
所得税額 7万9,220円 8万5,220円
住民税額 16万3,440円 17万5,440円

※料金はすべて税込表示です。

iDeCo加入時とiDeCo未加入時の所得税額を比較すると、加入時の方が1年で6,000円(税込)安いです。

また、住民税額はiDeCo加入時の方が1万2千円(税込)安いため、年収400万円の方がiDeCoに加入して月1万円(税込)の掛金を支払う場合、あわせて年に1万8千円(税込)の税制優遇を受けられる計算です。

税制優遇額はあくまで目安であり、人によって内容は異なります。

年収500万円・掛金2万円の場合

次に、年収500万、掛金2万円でiDeCoを利用した際のシミュレーションをおこないます。

年収 500万円
給与所得控除 144万円
社会保険料控除 71万9,500円
基礎控除(所得税) 48万円
基礎控除(住民税) 43万円

※料金はすべて税込表示です。

上記の要素から所得税と住民税の課税所得を計算すると、次のとおりです。

  • ・課税所得(所得税):236万500円(税込)
  • ・課税所得(住民税):241万500円(税込)

月2万円(税込)の掛金も考慮して、iDeCo未加入時と加入時の所得税額と住民税額を比較してみましょう。

項目 iDeCo加入時(月2万円) iDeCo未加入時
課税所得(所得税) 212万500円 236万500円
課税所得(住民税) 217万500円 241万500円
所得税額 11万4,550円 13万8,550円
住民税額 21万7,050円 24万1,050円

※料金はすべて税込表示です。

iDeCo加入時とiDeCo未加入時の所得税額と住民税額を比較すると、加入時の方が2万4千円(税込)安いとわかります。

そのため、年収500万円の方がiDeCoに加入して月2万円(税込)の掛金を支払う場合、年に4万8千円(税込)の税制優遇を受けられます。

しかし、税制優遇額はあくまで目安であり、人によって内容は異なる点に注意してください。

iDeCoの確定申告の方法

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iDeCoの確定申告をする前に、そもそも自身に確定申告が必要なのかを確認しましょう。

必要な方は、書類を準備して確定申告を実施してください。

確定申告の必要がある方

確定申告をする必要があるのは、次のような方です。

  • ・年収2,000万円を超える会社員や公務員
  • ・退職のタイミングによって年末調整できない会社員や公務員
  • ・個人事業主
  • ・フリーランス

基本的に、会社員や公務員は年末調整で申告をおこなうため、確定申告は必要ありません。

しかし、会社員や公務員でも年収2,000万円以上の方は年末調整の対象外であり、自身で確定申告しなければなりません。

また、特定の企業に属していない個人事業主やフリーランスは、iDeCoを含めて自身で確定申告が必要です。

確定申告に必要な書類

iDeCoの確定申告に必要な書類は、次のとおりです。

  • ・源泉徴収票
  • ・確定申告書
  • ・事業所得における収支内訳書または青色申告決算書
  • ・小規模企業共済等掛金払込証明書

会社員であるものの、年末調整の対象にならなかった方は、給与所得が記載されている源泉徴収票の提出が必要です。

iDeCoの掛金以外の控除を受けたい方は、控除を受けるための書類をあわせて提出する必要がある点にも注意しましょう。

iDeCoの確定申告手順

ここからは、iDeCoの確定申告をする際の流れを解説します。

1:小規模企業共済等掛金払込証明書を保管

iDeCoに加入すると、国民年金基金連合会から小規模企業共済等掛金払込証明書と呼ばれる書類が発行されます。

確定申告の際に必要な書類のため、手元に届いたら大切に保管しておきましょう。

証明書は毎年10月下旬ごろに発送されますが、初回掛金の引落月によって、発行日が変動します。

発送予定日を1週間過ぎても届かない場合や紛失した場合などは、再発行の手続きをおこなってください。

2:確定申告書を記入

小規模企業共済等掛金払込証明書に記載されている合計金額を参考に、確定申告書の第二表へ記入しましょう。

年末調整をしていない場合は、支払保険料等の計、うち年末調整等以外の両方に記入してください。

年末調整をおこなっている場合は、源泉徴収票に記載されている社会保険料等の金額を支払保険料等の計に記入します。

また、第二表に記入した金額は、第一表にも記入しましょう。

3:書類を揃えて管轄の税務署へ提出

確定申告書を記入したら、必要書類とあわせて管轄の税務署へ提出してください。

確定申告の期限は毎年3月15日までです。期限を過ぎないように余裕を持って申告しましょう。

確定申告はオンライン申請も可能

確定申告は、税務署へ足を運ばずに、オンラインでも申請できます。

e-Taxを利用して手軽に申請できるため、税務署に足を運ぶ時間がない方は活用してみてください。

iDeco年末調整の方法

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iDeCoは、確定申告のみでなく年末調整でも申告できます。

しかし、確定申告と年末調整の対象者は異なるため、事前に自身が年末調整する必要があるのかを確認しましょう。

年末調整の必要がある方

年末調整で申告する必要がある方は、個人振込を選択している会社員や公務員です。

個人振込とは、企業が掛金を払うのではなく、個人が払う支払い方法です。

フリーランスや個人事業主は、年末調整の対象ではなく確定申告を利用する必要があります。

年末調整に必要な書類

年末調整に必要な書類は、次のとおりです。

  • ・小規模企業共済等掛金払込証明書
  • ・給与所得者の保険料控除申告書

小規模企業共済等掛金払込証明書は毎年10月下旬ごろに発送され、給与所得者の保険料控除申告書は勤務先で受け取れます。

iDeCoの年末調整手順

次に、iDeCoの掛金を計算して年末調整する際の流れを解説します。

1:小規模企業共済等掛金払込証明書を保管

iDeCoに加入すると、国民年金基金連合会から小規模企業共済等掛金払込証明書が発送されるため、保管しておきましょう。

発送予定日を1週間過ぎても届かない場合や紛失した場合は、再発行の手続きをおこないましょう。

2:給与所得者の保険料控除申告書を記入

年末調整の際は、勤務先から給与所得者の保険料控除申告書と呼ばれる書類が配布されます。

iDeCoの掛金を申告する際は、給与所得者の保険料控除申告書内の確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金という欄に、掛金の記入が必要です。

3:書類を揃えて勤務先の担当部署へ提出

小規模企業共済等掛金払込証明書と掛金を記載した給与所得者の保険料控除申告書を勤務先の担当部署に提出すれば、年末調整の手続きは完了します。

勤務先によって年末調整の書類の提出期限は異なるため、事前に確認して期限内に提出しましょう。

iDeCo確定申告・年末調整の注意点

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iDecoの確定申告や年末調整を実施する際の注意点は、次のとおりです。

  • ・小規模企業共済等掛金払込証明書は必ず保管
  • ・年末調整の期限に注意
  • ・必ずしも節税効果があるとは限らない

一つずつ解説します。

小規模企業共済等掛金払込証明書は必ず保管

iDeCoの確定申告や年末調整には、小規模企業共済等掛金払込証明書の提出が必要です。

紛失した場合は再発行できますが、すぐに手元に届くわけではありません。

再発行の申請から約3週間ほどかかるため、万が一紛失した場合は早めに再発行の手続きをしましょう。

年末調整の期限に注意

年末調整で申請する場合は、期限にも注意しましょう。

期限までに年末調整の書類を提出できないと、各種控除の申請ができなかったり、税金の過払いが起こったりする可能性があります。

年末調整の書類の提出期限は翌年の1月31日ですが、勤務先では余裕を持って回収されます。

年末調整の書類の提出期限は勤務先によって異なるため、事前に期限を確認し、余裕を持って提出しましょう。

必ずしも節税効果があるとは限らない

iDeCoの掛金を申告したからといって、確実に節税できるわけではありません。

配偶者や扶養者の人数、保険の加入状況などによって、節税効果は大きく変動します。

たとえば、専業主婦や配偶者の扶養内で働いている方などは、そもそも所得が少ないため、所得控除のメリットを最大限活かせません。

シミュレーションをおこない、税制優遇が受けられるのかを確認してから、iDeCoをはじめてみてください。

iDeCo年末調整・確定申告に関するよくある質問

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ここでは、iDecoの年末調整や確定申告に関するよくある質問に回答します。

年末調整が間に合わなかった場合は?

年末調整が間に合わなかった場合は、確定申告を利用して控除を受けましょう。

確定申告であれば、毎年3月15日まで受け付けているため、年末調整の期限を過ぎても申請できます。

2箇所以上から収入がある場合はどうすればよい?

2か所以上から収入がある場合も、1社から収入がある場合と同様に確定申告書を利用して確定申告をおこないます。

確定申告書に記入する収入は、本業と副業を合算した金額です。

申告書の記入方法がわからない場合は、国税庁の公式サイト内の確定申告書等作成コーナーを利用すれば簡単に作成できます。

年末調整と確定申告の異なる点は?

年末調整と確定申告は、対象の方が異なります。

基本的に、年末調整は会社員や公務員が対象で、確定申告は個人事業主やフリーランスなどが対象です。

年末調整は勤務先がおこない、確定申告は個人がおこなう手続きであると把握しておきましょう。

積立NISAと異なる点は?

つみたてNISAとiDeCoの最大の違いは、お金を引き出せるタイミングです。

つみたてNISAは、投資信託やETFなどに積立投資をおこない、自由にお金を引き出せます。

一方、iDeCoは老後の資産形成を目的としており、原則60歳までお金の引き出しができません。

まとめ

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今回は、iDecoの掛金を年末調整、確定申告する方法や必要性を解説しました。

iDeCoの掛金を年末調整や確定申告で申告すると、税制優遇を受けられます。

所得税や住民税が安くなるため、期限までに申告をおこないましょう。

しかし、年末調整が必要な方と確定申告が必要な方は異なります。

基本的に会社員や公務員の方は年末調整、個人事業主やフリーランスの方は確定申告を実行する必要があります。

iDeCoを利用している方は、自身に必要な手続きを実行して税制優遇を受けましょう。

※2023年11月時点の情報です。
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<参考>
iDeco

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